セレナのメーターを徹底解説!警告灯の意味からカスタマイズ方法まで

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日産の人気ミニバン「セレナ」は、ファミリー層を中心に多くのドライバーから支持されています。その運転席に座ってまず目に入るのが、さまざまな情報を表示するメーターパネルです。特に現行のC28型セレナでは、先進的なデジタルメーターが採用され、多彩な情報を分かりやすく伝えてくれます。 しかし、突然見慣れない警告灯が点灯したり、表示されるマークの意味が分からなかったりすると、不安に感じてしまうこともあるでしょう。

この記事では、セレナのメーターについて、基本的な見方から、いざという時に役立つ警告灯・表示灯の種類と意味、さらには自分好みに設定できるカスタマイズ方法まで、やさしく解説します。この記事を読めば、セレナのメーターが示す情報を正しく理解し、より安全で快適なドライブを楽しめるようになるはずです。

セレナのメーター、その基本的な見方と各部の名称

セレナのメーターは、ドライバーに必要な情報を瞬時に伝えるための重要なインターフェースです。特にC28型セレナでは、フル液晶のデジタルメーターが採用され、視認性と機能性が大幅に向上しています。まずは、メーターの基本的な見方と各部の名称を理解することから始めましょう。

メインメーター(スピードメーター・パワーメーター)の役割

メインメーターは、運転中に最も頻繁に確認する部分です。e-POWER車とガソリン車で表示内容が一部異なります。

  • スピードメーター: 車両の現在の速度を示します。デジタル表示で見やすく、瞬時に速度を把握することができます。
  • パワーメーター(e-POWER車): e-POWER車特有のメーターで、ハイブリッドシステムの作動状態を表示します。 アクセル操作に応じて、モーターへの電力供給量や、回生ブレーキによるエネルギー回収の状況がリアルタイムで示されます。エコな運転を心がけるための重要な指標となります。
  • タコメーター(ガソリン車): ガソリン車に搭載されており、エンジンの1分間あたりの回転数を示します。

これらのメーターは、安全運転の基本となる情報を常にドライバーに提供しています。

アドバンスドドライブアシストディスプレイとは?

メーターの中央部分に位置するのが「アドバンスドドライブアシストディスプレイ」です。 ここには、航続可能距離、平均燃費、外気温といった基本的な車両情報から、運転支援システム(プロパイロットなど)の作動状況、ナビゲーションのルート案内、オーディオ情報、さらには各種警告メッセージまで、多彩な情報が表示されます。

ステアリング(ハンドル)の左側にあるスイッチを操作することで、表示を切り替えたり、さまざまな車両設定を行ったりすることが可能です。 例えば、燃費履歴のグラフを表示してエコドライブの参考にしたり、プロパイロットの作動状況をグラフィカルに確認したりと、ドライバーの好みに合わせて情報を選択できます。

表示灯と警告灯の違いを理解しよう

セレナのメーターには、さまざまな色のランプが点灯・点滅します。これらは大きく「表示灯」と「警告灯」に分けられ、色によって緊急度が異なります。

  • 緑色・青色(表示灯): 主にシステムの作動状態を示します。 例えば、方向指示器(ウインカー)やハイビームの点灯、ECOモードの作動中などに点灯します。 これらは車両が正常に機能していることを示すサインなので、心配する必要はありません。
  • 黄色(警告灯): 注意を促すサインです。 すぐに走行できなくなるわけではありませんが、システムに何らかの異常が発生しているか、ドライバーに注意を促す必要がある状態です。例えば、燃料残量警告灯やABS警告灯などがあります。点灯した場合は、内容を確認し、早めに販売店で点検を受けるようにしましょう。
  • 赤色(警告灯): 危険を知らせるサインで、最も緊急度が高いものです。 エンジンオイルの圧力低下や、充電システムの異常など、重大な故障の可能性があります。点灯した場合は、ただちに安全な場所に停車し、エンジンを停止して日産販売会社に連絡してください。

これらの色の違いを覚えておくだけでも、いざという時に落ち着いて対処することができます。

【種類別】セレナのメーターに表示される警告灯の意味と対処法

ここでは、特に重要ないくつかの警告灯について、その意味と対処法を色別に解説します。なお、グレードや仕様によって表示される警告灯は異なります。

赤色(危険):すぐに停車が必要な警告灯

赤色の警告灯が点灯した場合は、走行を続けると大変危険です。速やかに安全な場所に車を停めてください。

警告灯の名称 意味と対処法
油圧警告灯 エンジンオイルの圧力が低下している状態です。 エンジン内部の潤滑がうまくいかず、重大なエンジントラブルにつながる可能性があります。ただちに安全な場所に停車し、エンジンを止めて日産販売会社に連絡してください。
充電警告灯 バッテリーの充電系統に異常がある状態です。 発電機(オルタネーター)やベルトなどに問題がある可能性があります。点灯したまま走行を続けると、バッテリーが上がり、エンジンが停止する恐れがあります。すみやかに安全な場所に停車し、日産販売会社に連絡してください。
ブレーキ警告灯(赤色) パーキングブレーキが作動している、ブレーキ液が不足している、またはブレーキシステムに異常がある状態です。 パーキングブレーキを解除しても消灯しない場合は、ブレーキの効きが悪くなっている可能性があります。ただちに安全な場所に停車し、日産販売会社に連絡してください。

黄色(注意):早めの点検が必要な警告灯

黄色の警告灯は、緊急性は赤色ほど高くありませんが、車両の異常を示しています。無視せず、早めに対処しましょう。

警告灯の名称 意味と対処法
故障警告灯(MIL) エンジン電子制御システムやトランスミッション、またはe-POWERシステムに異常がある場合に点灯・点滅します。 点灯した場合は、すみやかに日産販売会社で点検を受けてください。
ABS警告灯 ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)に異常がある状態です。 ABSは作動しませんが、通常のブレーキ性能は確保されています。 ただし、急ブレーキ時にタイヤがロックしやすくなるため、高速走行や急ブレーキを避け、すみやかに日産販売会社で点検を受けてください。
パワーステアリング警告灯 パワーステアリングシステムに異常がある状態です。 ハンドル操作が重くなる可能性があります。点灯した場合は、すみやかに日産販売会社で点検を受けてください。
ブレーキシステム警告灯(黄色) 電動パーキングブレーキ機能や回生ブレーキシステムなどに異常がある状態です。 点灯した場合は、日産販売会社で点検を受けてください。

緑色・青色(作動表示):システムの作動状態を示す表示灯

緑色や青色のランプは、故障ではなく、機能が正常に作動していることを示す「表示灯」です。代表的なものをいくつかご紹介します。

表示灯の名称 意味
方向指示表示灯 方向指示器(ウインカー)や非常点滅表示灯(ハザードランプ)が作動しているときに点滅します。
ヘッドランプ上向き表示灯(青色) ヘッドランプのハイビーム(上向き)が点灯しているときに点灯します。
ECOモードインジケーター 燃費を向上させるECOモードが作動しているときに点灯します。
オートブレーキホールド表示灯 信号待ちなどでブレーキペダルから足を離しても停車状態を保持するオートブレーキホールド機能が作動しているときに点灯します。 待機状態では白色、作動中は緑色に点灯します。

e-POWERシステム関連の警告灯

e-POWER車には、独自のシステムに関連する警告灯が存在します。

警告灯の名称 意味と対処法
e-POWERシステム警告灯(黄色) モーターや高電圧システムなどに異常が発生すると点灯します。 点灯した場合は、速やかに安全な場所に停車し、日産販売会社に連絡してください。
走行可能表示灯(緑色) e-POWERシステムが始動し、走行できる状態になると点灯します。 これは正常な表示です。

もっと便利に!セレナのメーター(アドバンスドドライブアシストディスプレイ)のカスタマイズ

セレナのアドバンスドドライブアシストディスプレイは、表示する情報を自分好みにカスタマイズできるのが大きな魅力です。ステアリングスイッチを操作して、見たい情報をいつでも呼び出せるように設定しておきましょう。

メインメニューでできること

ステアリングの左右ボタンを押すことで、メインメニューを切り替えることができます。 主なメニューには以下のようなものがあります。

  • ホーム: 時計や外気温などの基本情報を表示します。
  • エコグループ: 平均燃費や航続可能距離、エネルギーモニターなど、エコドライブに役立つ情報を表示します。
  • 車両情報: タイヤの空気圧やメンテナンス時期など、車両の状態に関する情報を確認できます。
  • ナビゲーション情報: NissanConnectナビ装着車では、ここにナビの地図やルート案内を表示させることができます。
  • オーディオ情報: 再生中の曲名やラジオ局などを表示します。
  • 走行支援グループ: プロパイロットなどの運転支援システムの作動状況をグラフィカルに表示します。
  • 設定: 車両の各種設定を変更できます。

これらのメニューを使いこなすことで、運転中に必要な情報へ素早くアクセスできます。

画面の切り替え方法と表示項目の選び方

画面の切り替えは、ステアリングの左側にあるスイッチで行います。

  1. 左右の矢印ボタン: メインメニュー(エコ、ナビ、オーディオなど)を切り替えます。
  2. ダイヤルスイッチ(上下)/ OKボタン: 各メインメニュー内の詳細項目を選択したり、設定を決定したりする際に使用します。

例えば、「エコ」メニューの中で、瞬間燃費を見たいのか、エネルギーモニターを見たいのかをダイヤルスイッチで選び、OKボタンで表示を確定するといった操作になります。慣れると非常に直感的に操作できるため、運転中でも安全に情報を切り替えることが可能です。

自分好みに!表示設定の変更手順

「設定」メニューからは、さらに細かいカスタマイズが可能です。 例えば、以下のような設定を変更できます。

  • メーター画面モード変更: メーターのデザインを「クラシック表示」と「エンハンス表示」の2種類から選べます。 クラシックは伝統的な二眼メーター風、エンハンスは中央の情報表示エリアを拡大したデザインです。
  • 運転支援システムの設定: 車線逸脱警報や後側方車両検知警報などのON/OFFや作動タイミングを調整できます。
  • 画面カスタマイズ: メインメニューに表示する項目を自分で選んで編集することができます。 よく使う機能だけを表示させるようにすれば、より操作がスムーズになります。

これらの設定は、パワースイッチがONの時に、ステアリングスイッチを操作して行います。 取扱説明書も参考にしながら、自分にとって最も使いやすい表示設定を見つけてみてください。

新型セレナ(C28型)のメーターはここがすごい!先進機能を紹介

2022年12月に登場したC28型セレナは、メーターパネルが大幅に進化しました。先進的で使いやすい機能が満載で、ドライブの快適性と安全性を大きく向上させています。

12.3インチの大型フル液晶メーター

C28型セレナの上級グレードには、12.3インチの大型フルカラー液晶ディスプレイが採用されています。 この大型ディスプレイは、速度やエンジン回転数といった基本的な情報はもちろん、ナビゲーションマップや運転支援システムの作動状況などを、大きく鮮明に表示することが可能です。
表示デザインは、伝統的な二眼メーターを模した「クラシック表示」と、中央のインフォメーションエリアを広くとった「エンハンス表示」の2種類から選択でき、ドライバーの好みに合わせて切り替えられます。 この先進的なメーターは、インテリアの質感を高めるとともに、運転中の視線移動を最小限に抑え、安全運転に貢献します。

ナビと連携したルート表示機能「ナビゲーション表示」

メーカーオプションのNissanConnectナビゲーションシステムを装着すると、アドバンスドドライブアシストディスプレイ内にナビの地図画面や次の交差点の案内などを表示させることができます。
これにより、ドライバーは視線を大きく動かすことなく、ナビゲーションの情報を確認できます。 特に、複雑な交差点や高速道路の分岐などでは、進行方向が直感的に理解しやすくなり、運転に集中することができます。中央のナビ画面でオーディオ情報を表示しながら、メーター内でルート案内を確認するといった使い方も可能です。

プロパイロット2.0と連動した直感的な表示

最上級グレード「e-POWER LUXION(ルキシオン)」に搭載されている先進運転支援技術「プロパイロット2.0」とメーター表示は緊密に連携しています。

プロパイロット2.0は、一定の条件下でハンズオフ(手放し運転)が可能になる画期的なシステムですが、その作動状況はメーター内にリアルタイムで分かりやすく表示されます。自車や周辺車両、走行レーンなどがグラフィカルに表示され、システムが今どのような状況を認識しているのかをドライバーが直感的に把握できるようになっています。また、車線変更をシステムが提案する際には、その情報もメーター内に表示されるなど、人と車がスムーズにコミュニケーションを取るための工夫が凝らされています。

セレナメーターのよくあるトラブルと対処法

毎日使うセレナだからこそ、メーターに予期せぬトラブルが発生すると焦ってしまうものです。ここでは、比較的よくあるメーターのトラブルとその対処法について解説します。ただし、電気系統のトラブルは専門的な知識が必要な場合が多いため、無理せず専門家に相談することが大切です。

メーターが点滅する原因

メーター全体が点滅したり、特定の警告灯が点滅したりする場合、さまざまな原因が考えられます。

  • 電動パーキングブレーキの異常: 電動パーキングブレーキシステムに異常があると、警告灯が点滅することがあります。 解除しても点滅が続く場合は、すみやかに販売店に連絡してください。
  • システムの異常: エンジン制御システムなどに異常があると、故障警告灯(MIL)が点滅することがあります。 この場合は走行を控え、速やかに点検を受ける必要があります。
  • 接触不良や基盤の故障: メーター裏の配線の接触不良や、内部の電子基板の故障によって、表示が不安定になり点滅することがあります。 このような場合は、専門の修理業者やディーラーでの点検が必要です。

いずれの場合も、点滅は車両からの重要なサインです。自己判断で放置せず、必ず専門家に相談しましょう。

液晶が表示されない・文字化けする

アドバンスドドライブアシストディスプレイなどの液晶部分が真っ暗で何も表示されなくなったり、表示される文字が乱れたりする(文字化け)トラブルも報告されています。

考えられる原因としては、メーター自体の内部的な故障が挙げられます。 液晶ディスプレイやそれを制御するコンピューターの不具合などが考えられ、この場合はメーターユニットの修理や交換が必要になることがあります。
一時的な不具合であれば、一度エンジンを停止し、再度始動することで復旧する場合もありますが、症状が再発するようであれば、早めにディーラーやメーター修理の専門業者に相談することをおすすめします。

速度計や燃料計が動かない時のチェックポイント

スピードメーターや燃料計の針が動かない、あるいは正しい値を指さないといったトラブルも、安全運転に直接関わるため早急な対処が必要です。

  • センサーの故障: 車速センサーや燃料タンク内のフロートセンサーなど、情報を検出するセンサーの故障が原因である可能性があります。
  • メーター内部のモーター故障: 針を動かすためのモーターが故障している場合も考えられます。
  • 配線の断線や接触不良: センサーからメーターまでの配線に問題がある可能性も考えられます。

これらのトラブルは、原因の特定が難しい場合が多く、専門的な診断が必要となります。 走行距離に関わるスピードメーターの修理や交換は、法律上の手続きが必要になる場合もあるため、信頼できるディーラーや整備工場に相談することが不可欠です。

まとめ:セレナのメーターを理解して快適なドライブを

この記事では、日産セレナのメーターについて、基本的な見方から警告灯の意味、カスタマイズ方法、そして最新モデルの先進機能やトラブル対処法まで幅広く解説しました。

セレナのメーターは、単に速度や燃料残量を示すだけでなく、車の状態を伝え、安全で快適な運転をサポートするための重要なパートナーです。特に警告灯は、色やマークによって緊急度や内容が異なります。赤色は「危険」、黄色は「注意」という基本を覚えておくだけでも、いざという時に冷静に対応できます。

また、アドバンスドドライブアシストディスプレイを自分好みにカスタマイズすることで、運転中に必要な情報により素早くアクセスできるようになり、ドライブはさらに快適なものになります。

メーターが発するサインを正しく理解し、日々の安全運転に役立ててください。もしメーターに異常を感じたら、決して放置せず、早めに日産販売会社や専門の整備工場に相談しましょう。

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