「N-BOXに乗り始めたけど、メーターパネルの表示がたくさんあってよくわからない…」「突然、見慣れないランプが点灯したけど、これって大丈夫?」そんな風に思ったことはありませんか?N-BOXのメーターパネルには、スピードや燃料の量だけでなく、安全運転をサポートするための様々な情報が表示されています。
特に、警告灯や表示灯は、クルマの状態を知らせてくれる大切なサインです。この記事では、N-BOXのメーターパネルに表示される情報の基本的な見方から、色で識別できる警告灯・表示灯の種類とそれぞれの意味、さらには燃費管理などに役立つマルチインフォメーションディスプレイの便利な使い方まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたのN-BOXが発するメッセージを正しく理解し、もっと快適で安心なドライブを楽しめるようになるでしょう。
N-BOXのメーターパネル表示を徹底解説!基本的な見方から覚えよう

N-BOXの運転席に座ってまず目に入るのが、カラフルで情報豊富なメーターパネルです。ここには、安全で快適な運転に欠かせない情報が集約されています。まずは、基本的なメーターの役割をしっかりと理解することから始めましょう。
スピードメーターとタコメーター
一方、タコメーターは、エンジンの1分間あたりの回転数を示す計器です。 一般的に、エンジン回転数が高すぎるとエンジンに負担がかかり、燃費も悪化する傾向にあります。N-BOXには、省燃費運転ができている状態をメーターの色で教えてくれる「アンビエントメーター」機能が搭載されているモデルもあります。 メーターの照明が緑色に変化したら、環境にやさしい運転ができているサインです。 このように、タコメーターを意識することで、より経済的でスムーズな運転をすることができます。
燃料計と航続可能距離
燃料計は、ガソリンタンクに残っている燃料の量を示します。多くのN-BOXでは、燃料が少なくなると給油マークの警告灯が点灯または点滅してお知らせしてくれます。 この警告灯が点灯したら、早めに給油するようにしましょう。
さらに便利なのが航続可能距離の表示です。 これは、残っている燃料の量と、それまでの平均燃費を基にして、「あと何キロメートル走行できるか」を算出して表示してくれる機能です。 長距離ドライブの前や、ガソリンスタンドが少ない地域を走行する際には、この航続可能距離を参考にすると給油のタイミングを計画しやすくなり、ガス欠の心配を減らすことができます。ただし、表示される距離はあくまで目安であり、走行状況によって変動することを覚えておきましょう。
マルチインフォメーションディスプレイの基本
メーターパネルの中央付近には、マルチインフォメーションディスプレイと呼ばれる液晶画面が配置されています。 ここには、オドメーター(総走行距離)やトリップメーター(区間走行距離)、外気温、平均燃費、時刻など、ドライブに役立つ様々な情報が表示されます。
表示される内容は、ハンドルのスポーク部分にあるスイッチで切り替えることが可能です。 例えば、トリップメーターはAとBの2種類があり、給油してからの走行距離や、目的地までの距離など、目的別に使い分けることができます。 これらの情報をうまく活用することで、ご自身の運転スタイルを把握し、燃費向上につなげることもできます。
【色でわかる】警告灯・表示灯の種類と意味
N-BOXのメーターパネルには、車の状態を知らせるために様々な色の警告灯や表示灯が点灯・点滅します。これらの色は国際規格(ISO)で定められており、その意味を覚えておくと、いざという時に冷静に対処できます。大きく分けて「赤」「黄(オレンジ)」「緑・青」の3種類があり、それぞれ緊急性が異なります。
赤色の警告灯:すぐに停車が必要な危険信号
赤色の警告灯は、最も緊急性が高い「危険」を意味します。走行中に赤色の警告灯が点灯した場合は、重大な故障や異常が発生している可能性があります。 安全を最優先し、直ちに安全な場所に車を停車させて、取扱説明書を確認するか、販売店に連絡してください。
| 主な赤色の警告灯 | 意味と対処法 |
|---|---|
| ブレーキ警告灯 | ブレーキフルードが不足している、またはブレーキシステムに異常がある可能性があります。走行中に点灯したら、ただちに安全な場所に停車し、Honda販売店に連絡してください。 |
| 充電警告灯 | バッテリーの充電システム(オルタネーターなど)に異常がある可能性があります。 点灯したまま走行を続けると、バッテリーが上がりエンジンが停止する恐れがあります。エアコンなどの使用を控え、速やかに販売店で点検を受けてください。 |
| 油圧警告灯 | エンジンオイルの圧力が低下していることを示します。 エンジンに深刻なダメージを与える危険があるため、すぐに安全な場所に停車し、エンジンを停止してオイル量を確認してください。 |
| 高水温警告灯 | エンジン冷却水の温度が異常に高くなっている状態です。そのまま走行を続けるとオーバーヒートを起こす危険があります。すぐに停車し、エンジンを冷ましてから冷却水の量を確認してください。 |
| SRSエアバッグ/プリテンショナーシートベルトシステム警告灯 | エアバッグやシートベルトの安全装置に異常があることを示します。万が一の事故の際に正常に作動しない可能性があるため、早急に点検が必要です。 |
これらの警告灯は、車の安全に関わる重要なサインです。意味を正しく理解し、迅速な対応を心がけましょう。
黄色(オレンジ色)の警告灯:早めの点検が必要な注意信号
黄色(オレンジ色)の警告灯は、「注意」を促すサインです。赤色の警告灯ほど緊急性は高くありませんが、車のシステムに何らかの異常が発生しているか、ドライバーに注意を促す必要がある場合に点灯します。走行を続けることは可能ですが、無視せずにできるだけ早く販売店で点検を受けるようにしましょう。
| 主な黄色(オレンジ色)の警告灯 | 意味と対処法 |
|---|---|
| エンジン警告灯(PGM-FI警告灯) | エンジン制御システムや排気ガス制御システムに異常が検知された場合に点灯します。 点灯しても走行に変化がない場合もありますが、放置すると重大なトラブルにつながる可能性があるため、早めに点検を受けてください。 |
| ABS警告灯 | 急ブレーキ時にタイヤのロックを防ぐABS(アンチロック・ブレーキ・システム)に異常があることを示します。 点灯しても通常のブレーキは作動しますが、急ブレーキ時の安全性が低下するため、速やかな点検が必要です。 |
| VSA警告灯 | 車の横滑りを抑えるVSA(ビークル・スタビリティ・アシスト)システムに異常がある場合に点灯します。滑りやすい路面での安定性が低下する可能性があるため、注意して走行し、点検を受けてください。 |
| パワーステアリング警告灯(EPSシステム警告灯) | 電動パワーステアリングシステムに異常があることを示します。ハンドルの操作が重くなる可能性があります。 安全な場所に停車して一度エンジンを切り、再始動して消灯すれば問題ない場合もありますが、再度点灯する場合は点検が必要です。 |
| 燃料残量警告灯 | ガソリンタンクの燃料が残り少なくなったことを知らせます。点灯したら、できるだけ早く給油してください。 |
これらの警告灯は、車からの「早めに気づいてほしい」というメッセージです。後回しにせず、適切なタイミングで対処することが大切です。
緑色・青色の表示灯:作動中の機能をお知らせ
緑色や青色の表示灯は、危険や異常を知らせるものではなく、特定の機能が「作動中」であることを示します。 これらが点灯していても心配する必要はありません。どのような機能がONになっているのかをドライバーが把握するためのものです。
| 主な緑色・青色の表示灯 | 意味 |
|---|---|
| 方向指示器(ウインカー)表示灯 | ウインカーやハザードランプが点滅していることを示します。 |
| ハイビーム表示灯(青色) | ヘッドライトがハイビームになっていることを示します。 対向車や先行車がいる場合は、眩惑させないようにロービームに切り替えましょう。 |
| ライト点灯表示灯 | ヘッドライトや車幅灯が点灯していることを示します。 |
| ECONモード表示灯 | エンジンやエアコンの作動を制御して燃費向上を図る「ECONモード」がONになっていることを示します。 |
| アイドリングストップ表示灯 | アイドリングストップ機能が作動してエンジンが一時的に停止している状態を示します。 |
| クルーズコントロール表示灯 | 設定した速度で自動走行するクルーズコントロール機能が作動中であることを示します。 |
これらの表示灯は、日常の運転で頻繁に目にするものです。それぞれの意味を理解しておくことで、機能を正しく使いこなし、よりスムーズな運転が可能になります。
マルチインフォメーションディスプレイの便利な活用術

N-BOXのメーターパネルに搭載されている「マルチインフォメーションディスプレイ」は、単に情報を表示するだけでなく、様々な設定変更や便利な機能を活用するための入り口でもあります。ハンドルにあるスイッチを操作することで、より快適で自分好みのドライブ環境を作り出すことができます。
燃費情報の確認方法(平均燃費・瞬間燃費)
燃費を意識したエコドライブを心がけている方にとって、燃費情報の表示は非常に役立ちます。マルチインフォメーションディスプレイでは、平均燃費と瞬間燃費を確認することができます。
一方、瞬間燃費は、走行中のアクセル操作や速度に応じて、リアルタイムでの燃費をバーグラフなどで表示します。 アクセルを緩やかに踏み込む、一定の速度で走行するなど、どういった運転が燃費に良いのかを視覚的に理解することができます。この瞬間燃費表示を参考に運転することで、自然と省燃費運転のコツが身についていくでしょう。
Honda SENSING(ホンダセンシング)の表示
N-BOXには、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」が搭載されています。マルチインフォメーションディスプレイは、このHonda SENSINGの作動状況をドライバーに分かりやすく伝える役割も担っています。
例えば、渋滞追従機能付アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)を使用している際には、設定速度や先行車との車間距離などが表示されます。 また、車線維持支援システム(LKAS)が作動しているときには、車線を認識していることを示す表示が現れます。
さらに、衝突軽減ブレーキ(CMBS)が作動する可能性がある場合や、路外逸脱抑制機能が作動した場合など、システムが介入する際には警告メッセージや警告灯でドライバーに注意を促します。 これらの表示の意味を理解しておくことで、Honda SENSINGの機能を最大限に活用し、より安心して運転することができます。
各種設定の変更とカスタマイズ
マルチインフォメーションディスプレイでは、燃費情報や安全支援システムの表示だけでなく、車両に関する様々な設定を自分好みにカスタマイズすることが可能です。
例えば、以下のような設定を変更できる場合があります(車種の年式やグレードにより異なります)。
- 時計の表示形式や日付の設定
- キーレスエントリーのアンサーバック音の有無や音量の設定
- オートライト(自動点灯・消灯)の感度調整
- 降車時にドアミラーを自動で格納するオートリトラミラー機能の設定
これらの設定は、車を停車させた状態で、ハンドルのセレクターホイールなどを操作して行います。 取扱説明書を確認しながら、ご自身の使い方に合った便利な設定を見つけてみてください。自分仕様にカスタマイズすることで、N-BOXへの愛着がさらに深まるはずです。
こんな時どうする?メーターパネルの表示に関するQ&A

毎日乗っていると、メーターパネルの表示に関してふとした疑問や「こんな時はどうすれば?」という状況が出てくるものです。ここでは、よくある質問とその対処法についてQ&A形式で解説します。
警告灯が点灯・点滅した時の初期対応
Q. 走行中に突然、警告灯が点灯・点滅しました。どうすればいいですか?
A. まずは慌てずに、点灯した警告灯の色を確認してください。
赤色の警告灯が点灯した場合は、重大なトラブルの可能性があります。 直ちにハザードランプを点滅させ、後続車に注意しながら道路の左端など安全な場所に停車してください。 そして、車の取扱説明書で警告灯の意味を確認するか、JAFや加入している自動車保険のロードサービス、またはHonda販売店に連絡して指示を仰ぎましょう。
黄色(オレンジ色)の警告灯の場合は、すぐに走行不能になる可能性は低いですが、何らかの異常を検知している状態です。 急なアクセルやブレーキ操作を避け、慎重に運転を続けながら、できるだけ早くHonda販売店で点検を受けてください。
いずれの場合も、警告灯の種類と点灯した時の状況(走行中、エンジン始動時など)を覚えておくと、点検の際にスムーズに伝えることができます。
メーターの明るさ(輝度)を調整したい
Q. 昼間は見えるけど、夜になるとメーターが眩しく感じます。明るさは調整できますか?
A. はい、メーターパネルの明るさ(輝度)は調整可能です。
多くのN-BOXでは、メーターパネル付近やハンドルの右下あたりに明るさを調整するためのスイッチやダイヤルが設置されています。ライトを点灯させた状態でこのスイッチを操作することで、メーターの明るさを数段階に調整できます。
昼間のトンネル内や夜間走行時など、周囲の明るさに合わせてメーターの輝度を調整することで、目の疲れを軽減し、より安全に運転に集中することができます。ご自身が見やすいと感じる明るさに設定してみてください。詳しい操作方法は、お車の取扱説明書で確認できます。
表示の切り替え方がわからない
Q. 平均燃費を見たいのに、トリップメーターの表示から切り替えられません。
A. マルチインフォメーションディスプレイの表示は、ハンドルのスポーク部分にあるスイッチで操作します。
一般的に、ハンドルの左右どちらかに、上下の矢印(△/▽)が描かれたスイッチや、「TRIP」と書かれたボタン、あるいはダイヤル式のセレクターホイールが配置されています。
このスイッチを押したり回したりすることで、航続可能距離 → 平均燃費 → 瞬間燃費 → トリップメーターA → トリップメーターB → 外気温/時計 のように、表示項目が順番に切り替わっていきます。 また、「TRIP」ボタンを長押しすると、表示されているトリップメーターの数値をリセットすることができます。
最初は少し戸惑うかもしれませんが、何度か操作してみるとすぐに慣れるはずです。停車中に色々な表示を切り替えてみて、どのような情報が見られるのかを確認しておくと良いでしょう。
まとめ:N-BOXのメーターパネル表示を理解して快適なドライブを

N-BOXのメーターパネルは、ただ速度や燃料残量を示すだけでなく、車のコンディションや安全運転支援システムの作動状況など、ドライバーにとって不可欠な情報をリアルタイムで伝えてくれる重要なインターフェースです。
この記事では、基本的なメーターの見方から、緊急度を色で知らせてくれる警告灯・表示灯の意味、そして燃費管理や車両設定に役立つマルチインフォメーションディスプレイの活用法までを解説しました。
また、マルチインフォメーションディスプレイに表示される平均燃費や航続可能距離といった情報を日頃からチェックする習慣をつけることで、ご自身の運転を見直し、より経済的で環境に優しいドライブへと繋がるでしょう。
最初は情報の多さに戸惑うかもしれませんが、それぞれの表示が持つ意味を理解すれば、N-BOXが発するメッセージを正しく受け取れるようになります。ぜひ、この記事を参考にして、N-BOXのメーターパネルと上手に付き合い、毎日の運転をさらに安全で快適なものにしてください。



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