高級車ブランドとして知られるレクサス。「維持費も高いのでは?」「ガソリンはやっぱりハイオク?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。特に、ガソリン価格が高騰している昨今、少しでも燃料費を抑えたいと考えるのは自然なことです。
そこで気になるのが「レクサスの車にレギュラーガソリンを入れても大丈夫なのか?」という点です。結論から言うと、多くのレクサス車はハイオク仕様ですが、一部にはレギュラーガソリン仕様のモデルも存在します。
この記事では、レクサスの指定燃料について、ハイオク仕様が多い理由から、レギュラー仕様の車種、そして万が一ハイオク仕様車にレギュラーガソリンを入れてしまった場合の影響や対処法まで、分かりやすく解説していきます。愛車の性能を維持し、長く快適なカーライフを送るために、ぜひ最後までご覧ください。
レクサスにレギュラーガソリン、入れても大丈夫?基本と注意点

レクサスオーナーや購入を検討している方が抱く燃料に関する基本的な疑問に、まずはお答えしていきます。「そもそもなぜハイオク仕様が多いの?」「レギュラーガソリンとは何が違うの?」といった根本的な知識を知ることで、なぜ指定燃料を守るべきなのかがより深く理解できるはずです。愛車のコンディションを最適に保つための第一歩として、基本をしっかり押さえておきましょう。
結論:ほとんどがハイオク仕様。でもレギュラー仕様のモデルもある
「レクサス=全車種ハイオク」というイメージは根強いですが、実は意外と多くの車種でレギュラーガソリンが指定されています。 特に、燃費性能に優れたハイブリッドモデル(300hや250hなど)にレギュラー仕様が多く見られるのが特徴です。例えば、人気のセダン「ES300h」やコンパクトSUVの「UX250h」、スポーツセダンの「IS300h」、さらには2023年に登場した新型「LBX」もレギュラーガソリン仕様です。
一方で、パワフルな走行性能を誇るガソリンエンジンモデルやターボ搭載車、高性能モデルの「F」シリーズなどは、その性能を最大限に引き出すためにハイオクガソリン(無鉛プレミアムガソリン)が指定されています。このように、同じ車種名であってもグレードや搭載エンジンによって指定燃料が異なる場合があるため、思い込みは禁物です。ご自身のレクサス、あるいは購入を検討しているモデルがどちらの仕様なのかを正確に知ることが、まず重要になります。
なぜレクサスはハイオク仕様が多いのか?
レクサスにハイオク仕様車が多い主な理由は、搭載されている高性能エンジンの能力を100%引き出すためです。レクサスはプレミアムブランドとして、静かで滑らかな走行フィールや、ドライバーの意のままに操れる力強い加速性能を追求しています。
このような高性能エンジンは、シリンダー内でガソリンと空気の混合気をより強く圧縮(高圧縮比)することで、大きなパワーを生み出す設計になっています。しかし、この圧縮の度合いを高めすぎると、スパークプラグで点火する前に、圧力と熱によって混合気が自然発火してしまう「ノッキング(異常燃焼)」という現象が起きやすくなります。
このノッキングは、「カリカリ」「キンキン」といった異音を発生させるだけでなく、エンジンに深刻なダメージを与え、性能低下や故障の直接的な原因となる可能性があるのです。このリスクを回避するために、ノッキングしにくい性質を持つハイオクガソリンが必要とされます。
レギュラーとハイオクの根本的な違いは「オクタン価」
レギュラーガソリンとハイオクガソリンの最も大きな違いは、「オクタン価」という数値にあります。これはガソリンの自己着火のしにくさ、つまり「ノッキングの起こりにくさ(燃えにくさ)」を示す指標です。この数値が高いほど、高い圧力や温度に耐えることができ、異常燃焼を起こしにくくなります。エンジンの性能を効率よく引き出すためには、このオクタン価が非常に重要です。
| 種類 | オクタン価 | 特徴 |
|---|---|---|
| ハイオクガソリン | 96以上 | ・燃えにくく、ノッキングが起きにくい ・高圧縮比の高性能エンジン向け ・エンジン内部の洗浄剤などが添加されていることが多い |
| レギュラーガソリン | 89以上 | ・一般的なエンジン向け ・ハイオクに比べて価格が安い |
ハイオク仕様のレクサスにレギュラーを入れた場合の影響

「少しでもガソリン代を節約したい」という思いから、ハイオク仕様車にレギュラーガソリンを入れることを考える人もいるかもしれません。しかし、それにはいくつかのデメリットやリスクが伴います。現代の車は賢いため、すぐに壊れることはありませんが、本来の性能を発揮できないだけでなく、長期的には愛車の寿命を縮めてしまう可能性も秘めています。ここでは、具体的にどのような影響が出る可能性があるのかを詳しく見ていきましょう。
エンジン性能の低下(パワーダウン)
ハイオク仕様車にレギュラーガソリンを入れると、多くの場合で本来のエンジン性能を発揮できず、パワーダウンを感じることになります。これは、車の頭脳であるECU(エンジンコントロールユニット)が、ノッキングセンサーからの情報に基づき、エンジンを守るための制御を行うためです。具体的には、オクタン価の低いガソリンが給油されたことを検知すると、ECUは点火タイミングを自動的に遅らせます。
この制御によってノッキングの発生は抑えられますが、それはあくまで緊急避難的な措置です。燃焼効率が最適な状態ではなくなるため、アクセルを踏んだ際の加速が鈍くなったり、高速道路での合流や追い越しで力不足を感じたり、エンジンの回転がスムーズでなくなったりといった、本来のレクサスが持つ上質な走行フィールが損なわれてしまうのです。
燃費が悪化する可能性
エンジン性能が十分に発揮されないということは、燃焼効率も低下していることを意味します。そのため、結果的に燃費が悪化してしまう可能性があります。パワーダウンした分を補おうと、ドライバーは無意識のうちにアクセルを余計に踏み込んでしまいがちです。いつもと同じように運転しているつもりでも、実際にはより多くの燃料を消費してしまうのです。
せっかく1リットルあたりの単価が10円程度安いレギュラーガソリンを選んでも、走行できる距離が短くなってしまっては意味がありません。トータルの燃料コストで計算すると、ほとんど節約になっていなかったり、場合によってはハイオクを入れ続けるよりも高くついたり、といった本末転倒な結果にもなりかねないのです。
ノッキング現象とエンジンへのダメージリスク
ECUによる点火タイミングの制御機能があるとはいえ、その能力には限界があります。特に、急な登り坂、多人数乗車時、高速走行からの急加速など、エンジンに高い負荷がかかる状況では制御が追いつかず、ノッキングが発生しやすくなります。
運転中にエンジンから「カリカリ」「キンキン」といった小さな金属音が聞こえたら、それがノッキングの兆候です。この現象は、シリンダー内で異常な燃焼が起こり、ピストンなどを内部から叩いている状態です。この衝撃が頻繁に繰り返されると、ピストンやコネクティングロッド、クランクシャフトといったエンジン内部の非常に重要な部品にダメージが蓄積され、長期的にはエンジンの寿命を縮める原因や、思わぬ高額な修理につながるリスクがあります。
長期的に見た場合の故障リスクと保証の問題
日常的にレギュラーガソリンを入れ続けることは、エンジンに常に負担をかけ続けることと同義です。短期的には体感できるほどの問題がなくても、長期的にはエンジン内部に汚れ(カーボンやスラッジ)が溜まりやすくなったり、バルブやピストンリングといった部品の摩耗を早めたりする可能性があります。
また、ハイオクガソリンにはエンジン内部をクリーンに保つための洗浄剤が添加されていることが多いですが、レギュラーガソリンにはそれが含まれていないか、含まれていても少量です。さらに、もしレギュラーガソリンの継続的な使用が原因でエンジンに何らかの不具合が生じた場合、メーカーの新車保証や延長保証の対象外と判断される可能性も否定できません。
愛車を長く大切に乗り続けるためには、目先の燃料代だけでなく、長期的なリスクも考慮し、メーカーが指定した燃料を正しく使用することが最も確実な方法と言えるでしょう。
レギュラーガソリンが使えるレクサス車はある?
「やっぱりレクサスはハイオクじゃないとダメなのか…」とがっかりする必要はありません。前述の通り、レギュラーガソリンを仕様とするモデルも数多く存在します。特にハイブリッドモデルを中心に、経済性と環境性能を重視した車種がラインナップされています。ここでは、具体的な車種や、ご自身の車の指定燃料を確実に確認する方法について詳しく解説します。中古車での購入を検討している方や、ご自身の車の仕様がうろ覚えだという方は、ぜひ参考にしてください。
一部の車種や年式ではレギュラー仕様も存在する
レクサスの中でも、特にエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載したモデルにレギュラー仕様車が多くラインナップされています。これは、発進時や低速走行時など、エンジンへの負荷が少ない領域ではモーターが主体となって走行し、エンジンは効率の良い回転域で運転されることが多いため、必ずしも常にエンジンの最高出力を必要としない設計思想に基づいているためと考えられます。
例えば、ベストセラーモデルの「CT200h」や、セダンの「ES300h」「IS300h」、SUVの「UX250h」「NX300h」「RX450h」など、幅広いモデルでレギュラーガソリンが指定されています。このように、レギュラー仕様のレクサスは決して珍しい存在ではなく、賢い選択肢の一つとして十分に考えられるのです。
【車種別】レクサスの指定燃料一覧(目安)
以下に、主なレクサス車の指定燃料を一覧にまとめました。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、同じ車種名でも年式やグレード、搭載されているエンジンによって指定燃料が異なる場合があります。特に、マイナーチェンジやモデルチェンジの前後で仕様が変更されることもあるため、必ず最終的にはご自身の車で確認することが重要です。
| 車種 | 指定燃料の傾向 |
|---|---|
| LS | ハイオク |
| ES | レギュラー(ES300h) |
| IS | ハイオク(IS350/500など) / レギュラー(IS300h) |
| RC | ハイオク(RC F/350など) / レギュラー(RC300h) |
| LC | ハイオク |
| LX | ハイオク |
| RX | ハイオク(RX500h/350など) / レギュラー(RX270/450hなど) |
| NX | ハイオク(NX350/350hなど) / レギュラー(NX250/300h) |
| UX | ハイオク(UX200) / レギュラー(UX250h/300h) |
| LBX | レギュラー(一部グレード除く) |
| CT | レギュラー(CT200h) |
確実な燃料の確認方法
愛車の正しい指定燃料を確認するには、以下の3つの方法が最も確実です。思い込みや他人の情報を鵜呑みにせず、必ずご自身でチェックする習慣をつけましょう。
- 給油口のフタ(フューエルリッド)の内側を確認する: これが最も簡単で確実な確認方法です。ほとんどの車では、給油口のフタの裏側に「無鉛プレミアム」や「無鉛レギュラー」といった指定燃料を示すステッカーが貼られています。給油の際に必ず目にする場所なので、日頃から確認しておくと間違いがありません。
- 車両の取扱説明書を確認する: 車のグローブボックスなどに保管されている取扱説明書には、必ず指定燃料に関する詳細な記載があります。燃料の種類だけでなく、燃料タンクの容量なども確認できるため、一度目を通しておくことをお勧めします。
- 車検証を確認する: もし取扱説明書が見当たらない場合は、車検証に記載されている「型式」や「車台番号」を基に、レクサスのディーラーや公式サイトで問い合わせることで、正確な情報を得ることができます。中古車で購入した場合など、前のオーナーの記憶が曖昧な時にも有効な手段です。
間違えてレギュラーガソリンを入れてしまった時の対処法

セルフサービスのガソリンスタンドが主流となり、うっかり指定と違う燃料を入れてしまう可能性は誰にでもあります。もしハイオク仕様のレクサスにレギュラーガソリンを入れてしまった場合、どうすればよいのでしょうか。パニックにならず、冷静に対処することが何よりも大切です。エンジンをかける前か、走行後かなど、状況によって適切な対処法が異なりますので、万が一の時のためにしっかりと覚えておきましょう。
すぐに気づいた場合(エンジンをかける前)
給油中や給油直後など、エンジンを始動する前に間違いに気づいた場合が、最もダメージを少なく抑えられるケースです。この場合は、絶対にエンジンをかけないでください。 キーをONにしたり、プッシュスタートボタンを押したりするのも避けましょう。エンジンを始動させなければ、間違った燃料が燃料ポンプを経てエンジン内部に行き渡ることはありません。
まずは落ち着いて、ガソリンスタンドのスタッフに事情を説明し、指示を仰ぎましょう。安全な場所に車を移動させる必要があるかもしれませんが、その際も絶対に自走してはいけません。燃料タンクからガソリンをすべて抜き取る作業が必要になるため、JAFや加入している自動車保険のロードサービス、または購入したレクサスディーラーに連絡して、専門家に対応を依頼するのが最も賢明です。
走行中に気づいた場合の対処
すでに走行してしまってから間違いに気づいた場合はどうでしょうか。前述の通り、ハイオク仕様車に一度レギュラーガソリンを入れたからといって、すぐにエンジンが停止するような致命的なトラブルに発展することは稀です。まずは慌てずに安全な場所に停車し、状況を確認しましょう。
その後は、急加速や急な坂道の走行、高速走行など、エンジンに高い負荷をかける運転は極力避けてください。 そして、できるだけ速やかにガソリンスタンドに立ち寄り、ハイオクガソリンを満タンまで給油してください。タンク内に残っているレギュラーガソリンとハイオクガソリンが混ざることで全体のオクタン価が少し上がり、ノッキングのリスクを低減させることができます。その後は、燃料が減ったら早めにハイオクを満タン給油、という作業を数回繰り返すうちに、徐々に本来の状態に戻っていきます。
ディーラーや整備工場に相談するべきか
基本的には、一度間違えた程度であれば、その後ハイオクを給油し、エンジンに負担をかけない運転を心がければ大きな問題に発展することは少ないです。しかし、「エンジンから明らかにカリカリという音が聞こえる」「アイドリングが不安定」「加速が極端に悪い」といった、普段とは違う異常な症状が出た場合は、速やかに運転を中止し、レクサスディーラーや信頼できる整備工場に相談してください。そのまま乗り続けると、エンジンに深刻なダメージを与えてしまう可能性があります。
また、間違えてレギュラーガソリンを満タン近くまで給油してしまった場合や、どうしても不安が残るという場合も、プロに点検してもらうのが最も安心です。専門家による診断を受け、適切な処置をしてもらうことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
まとめ:レクサスとレギュラーガソリンの賢い付き合い方

今回は、「レクサスとレギュラーガソリン」をテーマに、指定燃料の基本から車種による違い、万が一の間違いへの対処法まで詳しく解説しました。
- レクサスは高性能なハイオク仕様が多いが、経済的なレギュラー仕様のモデルも多数存在する。
- ハイオクとレギュラーの最大の違いは、ノッキングのしにくさを示す「オクタン価」にある。
- ハイオク仕様車へのレギュラー給油は、性能低下や燃費悪化、エンジンへのダメージリスクを伴う。
- 愛車の指定燃料は、給油口のフタや取扱説明書で必ず確認することが何よりも重要。
- 万が一間違えて給油しても、慌てず状況に応じた適切な対処をすれば、深刻な事態は避けられる。
結論として、愛車のレクサスが持つ本来の走行性能や上質な乗り心地を維持し、長く安心して乗り続けるためには、メーカーが指定した燃料を正しく給油することが最も重要です。 燃料代を節約したいのであれば、ハイオク仕様車で無理をするのではなく、アクセルワークを穏やかにするなど日々の運転を見直したり、購入時に経済的なレギュラー仕様のモデルを選択したりするのが賢明な判断と言えるでしょう。
この記事が、あなたのレクサスライフをより豊かで安心なものにするための一助となれば幸いです。



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