ワゴンRの荷室寸法を徹底ガイド!広さや使い勝手、アレンジ方法まで解説

車中泊・アウトドア活用術

軽自動車の中でも人気の高いスズキ「ワゴンR」。その魅力は、コンパクトなボディに隠された広い室内空間と、使い勝手の良い荷室にあります。購入を検討している方にとって、「実際どのくらいの荷物が積めるの?」「シートアレンジは簡単?」といった疑問は尽きないでしょう。この記事では、そんなワゴンRの荷室寸法について、具体的な数値を交えながら詳しく解説します。

現行モデルの基本スペックはもちろん、シートアレンジによって生まれる広大なスペース、さらには歴代モデルとの比較や、N-BOXやタントといったライバル車との荷室寸法の違いまで、あらゆる角度から徹底的に掘り下げていきます。日常の買い物から、少し大きな荷物を運びたい時、そしてレジャーシーンまで、あなたのカーライフにワゴンRがどれだけフィットするのか、この記事を通してじっくりとご確認ください。

ワゴンRの荷室寸法を徹底チェック!基本の広さはどれくらい?

日常の使い勝手を大きく左右する荷室の広さ。ここでは、現行ワゴンR(MH95S/MH85S/MH55S/MH35S型)の基本的な荷室寸法について、荷物の積み下ろしに重要な「開口部」と、実際に荷物を積む「内部」の寸法に分けて詳しく見ていきましょう。具体的な数値を知ることで、あなたの使い方に合っているかどうかをイメージしやすくなります。

開口部の寸法(高さ・幅)

荷物をスムーズに積み下ろしできるかどうかは、バックドアの開口部の大きさが重要です。特に、高さや幅がある荷物を積む際には、この数値が目安となります。

ワゴンRの荷室開口部の寸法は、以下のようになっています。

項目 寸法
開口部高さ 840mm
開口部幅(最大) 1,180mm

高さが840mmあるため、少し背のある荷物でも楽に積み込むことが可能です。また、幅も最大で1,180mmと広く確保されているため、横幅のある荷物もスムーズに出し入れできます。 この広い開口部は、リヤコンビネーションランプ(テールランプ)をバンパー上部に配置する設計によって実現されており、荷室自体の幅を広げることにも貢献しています。

荷室の内部寸法(高さ・幅・奥行き)

次に、荷室内部の寸法を見ていきましょう。後部座席を立てた状態での、基本的な積載スペースとなります。

ワゴンRの荷室内部の寸法は以下の通りです。

項目 寸法
荷室高 840mm
荷室幅(最大) 1,165mm
荷室床面奥行き 280mm

高さと幅は開口部と同様に広く確保されていますが、後部座席を使用している状態での奥行きは280mmと、ややコンパクトです。 日常的な買い物袋や、少しした手荷物を置くには十分なスペースですが、大きな荷物を積むには後部座席のアレンジが必要になります。

後部座席は前後にスライドさせることが可能です。一番前にスライドさせることで、奥行きをさらに確保することができます。

後部座席使用時の荷室寸法

ワゴンRの大きな魅力の一つが、後部座席のスライド機能です。乗車人数や荷物の量に応じて、後部座席を前後に動かすことで、足元空間と荷室の奥行きのバランスを調整できます。

後部座席を一番後ろに下げた状態では、後席の乗員は足を組めるほどのゆったりとしたスペースを確保できますが、荷室の奥行きは最小になります。逆に、後部座席を一番前にスライドさせた場合、荷室の奥行きは750mmまで拡大します。 これだけの奥行きがあれば、スーパーでのまとめ買いや、ほとんどのサイズのスーツケースも楽に積むことができるでしょう。

この柔軟性が、ワゴンRが多くの人に選ばれる理由の一つです。普段は後席を広々と使い、荷物が多い時だけスライドさせて荷室を広げるといった使い方が、簡単な操作で実現できます。

シートアレンジで広がる!ワゴンRの多彩な荷室空間

ワゴンRの真価は、多彩なシートアレンジにあります。後部座席を倒すだけで、日常使いのコンパクトな荷室から、長尺物や大きな荷物も積める広大なスペースへと早変わりします。ここでは、その代表的なシートアレンジと、それによって生まれる荷室の広さ、そして操作の簡単さについて解説します。

後部座席を倒した場合の最大荷室長

後部座席を倒すことで、ワゴンRの荷室は飛躍的に広くなります。操作は非常に簡単で、後部座席の肩口にあるレバーを引くだけ。 これだけで背もたれが前に倒れ、フラットな荷室空間が出現します。

この状態での最大荷室長(奥行き)は、1,380mmにも達します。 最小幅も900mm確保されており、広々とした空間が生まれます。 さらに特筆すべきは、後部座席を倒した際に、荷室の床面との間にほとんど段差ができないことです。 これにより、荷物を奥までスムーズに滑り込ませることができ、使い勝手を大きく向上させています。

このフラットで広い空間があれば、例えば以下のような大きな荷物も積載可能です。

  • 自転車(サイズによる)
  • ゴルフバッグ
  • 家具の組み立てセット
  • キャンプ用品一式

日常の利用シーンだけでなく、趣味やレジャーの場面でも大活躍してくれるでしょう。

助手席も倒せる!長尺物も積めるフラットモード

さらにワゴンRは、助手席の背もたれを前に倒すことも可能です。後部座席と助手席の両方を倒すことで、室内長2,450mmを活かした長尺物の積載が可能になります。

例えば、以下のような通常では軽自動車に積むのが難しい長い荷物も、ワゴンRなら運べる可能性があります。

  • サーフボード(ショートボードなど)
  • スノーボード
  • カーペットやラグ
  • DIY用の木材

このアレンジを使えば、運転席に一人乗車した状態で、かなりの長さの荷物を積むことができます。また、助手席と後部座席の片側だけを倒せば、3人乗車しながら長尺物を積むといった応用も可能です。

シートアレンジの簡単な操作方法

ワゴンRのシートアレンジは、誰でも直感的に操作できるように設計されています。

  • 後部座席のスライド: 後部座席の足元にあるレバーで、座席全体を前後に動かせます。
  • 後部座席を倒す: 荷室側からでも、後部座席の肩口にあるレバーを引くだけでワンタッチで倒すことができます。
  • 助手席を倒す: 助手席の通常のレバー操作で、背もたれを前方に倒すことができます。
ワゴンRは、限られた軽自動車の規格の中で、空間効率を最大限に高める工夫が随所に見られます。これらの簡単なシートアレンジを使いこなすことで、そのポテンシャルを最大限に引き出すことができます。

実際どうなの?ワゴンRの荷室の使い勝手を口コミから探る

カタログスペックだけではわからないのが、実際の使い勝手です。ここでは、ワゴンRを実際に使っているユーザーの口コミを参考に、日常の様々なシーンで荷室がどのように評価されているのかを見ていきましょう。

日常の買い物での使いやすさ

日常の買い物シーンでは、ワゴンRの荷室は非常に高い評価を得ています。

「後部座席を一番前にスライドさせれば、スーパーの買い物カゴが2つは余裕で乗る」「開口部が広いので、重いお米や飲み物のケースも楽に積み込める」といった声が多く見られます。

特に、荷室の両側にショッピングフックが装備されている点も好評です。 買い物袋を引っ掛けておくことで、運転中に中身が転がり出るのを防ぐことができます。

また、助手席の下にはシートアンダーボックスという収納スペースが確保されています。 汚れた靴や濡れた傘などを入れておくのに便利で、車内を清潔に保つのに役立ちます。 このような細やかな配慮が、日常使いでの満足度を高めています。

大きな荷物(ベビーカー・自転車など)は積める?

「ベビーカーは畳めば問題なく積める」「子供用の自転車なら、後部座席を倒せば余裕」といった口コミが見られます。後部座席を倒せばフラットで広い空間が生まれるため、ある程度の大きさの荷物にも対応可能です。

しかし、大人用の自転車や大型のベビーカーとなると、サイズによっては厳しい場合もあります。「前輪を外せばなんとか積めた」という声もありますが、購入前にご自身の荷物が積めるかどうか、実際に試してみることをお勧めします。

ポイントは、後部座席を倒した際の荷室の広さと、ほぼフラットになる床面です。 この特徴を活かせば、工夫次第で様々なものを積むことができるでしょう。

車中泊は可能?広さと快適性

ワゴンRで車中泊を検討する人も少なくありません。結論から言うと、工夫次第で可能です。

助手席と後部座席を倒してフルフラットに近い状態にすると、最大で奥行き195cm程度のスペースを作り出すことができます。 これは、身長180cm前後の男性でも足を伸ばして横になれる広さです。

ただし、快適に過ごすにはいくつかの工夫が必要です。

  • 段差の解消: シートアレンジでフラットに近い状態にはなりますが、シート間の隙間や多少の凹凸は残ります。 これらを解消するために、厚手のマットやエアマット、板などを敷くと快適性が格段に向上します。
  • 荷物の置き場所: 車内をベッドスペースとして使う場合、荷物の置き場所が限られます。助手席下の収納スペースや、シート間の隙間をうまく活用する必要があります。

口コミでは、「一人なら十分快適に寝られる」「二人だと少し狭いが、工夫すれば可能」といった声が見られます。本格的なキャンピングカーのような快適性は望めませんが、手軽に車中泊を楽しみたいというニーズには応えてくれるポテンシャルを持っています。

【歴代モデル比較】ワゴンRの荷室寸法はどう変わった?

軽トールワゴンの先駆けとして長い歴史を持つワゴンRは、モデルチェンジを重ねるごとに室内空間を進化させてきました。 ここでは、現行モデルに至るまでの荷室寸法の変化と、旧型モデルを選ぶ際のポイントについて解説します。

初代から現行までの荷室の進化

1993年に登場した初代ワゴンRは、それまでの軽自動車の常識を覆す高い全高と広い室内空間で、一大ブームを巻き起こしました。 当時から「広く使える室内」はワゴンRの大きな特徴であり、そのコンセプトは歴代モデルに受け継がれています。

モデルチェンジを経るごとに、プラットフォームの刷新やパッケージング技術の向上により、室内長や室内幅は拡大してきました。特に、2017年に登場した6代目(現行モデル)では、新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」の採用により、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)を先代モデルより35mm延長。 これにより、室内長が大幅に拡大され、居住性と共に荷室の使い勝手も大きく向上しました。

また、バックドアの開口部を広げる工夫や、シートアレンジの多様化など、細部にわたる改良が加えられ、時代と共に求められる利便性に応えてきました。

MH95S/MH85S/MH55S/MH35S型(現行・6代目)の荷室寸法

現行モデルである6代目ワゴンRは、2017年2月に発売されました。 このモデルの室内寸法は以下の通りです。

項目 寸法
室内長 2,450mm
室内幅 1,355mm
室内高 1,265mm

先代モデルと比較して室内長が大幅に拡大しており、これが広々とした居住空間と、シートアレンジ時の広大な荷室スペースにつながっています。

現行モデルは、マイルドハイブリッドシステムの搭載による燃費性能の向上も大きな特徴です。 荷室の広さだけでなく、経済性も重視する方にとって非常にバランスの取れたモデルと言えるでしょう。

旧型モデルとの比較と選び方のポイント

中古車でワゴンRを検討する場合、どのモデルを選ぶかによって荷室の広さや使い勝手が変わってきます。

  • 5代目(MH34S/MH44S型): 2012年~2017年。このモデルから低燃費技術「S-エネチャージ」(後のマイルドハイブリッド)が搭載され始めました。現行モデルほどの室内長はありませんが、十分な広さと使い勝手を備えており、価格も手頃になってきています。
  • 4代目(MH23S型): 2008年~2012年。現在でも街でよく見かける人気のモデルです。この世代も、後席スライドやフラットになる荷室など、基本的な使い勝手の良さは健在です。
  • 3代目以前: 年式が古くなるほど、最新モデルと比べて室内空間や安全装備、燃費性能は見劣りします。しかし、非常にリーズナブルな価格が魅力です。荷物を積む頻度が少ない方や、近距離の移動がメインの方にとっては選択肢の一つとなるでしょう。

旧型モデルを選ぶ際のポイントは、ご自身の予算と、荷室に求める広さや機能のバランスを考えることです。「とにかく安く手に入れたい」のか、「ある程度の年式と広さが欲しい」のかによって、最適なモデルは変わってきます。口コミサイトなどで、各モデルのユーザーレビューを参考にしてみるのも良いでしょう。

【ライバル車と比較】ワゴンRの荷室は広い?狭い?

ワゴンRが属する軽ハイトワゴン市場は、非常に競争の激しいカテゴリーです。ここでは、特に人気の高いライバル車であるホンダ「N-BOX」、ダイハツ「タント」、そして同じスズキの「スペーシア」と、荷室寸法や使い勝手を比較してみましょう。それぞれの特徴を知ることで、ワゴンRの立ち位置がより明確になります。

N-BOX(ホンダ)との荷室寸法比較

軽自動車販売台数で常に上位に位置するホンダ「N-BOX」は、「スーパーハイトワゴン」に分類され、ワゴンRよりも全高が高いのが特徴です。

  • N-BOXの強み: 全高の高さを活かした圧倒的な室内高と、ホンダ独自の「センタータンクレイアウト」による低い床面が魅力です。 これにより、背の高い荷物も楽に積むことができ、荷室開口部の地上高も470mmと非常に低く、重い荷物の積み下ろしが容易です。 後席を倒した際の荷室の広さもトップクラスです。
  • ワゴンRの強み: N-BOXに比べると全高が低いため、立体駐車場など高さ制限のある場所でも利用しやすいメリットがあります。また、車両重量が軽く、重心が低いため、走行安定性や燃費性能で有利な場合があります。 価格もN-BOXに比べてリーズナブルな設定となっています。

とにかく荷室の広さ、特に高さを最優先するならN-BOXが有利ですが、走行性能や経済性、車両価格とのバランスを重視するならワゴンRも十分に魅力的です。

タント(ダイハツ)との荷室寸法比較

ダイハツ「タント」もN-BOXと同じくスーパーハイトワゴンで、助手席側の柱(センターピラー)がない「ミラクルオープンドア」が最大の特徴です。

  • タントの強み: ミラクルオープンドアにより、助手席と後席スライドドアを同時に開けると非常に大きな開口部が生まれます。 これにより、人の乗り降りはもちろん、側面から大きな荷物を積み込む際に非常に便利です。シートアレンジも多彩で、広い荷室空間を確保できます。
  • ワゴンRの強み: タントも全高が高いモデルのため、ワゴンRは走行安定性や取り回しのしやすさで優位に立つ場面があります。また、構造がシンプルな分、車両価格もワゴンRの方が抑えられている傾向にあります。

お子様の乗り降りや、側面からの荷物の積み下ろしを頻繁に行うような使い方を想定している場合はタントが非常に便利ですが、そうでない場合はワゴンRのバランスの良さが光ります。

スペーシア(スズキ)との荷室寸法比較

同じスズキから販売されている「スペーシア」は、ワゴンRの上位に位置するスーパーハイトワゴンです。

  • スペーシアの強み: ワゴンRよりも全高が高く、両側スライドドアを装備しています。 広い室内空間とスライドドアの利便性を両立しており、特にファミリー層から高い支持を得ています。 後席には多彩な機能が備わっており、快適性も高いです。荷室の床面が低く、自転車を積むことも想定された設計になっています。
  • ワゴンRの強み: スペーシアに比べて車両価格が安く、燃費も良い傾向にあります。 スライドドアが不要で、より経済的に軽ハイトワゴンを運用したいという方にはワゴンRが適しています。基本的な荷室の広さやシートアレンジの使い勝手はワゴンRも非常に優れています。
スズキ内での選び方としては、「スライドドアが必要か、不要か」が大きな判断基準になります。利便性のスペーシア、経済性と走行性能のバランスが良いワゴンR、という位置づけで考えると分かりやすいでしょう。

まとめ:ワゴンRの荷室寸法は使い方次第で可能性が広がる

この記事では、スズキ ワゴンRの荷室寸法について、基本スペックからシートアレンジ、ライバル車との比較まで詳しく解説しました。

ワゴンRの荷室は、後部座席を使用した状態ではコンパクトですが、後部座席のスライド機能や、ワンタッチで倒せる簡単なシートアレンジによって、日常の買い物から大きな荷物の運搬、さらには車中泊まで、様々なシーンに対応できる高いポテンシャルを秘めています。

特に、後部座席を倒した際に生まれる段差の少ないフラットな空間は、ワゴンRの大きな魅力であり、使い勝手の良さを実感できるポイントです。

N-BOXやタントといったスーパーハイトワゴンと比較すると、絶対的な室内高では劣るものの、その分、走行安定性や経済性、そして手に入れやすい車両価格というメリットがあります。

最終的にどの車が最適かは、あなたのライフスタイルや、車に何を一番求めるかによって決まります。この記事でご紹介した具体的な寸法や特徴を参考に、ぜひご自身の使い方に最適な一台を見つけてください。

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