日産の人気SUVであるエクストレイルは、タフな外観と高い走行性能で多くのファンに愛されてきました。中古車市場でも非常に人気が高い車種ですが、購入を検討する際に気になるのがボディの大きさではないでしょうか。特にエクストレイルのサイズを旧型と比較して、自宅の駐車場に入るか、あるいは車内がどれほど広いかを知りたいという方は多いはずです。
歴代モデルごとにサイズは着実に変化しており、取り回しの良さを重視するか、室内の広さを重視するかで選ぶべき世代が変わります。本記事では、初代から現行モデルまでのサイズを徹底的に比較し、それぞれの特徴や車中泊への適性について解説します。あなたのライフスタイルにぴったりの一台を見つけるための参考にしてください。
エクストレイルのサイズは旧型からどう変わった?歴代モデルの外寸を一覧で比較

エクストレイルは世代を重ねるごとに、少しずつボディサイズが拡大してきました。初代のコンパクトなサイズ感から、現行モデルの堂々とした体躯まで、その変遷を辿ることで各モデルの個性が浮き彫りになります。まずは、歴代モデルの主要なサイズをまとめた比較表を見てみましょう。
【エクストレイル歴代モデル サイズ比較表】
| 世代(型式) | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) | ホイールベース |
|---|---|---|---|---|
| 初代(T30型) | 4,440〜4,510 | 1,765 | 1,675 | 2,625mm |
| 2代目(T31型) | 4,590〜4,635 | 1,785 | 1,685〜1,770 | 2,630mm |
| 3代目(T32型) | 4,690 | 1,820 | 1,730〜1,740 | 2,705mm |
| 4代目(T33型) | 4,660 | 1,840 | 1,720 | 2,705mm |
※数値はグレードや年式によって多少前後する場合があります。
初代T30型のサイズ感とコンパクトな魅力
2000年に登場した初代T30型は、「4人が快適に移動できる200万円の4WD」というコンセプトで開発されました。全長は約4.4メートルと、現行のSUVと比較してもかなりコンパクトな部類に入ります。このサイズ感のおかげで、街中での取り回しが非常に良く、細い路地や入り組んだ道でもストレスなく運転できるのが大きなメリットです。
全幅も1,765mmに抑えられており、5ナンバー枠に近い感覚で扱えるSUVとして重宝されました。高さについても1,675mmと控えめですが、直線を基調としたボックス型のデザインを採用しているため、外見から受ける印象よりも室内は広く感じられます。タフな道具感を全面に出したデザインは、今見ても色褪せない魅力があります。
また、初代はタイヤサイズが比較的小さく、タイヤの維持費を抑えやすいという経済的なメリットもありました。中古車市場では流通量が減っていますが、アウトドア入門用として、あるいは狭い場所での作業車として、その「ちょうど良いサイズ」は現在でも一部のユーザーから高く評価されています。
2代目T31型のサイズと無骨なスクエアデザイン
2007年にフルモデルチェンジした2代目T31型は、初代のキープコンセプトでありながら、一回りサイズアップしました。全長は約150mmほど伸びて4,600mm前後となり、荷室の容量が大幅に拡大されたのが特徴です。全幅も20mm拡大されましたが、依然として1.8メートルを切っており、国内の道路環境では扱いやすいサイズを維持しています。
このモデルの最大の特徴は、四角いボディ形状を維持したことで車両感覚が掴みやすい点にあります。フロントフェンダーの端が見えやすいため、狭い道でのすれ違いでも不安が少ない設計になっています。また、車高が高くなったことでロードクリアランス(地面との隙間)が確保され、悪路走破性がさらに向上しました。
室内空間においては、後部座席の足元スペースが広がり、ファミリーユースとしての実用性が高まりました。また、T31型は歴代で唯一「クリーンディーゼル」モデルがラインナップされており、長距離移動を頻繁に行うユーザーにとって非常に魅力的な選択肢となっています。無骨なデザインと実用的なサイズのバランスが最も取れた世代と言えるでしょう。
3代目T32型のサイズとスタイリッシュな進化
2013年に登場した3代目T32型は、それまでのボクシーなスタイルから一転し、流麗でスタイリッシュなデザインへと大きく舵を切りました。サイズ面では全長が4,690mm、全幅が1,820mmとさらに拡大され、一気にミドルサイズSUVとしての風格が増しています。この代から3列シートモデル(7人乗り)も設定され、多人数乗車のニーズにも応えるようになりました。
全幅が1.8メートルを超えたことで、高速走行時の安定感や車内の横方向のゆとりが大きく向上しました。一方で、都市部の立体駐車場などでは、1,800mmの制限に引っかかるケースが出てくるため、駐車環境の確認が重要になります。見た目が丸みを帯びたことで、四隅の把握が旧型に比べて少し難しくなったと感じるユーザーもいるかもしれません。
しかし、先進安全装備の「プロパイロット」が搭載されるなど、運転支援システムが充実したのもこの世代からです。大きくなったボディをカバーするためのアラウンドビューモニター(上から見下ろしたような映像)などの機能も普及し、サイズアップによる運転のしにくさをテクノロジーで補っています。洗練されたデザインと広さを両立したモデルです。
4代目T33型(現行)とのサイズ差をチェック
2022年に発売された現行の4代目T33型は、さらに質感を高めたプレミアムなSUVへと進化しました。意外なことに、全長は3代目よりも約30mm短くなっていますが、全幅は1,840mmへと拡大されています。これは、車内の広さを確保しつつ、オーバーハング(タイヤより外側のはみ出し)を短くして取り回しを改善しようとする設計意図が見て取れます。
ホイールベースは3代目と同じ2,705mmを維持しており、室内空間の効率がさらに高められています。現行モデルは「e-POWER」専用車となり、電気モーターによる滑らかな走りが特徴ですが、そのシステムを搭載するためにボディ剛性も強化されており、サイズ以上に重厚感のある乗り味を実現しています。幅広になった分、トレッド(左右のタイヤ間の距離)が広がり、コーナリングの安定性は歴代最高です。
旧型から乗り換える際に注意したいのは、やはり1,840mmという全幅です。これはトヨタのハリアーやRAV4と同等のサイズであり、古い分譲マンションの機械式駐車場などでは入庫できない可能性があります。購入前には必ず自宅周辺のインフラを確認しておくことをおすすめします。機能面では最高峰ですが、日本の道路事情では「少し大きい」と感じる場面もあるでしょう。
駐車場や狭い道でも安心!旧型エクストレイルの取り回しやすさを検証

エクストレイルを検討する際、特に「旧型」に注目する理由として、現代の車が大きくなりすぎたことへの懸念があるのではないでしょうか。日本の道路や駐車スペースは限られており、大きすぎる車は日々のストレスになりかねません。ここでは、旧型モデルが持つ「運転のしやすさ」という側面に焦点を当てて詳しく見ていきましょう。
最小回転半径から見る運転のしやすさ
車の取り回しやすさを表す指標の一つが「最小回転半径」です。これはハンドルをいっぱいに切って旋回したときに、外側のタイヤが描く円の半径を指します。初代T30型の最小回転半径は5.3m、2代目T31型も5.3〜5.4mと、このクラスのSUVとしては非常に優秀な数値を誇っています。この数値が小さければ小さいほど、狭い駐車場での切り返しやUターンがスムーズに行えます。
一方で、ボディが大型化した3代目T32型以降は5.6mとなっており、旧型に比べると一回り大きな回転スペースが必要になります。わずか20〜30cmの差ですが、毎日の車庫入れやスーパーの駐車場での移動においては、この差が大きな体感の違いとなって現れます。特に運転に自信がない方や、狭い道を通る頻度が高い方にとって、旧型の小回りの良さは大きなメリットです。
また、ホイールベース(前輪と後輪の距離)も取り回しに関係します。旧型はホイールベースが短めに設定されているため、内輪差(前輪と後輪の通る道の差)が少なく、角を曲がる際に縁石にタイヤを擦りにくいという特徴もあります。こうしたスペック上の数値が、旧型エクストレイルの「道具としての使いやすさ」を支えています。
全幅の違いがもたらす駐車のしやすさへの影響
日本の標準的な駐車枠は幅2.5メートル程度と言われていますが、隣に車が停まっている状況では、自分の車の全幅が使い勝手を左右します。初代T30型の全幅1,765mmや、2代目T31型の1,785mmであれば、ドアを開けて乗り降りするスペースに十分な余裕が生まれます。特に小さなお子様がいる家庭では、ドアを大きく開けられるかどうかは死活問題でしょう。
3代目以降の1,820mm〜1,840mmというサイズになると、隣の車との距離が縮まり、荷物の積み下ろしや子供の乗せ降ろしに気を遣う場面が増えてきます。また、古いコインパーキングや立体駐車場には「全幅1,800mm以下」という制限がある場所も少なくありません。旧型モデルであれば、こうしたインフラ側の制約をほとんど気にせずどこへでも行けるという安心感があります。
さらに、全幅が狭いことは対向車とのすれ違い時にも心の余裕を生みます。山道の細いルートや、住宅街のクランクなど、SUVが苦手としがちなシチュエーションでも、旧型エクストレイルなら気兼ねなく入っていくことができます。大きすぎないことは、日本の風景に馴染むSUVとしての重要な性能の一つと言えるかもしれません。
運転席からの視界と車両感覚のつかみやすさ
エクストレイルの旧型モデル、特にT31型までが根強く支持される理由に、抜群の視界の良さがあります。最近の車は空力性能やデザインを重視してAピラー(フロントガラス横の柱)が寝ていたり、ボンネットが運転席から見えなかったりすることが多いですが、旧型エクストレイルは比較的柱が立っており、視界を遮るものが少ない設計です。
特にボンネットの両端が見えることは、車両感覚を掴む上で非常に重要です。フロントフェンダーの端が視界に入るため、「あと数センチ寄れる」という感覚が直感的に分かります。これにより、狭い道での離合(すれ違い)や、ギリギリの幅の車庫入れでも、最新のセンサーやカメラに頼りすぎることなく、自分の目で確認しながら自信を持って操作できます。
また、リアガラスの面積が広く、後方の死角が少ないことも旧型の特徴です。最近のSUVはリアウィンドウが小さく、バックモニターがないと後退が怖い車種も増えていますが、旧型エクストレイルは目視での確認がしやすく、安全確認が容易です。シンプルで実用的な視界の設計は、初心者からベテランまで幅広い層に運転の楽しさと安心を提供してくれます。
旧型エクストレイルの室内サイズと荷室の広さを徹底調査

エクストレイルを選ぶ大きな理由の一つに、レジャー用品をたくさん積み込みたい、あるいは車内で快適に過ごしたいというニーズがあるでしょう。ボディサイズが旧型から現行に向けて大きくなっている以上、室内も新しい方が広いと思われがちですが、実は「使い勝手」の面では旧型ならではの工夫も数多く存在します。室内空間の細部を掘り下げてみましょう。
室内寸法の比較ポイント:
・室内長:足元のゆとりに直結する数値。3代目以降が長め。
・室内幅:肩周りの広さ。全幅の拡大に伴い現行が最も広い。
・室内高:頭上の開放感。スクエアな2代目が数値以上に高く感じる。
居住スペースの広さと後部座席の快適性
室内長に関しては、ホイールベースが延長された3代目T32型が最も長く、約2,000mmを超えています。これにより、後部座席の膝周りのスペースにはかなりの余裕が生まれました。一方で、2代目T31型も室内長約1,885mmと十分な広さを確保しており、大人が4人乗って長距離移動をしても窮屈さを感じることはほとんどありません。むしろ、T31型の方が天井が平らなため、頭上空間にはゆとりを感じる傾向があります。
シートの座り心地については、世代ごとにキャラクターが異なります。旧型は比較的柔らかめで、体を包み込むようなクッション性があるのに対し、新型に近づくほど適度な硬さを持たせた疲れにくい設計になっています。また、2代目までは撥水シートが標準装備されているグレードが多く、濡れた水着や泥のついたウェアのまま乗り込んでも、掃除が楽だという実用的なメリットが際立っています。
後部座席の装備に目を向けると、3代目からはリクライニング機能やスライド機能の自由度が増し、体格に合わせた調整がしやすくなりました。しかし、2代目のように「シンプルでタフ」な内装を好むユーザーからは、現行モデルの豪華な内装よりも旧型の道具感が落ち着くと評価されることもあります。使う目的に応じて、どちらの快適性が自分に合っているか検討が必要です。
アウトドア派に嬉しい荷室(ラゲッジ)の容量と機能
エクストレイルのアイデンティティとも言えるのが、防水加工された使い勝手の良い荷室です。2代目T31型までは、荷室の床を取り外して水洗いできる「ウォッシャブルラゲッジボード」が採用されており、釣具やキャンプ道具を遠慮なく積み込むことができました。この「汚れを気にせず使える」という点が、多くのアウトドアユーザーを惹きつけて止まない理由です。
荷室容量についても、旧型は非常に優秀です。T31型の荷室容量は約479〜603リットル(床下収納含む)と、ボディサイズの割に広大なスペースを持っています。これはスクエアなボディ形状のおかげで、隅々まで荷物を詰め込めるためです。3代目T32型では容量自体は約565リットルと大差ありませんが、リアゲートが斜めになっている分、背の高い荷物を積む際には工夫が必要になる場面もあります。
さらに、T31型には便利な「引き出し式のアンダートレイ」が備わっているモデルもあり、小物の整理整頓に非常に役立ちます。現行モデルは内装の質感が向上した一方で、ここまで徹底した「汚れもの対策」は薄れている印象があるため、本格的なアウトドアを楽しむ人にとっては、あえて旧型の荷室機能を選ぶ価値が十分にあると言えるでしょう。
T31型とT32型で異なるシートアレンジの利便性
シートアレンジの柔軟性は、積載能力に直結します。2代目T31型の後部座席は、座面を跳ね上げてから背もたれを倒す「ダブルフォールディング」方式を採用していました。これにより、倒した際に段差がほとんどない、ほぼ完全にフラットな荷室空間を作り出すことができます。長尺物を積む際や、多くの荷物を平らに並べたいときにこのフラットさは大きな武器になります。
一方で、3代目T32型は背もたれを倒すだけのシングルアクションが主流となり、操作はより簡単になりました。また、4:2:4の分割可倒式シートを採用しているモデルもあり、真ん中のシートだけを倒してスキー板などの長いものを積みつつ、左右に2人が座るといった使い方も可能です。操作の簡便さとアレンジの多彩さでは、高年式のモデルに軍配が上がります。
しかし、「フラットさの質」にこだわるならT31型の人気が根強いです。座面を跳ね上げる手間はありますが、その分出現する広大な平坦スペースは、まるで軽トラックの荷台のように使い勝手が良いものです。自分の趣味の道具がどのように収まるか、あるいはどのような状態で運びたいかをイメージして、モデルごとのアレンジ方法を確認しておくことが大切です。
旧型エクストレイルで車中泊はできる?室内寸法の活用術

SUVを購入する際の大きな目的の一つとして「車中泊」を挙げる人は少なくありません。エクストレイルはそのタフなイメージ通り、車中泊愛好家からも高く支持されている車種です。しかし、モデルによって寝心地や設営のしやすさには大きな違いがあります。旧型エクストレイルでいかに快適に眠るか、そのポイントをサイズと構造の観点から解説します。
【車中泊におすすめの旧型モデル特徴】
・2代目(T31型):フルフラット時の平坦度が最高レベル。床が水拭き可能。
・3代目(T32型):室内長が長いため、背の高い人でも足を伸ばしやすい。
・初代(T30型):やや幅が狭いが、一人旅なら十分なプライベート空間を確保可能。
フルフラットになるのはどのモデル?車中泊への適性
車中泊において最も重要なのは、シートを倒したときにどれだけ平らな面ができるかという点です。歴代エクストレイルの中で、最も車中泊に適していると言われるのが2代目T31型です。前述したダブルフォールディング方式により、荷室から後部座席にかけて段差のない、文字通りのフルフラット空間が出現します。マットを一枚敷くだけで、家のベッドに近い感覚で眠ることができます。
3代目T32型もシートを倒せばフラットに近い状態になりますが、構造上どうしてもわずかな傾斜や、荷室ボードとの間に隙間が生じることがあります。これを解消するには、市販の車中泊用マットやクッションを使って微調整を行う必要があります。ただし、T32型は室内長が長いため、身長180cmクラスの人でも斜めに寝ることなく、真っ直ぐ足を伸ばして眠れるという利点があります。
初代T30型についても、室内空間は限られますがフルフラット化は可能です。ただ、設計が古いため、最近の車ほど隙間なく埋まるわけではありません。それでも、コンパクトなボディを活かして狭い林道の奥で夜を明かすといった、ミニマムなキャンプスタイルには最適です。どのモデルでも、大人2人が横になれるだけの横幅は確保されているため、ペアでの車中泊も現実的です。
荷室の段差解消や快適な寝床づくりのポイント
たとえフルフラットになるモデルでも、より快適に眠るためには工夫が必要です。エクストレイルの荷室はプラスチック系の素材が使われていることが多く、そのままだとゴツゴツとした感触があり、冬場は下からの冷気が伝わりやすいという側面があります。そのため、厚さ5cm〜10cm程度のインフレーターマット(自動膨張式のマット)を導入するのがおすすめです。
また、T32型のようにわずかな傾斜がある場合は、頭を車両の前方(少し高い方)に向けて寝ることで、違和感を軽減できます。逆に足元が少し高く感じるときは、座面の下にタオルを挟んで角度を調整するなどのテクニックがあります。「水平」をいかに作るかが、翌朝の体の疲れに大きく影響します。旧型はアフターパーツも豊富なので、車種専用のシェードやマットを探しやすいのも嬉しい点です。
さらに、窓の目隠し(サンシェード)も必須アイテムです。外からの光や視線を遮るだけでなく、断熱効果によって車内の温度を一定に保つ役割があります。エクストレイルは窓が大きいため、しっかりとした厚手のものを選ぶと快適性が向上します。DIYで自作するユーザーも多く、自分だけのお城を作り上げるような感覚でカスタマイズを楽しめるのも旧型の魅力と言えるでしょう。
電源や収納など車中泊に便利な内装装備
車中泊でのスマホ充電や小型家電の使用に欠かせないのが電源です。エクストレイルには、荷室に12Vのアクセサリーソケット(シガーソケット)が装備されているモデルが多く、これが非常に重宝します。旧型モデルでも、ポータブル電源をこのソケットから走行中に充電し、夜間に活用するスタイルが一般的です。特に2代目T31型は荷室が広いので、大型のポータブル電源を置いても寝るスペースを圧迫しません。
収納面では、2代目の引き出し式トレイが車中泊でも威力を発揮します。寝ている間は荷物の置き場所に困るものですが、トレイに必要なものをまとめておけば、寝床を荒らすことなく出し入れが可能です。また、天井付近にネットを張って小物を収納するなどのデッドスペース活用も、スクエアなボディ形状の旧型なら行いやすいです。
さらに、エクストレイルならではの装備として「保温保冷機能付きカップホルダー」を備えたモデルもあります。エアコンの風を利用して飲み物の温度を保つ機能ですが、これが車中泊でのちょっとした休憩時に役立ちます。最新モデルのような1500Wコンセントなどの豪華な装備はありませんが、アナログで工夫のしがいがある内装こそが、旧型エクストレイルで車中泊を楽しむ醍醐味と言えるかもしれません。
中古車で旧型エクストレイルを選ぶ際のサイズ以外のチェックポイント

サイズや取り回しの良さで旧型エクストレイルに魅力を感じたとしても、中古車として購入する際には他にも確認すべき重要なポイントがいくつかあります。年式が古くなるほど、走行距離やメンテナンス状況によってコンディションに大きな差が出るためです。ここでは、失敗しないための選び方のコツを整理しておきましょう。
4WD性能と走行システムの世代による違い
エクストレイルの真骨頂は、4WDシステムにあります。歴代モデルを通じて「オールモード4X4-i」というシステムが採用されていますが、世代ごとにその制御の細かさが進化しています。初代や2代目は、状況に応じて前後トルク配分を自動で行うシンプルなものでしたが、3代目T32型からは、コーナリング時にブレーキを制御して曲がりやすくする「シャシー制御」も統合されました。
もし本格的なオフロード走行や雪道での安心感を最優先するなら、ロックモードを備えた2代目T31型は非常に頼もしい存在です。一方、オンロード(舗装路)での快適なハンドリングを重視するなら、3代目以降の進化したシステムが適しています。試乗の際には、2WDと4WDの切り替えがスムーズに行えるか、異音やショックがないかを必ず確認してください。
また、意外と見落としがちなのがトランスミッションの種類です。エクストレイルは多くがCVT(無段変速機)を採用していますが、2代目の一部モデルには6速ATや6速MTも存在します。CVT特有の加速感が苦手な人や、よりダイレクトな操作感を楽しみたい人は、希少なATやMTモデルを探してみるのも面白いでしょう。自分の運転スタイルに合ったシステムを選ぶことが、長く乗り続ける秘訣です。
燃費性能と維持費のリアルなシミュレーション
旧型を選ぶ際に気になるのが、維持費の中でも大きな割合を占める燃費です。ガソリンモデルの場合、初代T30型や2代目T31型の実燃費はリッター8km〜11km程度、3代目T32型でリッター10km〜13km程度が目安となります。現行のe-POWERがリッター18km〜20km近く走ることを考えると、ガソリン代の差はそれなりに大きくなります。
しかし、車両本体価格が安いという中古車ならではのメリットがあります。例えば、年間走行距離が5,000km程度であれば、燃費の差よりも購入価格の安さの方がトータルの支出を抑えられるケースが多いです。一方で、2代目T31型のクリーンディーゼルモデル(GTグレード)を選べば、軽油による燃料代の安さと力強いトルクを両立できます。ただし、ディーゼルは特有のメンテナンスが必要なため、専門のショップでの点検が推奨されます。
また、自動車税の「重課」についても考慮が必要です。新車登録から13年が経過したガソリン車は、税率が約15%アップします。2代目T31型の初期モデルなどはこの対象に入ってくるため、毎年の固定費が少し上がることを覚悟しておかなければなりません。それでも、エクストレイルの頑丈な造りは故障が比較的少なく、消耗品を適切に交換していけば長く付き合える、コスパの良い一台と言えます。
先進安全装備(プロパイロットなど)の有無を確認
サイズ感やデザインだけで選ぶと、ついつい見落としてしまうのが安全装備です。最近の車では当たり前となっている衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)ですが、エクストレイルでこの装備が充実し始めたのは3代目T32型からです。特に、高速道路での運転を楽にする「プロパイロット」を希望する場合、T32型の中期モデル以降(2017年マイナーチェンジ後)を探す必要があります。
2代以前のモデルには、現在の基準で言うところの先進安全装備はほぼ搭載されていません。そのため、運転のサポートを期待するなら、高年式の個体を選ぶのが賢明です。しかし、一方で「余計な電子制御がない方が自分で操っている感があって良い」という硬派なファンもいます。安全装備がない分、運転に集中する楽しさや、構造がシンプルであることの修理のしやすさといったメリットも存在します。
ファミリーカーとして使う場合は、やはり自動ブレーキや誤発進抑制機能がついたモデルの方が家族の安心感は高いでしょう。どの程度の安全機能を求めるかによって、選ぶべき世代の境界線が決まります。旧型の中でもT32型は、実用的なサイズと近代的な安全装備のバランスが取れた、非常に狙い目のモデルと言えるのではないでしょうか。
エクストレイルのサイズと旧型モデルの選び方まとめ
ここまで、エクストレイルのサイズを軸に旧型から現行モデルまでの特徴を比較してきました。世代ごとに大きくキャラクターが異なるエクストレイルは、何を優先するかによって最適な選択肢が変わる、非常に面白いSUVです。最後に、本記事の内容を簡単に振り返りましょう。
サイズ面では、初代から3代目にかけて少しずつ大型化が進んできましたが、現行モデルでは全幅こそ広がったものの全長は短縮されるなど、取り回しへの配慮も見られます。しかし、日本の狭い道路や古い駐車場での扱いやすさを最優先するなら、全幅が1.8メートル以下に収まっている2代目T31型以前の旧型が最もストレスなく運転できるでしょう。
室内空間においては、スタイリッシュに進化した3代目以降が後部座席のゆとりで勝る一方、2代目までの「防水・防汚機能」や「フルフラットになる荷室」は、今なおアウトドア愛好家にとっての最強の武器です。特に車中泊を検討している方には、平坦な寝床を作りやすいT31型の人気が根強く、現在でも中古車市場で高い価値を保っています。
結論として、「運転のしやすさと道具としてのタフさを求めるならT31型」、「先進安全装備と広さを両立したいならT32型」という選び方が一つの正解と言えます。現行モデルは素晴らしい進化を遂げていますが、旧型が持つ絶妙なサイズ感や潔い設計思想は、今の車にはない大きな魅力です。ぜひ、ご自身のライフスタイルと駐車環境に合わせて、最高のエクストレイルを選んでください。


