レクサスUXは、都会的で洗練されたデザインが人気のコンパクトSUVです。しかし、そのスタイリッシュさゆえに「後部座席は狭いのでは?」「リクライニングはするの?」といった疑問を持つ方も少なくありません。特に、家族での利用や長距離ドライブを考えている方にとっては、後部座席の快適性は非常に重要なポイントですよね。
この記事では、レクサスUXの後部座席に焦点を当て、リクライニング機能の有無から、実際の広さ、乗り心地、そして荷室の使い勝手まで、購入前に知っておきたい情報をわかりやすく解説します。ライバル車との比較や、実際に乗っているユーザーの口コミも交えながら、レクサスUXの後部座席のリアルな実力に迫ります。この記事を読めば、あなたのカーライフにレクサスUXがフィットするのか、きっと明確になるはずです。
レクサスUXの後部座席はリクライニングする?

レクサスUXを検討する際に、多くの方が気になるのが後部座席の快適性、特にリクライニング機能の有無ではないでしょうか。デザイン性を重視したコンパクトSUVだからこそ、居住空間については事前にしっかりと確認しておきたいところです。
リクライニング機能の有無
そのため、乗車する人は常に一定の角度で座ることになります。一部のユーザーからは、この固定された背もたれの角度がやや立っていると感じるという声も聞かれます。 長距離の移動で後部座席を利用する際には、この点が少し気になるかもしれません。
しかし、オーナーの中には「最初から最適な角度で作られており、別になくても快適に過ごせている」という意見もあります。 これは、シートそのものの設計や座り心地が優れているためと考えられます。
後部座席の基本的な広さ
レクサスUXは、その名の通り「Urban Explorer(都市の冒険者)」をコンセプトにしたコンパクトクロスオーバーSUVです。 そのため、後部座席の広さに関しては、広々としているというよりは、必要十分なスペースが確保されているという表現が適切かもしれません。
多くのレビューで指摘されている通り、レクサスUXの後部座席は「かなり狭い」と感じる人が多いようです。 特に身長170cm以上の大人が乗る場合には、その狭さが顕著になると言われています。 前席に平均的な体格の人が座った場合、後部座席の膝前のスペース(ニースペース)は拳1個分程度となり、少し窮屈に感じる可能性があります。
また、クーペのような流麗なルーフラインを採用しているため、頭上空間(ヘッドクリアランス)もあまり余裕があるとは言えません。 横幅に関しても、大人3人が乗るとかなりタイトな印象を受けるでしょう。
大人が乗った場合の快適性
では、実際に大人が乗った場合の快適性はどの程度なのでしょうか。
- 短距離の移動であれば問題ないレベル:街乗りや1〜2時間程度の移動であれば、多くの大人にとって問題なく過ごせるでしょう。シート自体の質感や座り心地はレクサスならではの高品質なものであり、短時間であれば快適に過ごせるとの声もあります。
- 長距離移動では窮屈さを感じる可能性:リクライニング機能がないこと、そしてスペースに限りがあることから、長時間のドライブでは窮屈さや疲れを感じやすいかもしれません。特に、大柄な方が前後に並んで座るようなシチュエーションでは、膝周りや足元のスペースに不満を感じる可能性があります。
- 乗る人を選ぶ可能性:あるオーナーは「自分(175cm)が運転席の場合、その後ろに妻(165cm)は窮屈で乗りません」と述べており、乗る人の体格や組み合わせによっては快適性が大きく左右されることがうかがえます。
レクサスUXの後部座席は、主に1人または2人で乗ることが多く、後部座席はたまに人を乗せる、あるいは荷物スペースとして利用するといった使い方に最も適していると言えるでしょう。
レクサスUX後部座席の乗り心地を徹底レビュー
リクライニング機能がないことや、スペースが限られていることはわかりましたが、実際の「乗り心地」はどうなのでしょうか。ここでは、シートの座り心地や静粛性、乗り降りのしやすさなど、より具体的なポイントからレクサスUXの後部座席をレビューします。
シートの座り心地
レクサスUXの後部座席は、広さの面では厳しい評価がある一方で、シート自体の品質や座り心地については高く評価されています。
- 質感の高さ:シートの表皮やステッチ(縫い目)のクオリティは、さすがレクサスと感じさせる高級感があります。 手触りの良い素材が使われており、見た目にも上質さが伝わってきます。
- 適度な硬さ:座面のクッションは、柔らかすぎず硬すぎず、適度なホールド感があります。 体をしっかりと支えてくれるため、短時間の乗車であれば疲れにくいでしょう。
- 包み込まれるような感覚:実際に乗ってみると「包み込まれるような感じ」と表現するオーナーもいます。 これは、シート形状が乗員の体を適切にサポートするように設計されているためと考えられます。
ただし、一部のレビューでは「後席ドアの内張りが安価なハードプラスチックで安っぽい」という指摘もあり、細部の質感については意見が分かれる部分もあるようです。
足元空間と頭上空間
前述の通り、レクサスUXの後部座席における最大の懸念点は、足元と頭上のスペースです。
- 足元空間:運転席や助手席に座る人の身長やシートポジションに大きく影響されます。 例えば、身長170cmの人が運転席で適切なポジションをとると、その後ろの席に同じ身長の人が座った場合、膝と前席の背もたれの間にほとんど隙間がなくなってしまう、という具体的な証言もあります。
- 頭上空間:デザイン性を優先したルーフラインのため、特に身長が高い方は頭が天井に近づき、圧迫感を感じる可能性があります。 後部座席の中央席は、左右の席よりも座面が少し高くなっているため、さらに頭上空間が狭くなります。
乗り降りのしやすさ
レクサスUXは車高が比較的低めに設定されており、SUVとしては乗り降りがしやすい部類に入ります。 しかし、後部座席に関してはいくつか注意点があります。
- ドアの開口部:後席ドアの開口部がそれほど大きくなく、特に足元部分が少し狭いため、乗り込む際に少し窮屈に感じることがあるかもしれません。
- ルーフの低さ:乗り込む際に少し屈む必要があり、特に高齢の方や体の大きな方にとっては、少し乗り降りがしにくいと感じる可能性があります。
一方で、フロントシートの形状に工夫が凝らされており、足の出し入れがしやすいように設計されているという側面もあります。 総合的に見ると、乗り降りのしやすさは平均的か、人によっては少し気になる点がある、といった評価になりそうです。
ライバル車とレクサスUXの後部座席を比較
レクサスUXの後部座席について理解を深めるために、同じコンパクトSUVセグメントのライバル車と比較してみましょう。ここでは、特に比較対象として名前が挙がりやすい「トヨタ C-HR」「トヨタ ハリアー」「マツダ CX-30」の3車種を取り上げ、後部座席の広さや快適性を比較します。
| 車種 | 全長 | 全幅 | 全高 | 後部座席の広さ(参考) | リクライニング機能 |
|---|---|---|---|---|---|
| レクサス UX | 4,495mm | 1,840mm | 1,540mm | 狭いとの評価が多い | なし |
| トヨタ C-HR | 4,385mm | 1,795mm | 1,550mm | UXと同様に狭い傾向 | なし |
| トヨタ ハリアー | 4,740mm | 1,855mm | 1,660mm | 広く快適 | あり |
| マツダ CX-30 | 4,395mm | 1,795mm | 1,540mm | UXよりはやや広いとの声も | なし |
トヨタ C-HRとの比較
レクサスUXは、トヨタ C-HRと同じGA-Cプラットフォームをベースに開発されています。そのため、骨格やサイズ感には共通点が多く、後部座席の広さに関しても「どちらも狭い」という点で似ています。
C-HRもデザインを重視したクーペスタイルのSUVであり、後席の窓が小さく、閉塞感があるという点がよく指摘されます。広さだけで見れば、UXとC-HRに大きな差はないと言えるでしょう。ただし、UXの方が内装の質感や静粛性など、快適性に関わる部分で上質に作られています。
トヨタ ハリアーとの比較
ハリアーはUXよりも一回り大きいミドルサイズSUVに分類されます。そのため、後部座席の広さはハリアーが圧倒的に有利です。
ハリアーの後部座席は足元空間、頭上空間ともに十分な余裕があり、大人が乗ってもゆったりとくつろげます。さらに、リクライニング機能も備わっているため、長距離ドライブでも快適な姿勢を保つことができます。ファミリーユースで後部座席に人を乗せる機会が多いのであれば、ハリアーの方が満足度は高いでしょう。ただし、その分ボディサイズが大きくなるため、都市部での取り回しの良さはUXに軍配が上がります。
マツダ CX-30との比較
マツダ CX-30は、レクサスUXと非常に近いボディサイズを持つ直接的なライバルです。デザイン性の高さを追求している点も共通しています。
後部座席の広さについては、CX-30の方がわずかに広いと感じる人が多いようです。 特に膝周りのスペースに若干の余裕があるとされています。リクライニング機能がない点はUXと同じですが、基本的なスペースの広さでCX-30が少し上回る可能性があります。デザインの好みや走行性能など、総合的なバランスで選択することになるでしょう。
後部座席を倒した時の荷室の広さと使い勝手

レクサスUXは後部座席の居住スペースが限られている一方で、シートアレンジを活用することで荷室(ラゲージスペース)を拡大することができます。ここでは、荷室の基本的な広さや、後部座席を倒した際の使い勝手について詳しく見ていきましょう。
通常時のラゲージスペース
後部座席を使用した状態での荷室容量は、決して広いとは言えません。 日常の買い物などには十分対応できますが、大きな荷物を積む際には工夫が必要になる場面もあります。
- 容量: 通常時の荷室容量は220L(VDA方式)です。 これは、コンパクトSUVの中でもやや小さめの数値です。
- デッキボード下の収納: デッキボードの下には、アンダーデッキと呼ばれる収納スペースが設けられています。 洗車用品や小物を収納しておくのに便利です。
後部座席を倒した時の広さ
レクサスUXの後部座席は、6:4の分割可倒式になっています。 これにより、乗車人数や荷物の大きさに合わせて柔軟にスペースをアレンジすることが可能です。
- 簡単な操作: 肩口にあるレバーを引くだけで、簡単に背もたれを前に倒すことができます。
- フラットな空間: 後部座席を倒すと、荷室の床面とほぼフラットな広い空間が生まれます。
- 最大容量: 後部座席をすべて倒した場合の荷室容量は、最大で995Lまで拡大します。
これにより、スーツケースやアウトドア用品、車種によってはゴルフバッグなども積載可能になります。
荷室の使い勝手を向上させる工夫
レクサスUXには、荷室の使い勝手を高めるための便利な機能も備わっています。
- ハンズフリーパワーバックドア: バージョンLやFスポーツには、両手がふさがっていてもリアバンパーの下に足を出し入れするだけでバックドアを自動で開閉できる「ハンズフリーパワーバックドア」が標準装備されています(他のグレードではオプション)。 買い物帰りなど、荷物で両手がふさがっている時に非常に便利な機能です。
- 折りたたみ可能なトノカバー: 荷室の目隠しとなるトノカバーは、柔らかい素材でできており、使わないときは小さく折りたたんでデッキボードの下に収納することができます。 これにより、背の高い荷物を積む際にも邪魔になりません。
後部座席のスペースは限られていますが、シートアレンジをうまく活用することで、見た目以上の積載能力を発揮するのがレクサスUXの特徴と言えるでしょう。
レクサスUXの後部座席に関する口コミ・評価
これまで様々な角度からレクサスUXの後部座席について解説してきましたが、実際に所有しているオーナーや試乗した人はどのように感じているのでしょうか。ここでは、インターネット上の口コミサイトやレビュー記事から、リアルな声を集めてみました。
良い口コミ・評価
後部座席の広さについては厳しい意見が多い一方で、快適性や質感については肯定的な声も見られます。
「後席シートにリクライニング機能があれば、と最初は思っていましたが、最初から最適な角度で作られており、別になくても快適に過ごせていることが所有してみて一番意外でした。」
「一旦乗り込んでしまうと包みこまれるような感じと、後席のシートもよく全く問題ありません。」
「後部座席に座った家族から『静かで揺れが少ない』と好評でした。」
このように、シート自体の出来の良さや、車内の静粛性を評価する声があります。広さという物理的な側面だけでなく、乗り心地という感覚的な部分での満足度は高いようです。また、主に2人乗りで使用し、後部座席はたまにしか使わないというユーザーにとっては、全く問題ないという意見も多く見られました。
気になる口コミ・評価
やはり最も多く見られるのは、後部座席と荷室の「狭さ」に関する指摘です。
「後席の狭さが異常。とても5人乗りを謳う普通車、まして高級車と言われるクルマの後席ではない。軽でもあり得ない領域。」
「170cmの方がドライビングポジションを合わせた時点で、後部座席には170cmの方だと拳一個も入りません。」
「荷室は狭いです。ただアンダートレイがそれなりに広く、隠して収納できるのは良いです。」
特に、大人4人での長距離移動や、家族での利用を想定しているユーザーからは、実用性の面で厳しい評価が下されています。 デザインと引き換えに、居住性や積載性が犠牲になっていると感じる人が多いようです。
総合的な評価
レクサスUXの後部座席に関する評価を総合すると、「誰が、どのように使うか」によって満足度が大きく変わる車だと言えます。
- 向いている人:
- 主に1人〜2人で乗ることが多い方
- デザインや運転のしやすさを最優先する方
- 後部座席は緊急用、または手荷物置き場として割り切れる方
- 向いていない人:
- 日常的に3人以上で乗る機会が多い方
- 家族での長距離旅行やアウトドアレジャーによく出かける方
- 後部座席の快適性や荷室の広さを重視する方
購入を検討する際には、口コミやスペックだけでなく、必ず実車に乗り込み、ご自身の使い方や同乗者の体格を想定して後部座席の広さを確認することをおすすめします。
まとめ:レクサスUXの後部座席リクライニングと快適性

この記事では、「レクサスUXの後部座席はリクライニングするのか?」という疑問を起点に、その広さ、乗り心地、使い勝手について詳しく解説してきました。
重要なポイントを振り返ってみましょう。
- リクライニング機能: レクサスUXの後部座席にリクライニング機能はありません。 背もたれの角度は固定式です。
- 広さ: 後部座席のスペースは、特に足元や頭上空間が「狭い」と感じる人が多いのが実情です。 大人が長時間快適に過ごすには少し窮屈かもしれません。
- 乗り心地: スペースは限られますが、シート自体の質感や座り心地、車内の静粛性は高く評価されており、短距離であれば快適に過ごせます。
- 荷室: 通常時の荷室は広くありませんが、6:4の分割可倒式シートを倒すことで、フラットで広い空間を作り出すことができます。
結論として、レクサスUXはデザインや走行性能、前席の快適性を重視したコンパクトSUVであり、後部座席の広さやリクライニング機能を最優先する方には不向きかもしれません。一方で、主に1〜2人でスタイリッシュに乗りこなし、後部座席は補助的に使用するというライフスタイルの方には、非常に魅力的な一台と言えるでしょう。
購入を検討される際は、ぜひこの記事の情報を参考に、ご自身の目で実際の使い勝手を確かめてみてください。



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