仕事やアウトドアで大活躍のトヨタ・プロボックス。その無骨で実用的なデザインに惹かれる方も多いのではないでしょうか。しかし、自家用車として使おうと考えたとき、多くの人が気になるのが「後部座席の狭さ」です。ほぼ直角の背もたれに、薄い座面…。「人を乗せるにはちょっと…」と感じてしまいますよね。
実は、その悩み、少しの工夫で解決できるかもしれません。この記事では、なぜプロボックスの後部座席が狭いのかという理由から、DIYで後部座席を広く、快適にするための具体的なカスタム方法、そして気になる車検の問題まで、わかりやすく解説していきます。あなたのプロボックスを、もっと快適で使いやすい一台に変身させてみませんか?
なぜ狭い?プロボックスの後部座席を広くしたい理由と基本

プロボックスの後部座席に一度でも座ったことがある方なら、その居住性について疑問を持ったことがあるかもしれません。ここでは、なぜ後部座席が広くないのか、その構造的な理由から、カスタム前に知っておきたい車両の区分について解説します。
そもそもプロボックスの後部座席はなぜ狭いのか?
プロボックスの後部座席が快適とは言えないのには、明確な理由があります。それは、プロボックスが「商用車(4ナンバーの貨物自動車)」として設計されているためです。
貨物自動車には、法律で定められた構造要件があります。その一つが「物品積載設備(荷室)の床面積が、乗車設備(座席スペース)の床面積より大きいこと」というルールです。つまり、人を乗せるスペースよりも荷物を積むスペースを優先しなければならないのです。
この規定を満たすため、プロボックスの後部座席は意図的に狭く、簡素な作りになっています。
- ほぼ直角の背もたれ: リクライニング機能はほとんどなく、長時間の乗車は疲れてしまいます。
- 薄いシートクッション: 座り心地よりも、シートを倒した際の荷室のフラットさを優先しています。
- 限定的な足元スペース: 荷室長を確保するため、後部座席の足元スペースも乗用車に比べて狭くなっています。
これらの設計は、あくまで「荷物を効率よく運ぶ」という商用車本来の目的を達成するためのもの。そのため、人の快適性は二の次にされているのが現状なのです。
後部座席の快適性が求められる利用シーン
プロボックスは商用車として非常に優秀ですが、近年ではそのシンプルなデザインやカスタムのしやすさから、自家用車として選ぶ人も増えています。そうなると、後部座席の快適性が求められるシーンも多くなります。
- 家族や友人とのドライブ: 買い物や日帰り旅行など、複数人で出かける際には後部座席の乗り心地が重要になります。せっかくの楽しい時間も、窮屈な座席では台無しになりかねません。
- 子どもの送迎: チャイルドシートを取り付ける場合でも、座席の角度がきついと子どもが快適に過ごせません。 また、乗り降りのしやすさも気になるところです。
- アウトドア・レジャー: サーフィンやキャンプなど、仲間と乗り合わせて出かける場合、長距離移動になることも少なくありません。目的地に着くまでに疲れてしまわないよう、少しでも快適な空間が求められます。
このように、プロボックスを「乗用」として活用する場面が増えるほど、後部座席の狭さや乗り心地の悪さが大きな課題となってくるのです。
カスタム前に知っておきたい「4ナンバー」と「5ナンバー」の違い
プロボックスのカスタムを考える上で、必ず知っておきたいのが「4ナンバー」と「5ナンバー」の違いです。これは自動車の用途による分類で、税金や車検の期間などが異なります。
| 項目 | 4ナンバー(小型貨物車) | 5ナンバー(小型乗用車) |
|---|---|---|
| 主な目的 | 荷物を運ぶこと | 人を乗せること |
| 自動車税 | 安い(年間14,300円など) | 4ナンバーより高い(年間34,500円など) |
| 車検期間 | 初回2年、以降1年ごと | 初回3年、以降2年ごと |
| 後部座席 | 荷室スペース確保のため簡素 | 居住性・快適性を重視 |
現在販売されているプロボックスはすべて4ナンバーのバンモデルですが、過去には5ナンバーの「ワゴン」モデルも存在しました。 このワゴンモデルは、後部座席にリクライニング機能が付いているなど、乗用車に近い快適な仕様でした。
後部座席を広く快適にするカスタムは、この「4ナンバー」の貨物自動車としての要件に影響を与える可能性があります。特に、シートを乗用車用のものに交換するなどの大幅な変更は、車検の際に「構造変更」の手続きが必要になる場合があるため、注意が必要です。
DIYでできる!プロボックス後部座席の快適化カスタム

専門的な知識がなくても、比較的手軽に挑戦できる後部座席の快適化カスタムをご紹介します。まずはここから始めて、乗り心地の変化を体感してみてはいかがでしょうか。
定番カスタム!純正パーツ流用によるリクライニング加工
プロボックスの後部座席カスタムの第一歩として、最も人気で効果的なのが「リクライニング加工」です。 純正のシートはほぼ直角に固定されていますが、シートを固定している金具(シートストライカー)を交換するだけで、背もたれの角度を緩やかにすることができます。
このカスタムでよく使われるのが、過去に販売されていたプロボックスワゴン(5ナンバー)や、兄弟車であるサクシードワゴンの純正パーツです。
トヨタ純正 リヤシートバックロック(品番例:72601-52010) ×2個
工具(ラチェットレンチ、いじり止めトルクスソケット T50など)
* 内張りはがし
作業手順は比較的シンプルです。
- 後部座席の側面にある内張りをはがす。
- 純正のシートストライカーを固定しているボルト(トルクスネジ)を外す。
- ワゴン用のシートストライカーに交換し、ボルトを締める。
- 内張りを元に戻して完了。
この加工により、背もたれが数センチ後ろに倒れるようになり、乗用車に近い自然な姿勢で座れるようになります。 費用もパーツ代の数千円程度で済み、DIY初心者でも挑戦しやすいのが魅力です。ただし、作業に自信がない場合は無理をせず、専門業者に相談しましょう。
もっと手軽に!クッションやシートカバーの活用術
「工具を使うのは少し不安…」という方には、もっと手軽な方法があります。それは、クッションやシートカバーを活用することです。単純な方法に思えるかもしれませんが、座り心地を大きく改善することができます。
まず、純正シートの弱点は座面の薄さです。 長時間座っているとお尻が痛くなる原因になるため、低反発素材のクッションやゲルクッションなどを敷くだけでも、体圧が分散されて疲れにくくなります。腰痛対策としてランバーサポート(腰当てクッション)を追加するのも効果的です。
さらに、プロボックス専用設計のシートカバーを取り付けるのもおすすめです。
- 見た目の向上: 商用車らしいビニール調のシートから、ファブリックやレザー調の質感に変わり、車内の雰囲気が一新されます。
- クッション性の追加: シートカバー自体に厚みやクッション材が入っている製品も多く、手軽に座り心地をアップできます。
- 汚れ防止: 飲み物をこぼしたり、汚れた荷物を置いたりしても、シート本体を汚さずに済みます。
シートカバーは様々なメーカーから販売されており、デザインや素材も豊富です。自分の好みや用途に合わせて選ぶことで、手軽にオリジナリティと快適性を両立させることができます。
安全性と快適性を両立!ヘッドレストの増設
プロボックスのグレードによっては、後部座席にヘッドレストが付いていない場合があります。 ヘッドレストは、リラックスして座るための快適装備であると同時に、後方から追突された際に首への衝撃を和らげる(むち打ち被害を軽減する)ための重要な安全装備でもあります。
家族や友人を乗せる機会があるなら、ぜひヘッドレストの増設を検討しましょう。後付けする方法としては、いくつかの選択肢があります。
- ヘッドレスト付きの上位グレードやワゴン用の純正シートに交換する: これが最も確実で安全な方法です。中古部品を探せば、比較的安価に入手できる可能性があります。
- 汎用の後付けヘッドレストを取り付ける: シートにベルトなどで固定するタイプの製品も市販されています。ただし、取り付けの強度や安全基準への適合性を十分に確認する必要があります。
- シート加工: 専門業者に依頼して、現在のシートにヘッドレストを差し込むための穴を開け、支柱を埋め込んでもらう方法もあります。
安全に関わる部分ですので、DIYでの取り付けに不安がある場合は、迷わずプロの業者に相談することが大切です。見た目の快適性だけでなく、同乗者の安全もしっかり確保しましょう。
もっと広く!他車種シート流用で後部座席を劇的に変える

リクライニング加工やクッションの追加だけでは満足できない、もっと根本的に後部座席を快適にしたいという方には、他車種のシートを流用するという、より本格的なカスタムがあります。
なぜ他車種シートを流用するのか?そのメリット
プロボックスの純正シートは、あくまで「荷室の一部」としての役割が強い簡易的なものです。 一方、乗用車のリアシートは、人が快適に座ることを前提に設計されています。そのため、他車種のシートを流用することで、プロボックスの後部座席を劇的に変化させることができます。
圧倒的な座り心地の向上: 厚みのあるクッション、体を支える形状、上質なシート生地など、乗用車ならではの快適な座り心地が手に入ります。
リクライニング・スライド機能: 流用するシートによっては、純正ではありえなかったリクライニング機能や、足元スペースを調整できるスライド機能が使えるようになります。
*デザイン性の向上: 車内の質感が格段にアップし、商用車のイメージを払拭できます。アームレスト付きのシートを選べば、さらに快適性が向上します。
まさに「バンの後部座席」から「乗用車の後部座席」へと生まれ変わらせるカスタムと言えるでしょう。長距離ドライブでも同乗者が快適に過ごせるようになり、プロボックスの使い方がさらに広がります。
流用で人気の車種は?定番モデルを紹介
プロボックスへのシート流用では、同じトヨタのコンパクトカーやステーションワゴンのシートが人気です。車体サイズが近く、比較的加工がしやすいためです。
【流用で人気の車種例】
| 車種名 | 特徴 |
|---|---|
| トヨタ ヴィッツ | 流用事例が多く、情報が豊富。比較的安価に中古シートが見つかりやすい。 |
| トヨタ アクア | ヴィッツとプラットフォームを共有しており、同様に流用しやすい。ハイブリッド車ならではの上質なシートも。 |
| トヨタ カローラフィールダー | プロボックスワゴンの後継ともいえる車種。 ワゴンならではの分割可倒式シートなど、使い勝手が良い。 |
| トヨタ シエンタ | 2列目シートが流用されることが多い。ウォークスルーが可能なセパレートタイプなど、選択肢が広がる。 |
| ホンダ フィット | 座面を跳ね上げて高さを確保できる「チップアップ機構」など、独自のシートアレンジが魅力。 |
これらの車種のシートは、中古パーツ店やインターネットオークションなどで探すことができます。シートの状態やグレードによって価格は様々ですが、数万円程度で見つかることも少なくありません。自分の目指す快適性やデザインに合わせて、最適なシートを探すのもカスタムの楽しみの一つです。
シート流用の取り付け方法と注意点
他車種シートの流用は、リクライニング加工に比べて難易度が高くなります。多くの場合、ポン付け(無加工での取り付け)はできず、シートレールや車体側の加工が必要になります。
主な取り付け方法としては、
- シートレールの加工: プロボックス純正のシートレールと、流用したいシートを組み合わせるために、ステー(取り付け金具)を自作したり、溶接したりする方法。
- 車体への穴あけ加工: 流用したいシートの取り付け位置に合わせて、車体のフロアに新しく穴を開けて固定する方法。
いずれの方法も、シートを確実に固定するための強度計算や、正確な位置決めが非常に重要です。シートは乗員の命を守る重要な保安部品であり、万が一の事故の際に外れてしまうようなことがあっては絶対にいけません。
DIYで行う場合は、十分な知識と技術、そして適切な工具が必要です。作業に少しでも不安を感じる場合は、無理せずカスタムショップなどの専門業者に依頼しましょう。安全性を最優先に考えることが、楽しいカーライフの基本です。
市販のシート交換キットを使うという選択肢
「DIYでシートを交換したいけど、加工は難しそう…」という方のために、プロボックス専用のリアシートキットも市販されています。
これらのキットは、プロボックスの車体に合わせて設計されており、
- ボルトオンで取り付け可能: 車体への加工を最小限に抑え、比較的簡単に取り付けられるように作られています。
- 快適なシートが付属: リクライニング機能付きの快適なシートがセットになっていることが多く、シートを探す手間が省けます。
- 車検への配慮: 車検基準を考慮して設計されている製品もあります(ただし、最終的な判断は検査員に委ねられるため、事前の確認は必要です)。
価格はDIYでパーツを揃えるよりも高価になりますが、取り付けの手間や安全性を考えると、非常に有効な選択肢です。特に、溶接などの専門的な作業が難しいDIYユーザーにとっては、心強い味方となるでしょう。インターネットショップなどで様々な製品が販売されているので、探してみてはいかがでしょうか。
カスタムするなら知っておきたい!車検と安全性の問題

後部座席のカスタムは、プロボックスの快適性を大きく向上させますが、同時に「車検」と「安全性」という重要なポイントをクリアしなければなりません。法律を守り、安全なカーライフを送るために、必ず知っておくべきことを解説します。
後部座席のカスタムは車検に通るのか?
カスタムの内容によって、車検への影響は異なります。
- リクライニング加工(純正ストライカー交換): 純正部品を流用し、シート自体に変更を加えないこのカスタムは、多くの場合、構造変更の必要なく車検に通る可能性が高いです。 ただし、荷室の容積が規定値を下回らないかなど、最終的な判断は検査員の裁量による部分もあります。
- 他車種シートへの交換: シートを丸ごと交換した場合は、原則として「構造等変更検査(構造変更)」の手続きが必要になります。 シートは「乗車装置」という重要な保安部品であり、その強度や取り付け方法が国の定める保安基準に適合しているかを証明しなければなりません。
安易な判断でカスタムを行うと、車検に通らないだけでなく、法的な問題に発展するリスクもあることを覚えておきましょう。
構造変更手続きが必要になるケースとは?
構造変更とは、自動車の長さ、幅、高さ、乗車定員、最大積載量、車体の形状、原動機の型式などに変更が生じた場合に必要な手続きです。後部座席のカスタムでは、特に以下の点が関係してきます。
- シートの寸法と固定方法: 取り付けたシートが、定められた強度基準を満たし、確実に車体に固定されている必要があります。DIYでの溶接などが不十分だと、強度不足と判断される可能性があります。
- 乗車定員と最大積載量: プロボックスは4ナンバーの貨物車であるため、座席スペースと荷室スペースのバランスが法律で定められています。快適なシートに変更した結果、座席スペースが広くなりすぎたり、シートの重量増によって最大積載量を変更する必要が生じたりする場合があります。
- シートベルト: シートを変更した場合でも、純正と同様にシートベルトが機能し、乗員を適切に保護できる状態でなければなりません。
構造変更の手続きは、必要書類を揃えて運輸支局(陸運局)に車両を持ち込み、検査を受けるという流れになります。手続きが複雑で不安な場合は、カスタムを依頼する業者や、行政書士などに代行を依頼することも可能です。
安全性を損なわないためのカスタムのポイント
車検に通るかどうかだけでなく、同乗者の命を守る「安全性」を確保することが何よりも重要です。安全性を損なわないために、以下の点に注意してカスタムを行いましょう。
- 確実な固定: シートの固定には、十分な強度を持つボルトやステーを使用し、緩みがないように確実に取り付けます。特にDIYで行う場合は、定期的な増し締めなど、メンテナンスも欠かせません。
- シートベルトの機能確保: シートを交換しても、シートベルトのアンカー(取り付け部)やバックルが正常に機能することを確認します。シート形状によってシートベルトが体にフィットしなくなるような場合は、非常に危険です。
- 難燃性の素材: 自動車の内装部品には、燃えにくい素材(難燃性素材)を使用することが義務付けられています。シートを自作したり、生地を張り替えたりする場合は、この基準を満たす素材を選ぶ必要があります。
- プロの知識を頼る: 安全性に関わる部分で少しでも疑問や不安があれば、迷わずプロに相談してください。カスタムショップや整備工場は、保安基準に関する専門知識と経験を持っています。費用はかかりますが、安全には代えられません。
快適性を追求するあまり、安全性を犠牲にすることがないよう、責任を持ったカスタムを心がけましょう。
プロに任せるという選択肢!費用と業者の選び方
DIYでのカスタムには魅力がありますが、時間や技術、安全性の面で不安を感じる方もいるでしょう。そんな時は、プロの業者に依頼するのも賢明な選択です。ここでは、業者に依頼する場合の費用や選び方について解説します。
カスタムにかかる費用の目安(DIY vs 業者)
カスタム費用は、その内容によって大きく変動します。ここでは、代表的なカスタムの費用目安を比較してみましょう。
| カスタム内容 | DIYの場合の費用目安 | 業者に依頼する場合の費用目安 |
|---|---|---|
| リクライニング加工 | 3,000円~10,000円(部品代) | 10,000円~30,000円(部品代+工賃) |
| シートカバー取り付け | 10,000円~30,000円(商品代) | 20,000円~50,000円(商品代+工賃) |
| 他車種シート流用 | 30,000円~100,000円(中古シート代+材料費) | 100,000円~300,000円以上(シート代+加工・取り付け工賃+構造変更費用) |
DIYは費用を安く抑えられるのが最大のメリットですが、工具を揃える初期投資や、作業にかかる時間、失敗のリスクも考慮する必要があります。一方、業者に依頼すると工賃がかかりますが、確実な仕上がりと安全性が保証され、面倒な構造変更手続きまで代行してくれる場合もあります。自分のスキルや予算、そして何を重視するかを総合的に考えて、最適な方法を選びましょう。
専門業者に依頼するメリット・デメリット
プロにカスタムを依頼することには、DIYにはない多くのメリットがあります。しかし、デメリットも理解しておくことが大切です。
【メリット】
- 高いクオリティと安全性: プロの技術により、見た目が美しく、かつ保安基準に適合した安全な仕上がりが期待できます。
- 専門的な知識と提案力: 車種ごとの特性を熟知しており、最適なパーツ選びやカスタム方法を提案してくれます。自分では思いつかなかったアイデアが生まれることも。
- 時間と手間の節約: 面倒なパーツ探しや加工作業をすべて任せられるため、自分の時間を有効に使えます。
- アフターフォロー: 取り付け後の不具合や調整など、アフターサービスを受けられる安心感があります。
【デメリット】
- 費用が高くなる: 当然ながら、部品代に加えて工賃が発生するため、DIYに比べて総額は高くなります。
- 業者選びが重要: 業者の技術力や知識には差があるため、信頼できる業者を見つける必要があります。
- 作業内容の自由度: 細かい部分まで自分のこだわりを反映させたい場合、DIYの方が自由度は高いかもしれません。
費用というデメリットはありますが、安全性や確実性を重視するなら、プロに任せる価値は十分にあります。特に、シートの溶接加工や構造変更が伴うような大掛かりなカスタムは、専門業者への依頼を強く推奨します。
信頼できる業者の見つけ方
大切な愛車を任せるのですから、業者選びは慎重に行いたいものです。信頼できる業者を見つけるためのポイントをいくつかご紹介します。
- 実績の確認: その業者のウェブサイトやSNSで、過去のカスタム事例(特にプロボックスや商用車のカスタム実績)を確認しましょう。写真付きで詳しく紹介されていれば、技術力や得意なスタイルを把握しやすくなります。
- 見積もりの明確さ: 事前に詳細な見積もりを出してもらい、作業内容と費用の内訳が明確になっているかを確認します。不明瞭な点があれば、納得いくまで質問しましょう。複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」も有効です。
- コミュニケーションのしやすさ: 自分の要望をしっかりとヒアリングし、専門用語ばかりでなく、分かりやすい言葉で説明してくれる業者を選びましょう。親身に相談に乗ってくれる担当者がいれば、安心して任せることができます。
- 保安基準・車検への知識: カスタムに伴う車検や構造変更について、専門的な知識を持っているかを確認します。「車検は通ると思います」といった曖昧な返答ではなく、明確な根拠を持って説明してくれる業者が信頼できます。
- 口コミや評判: インターネット上の口コミサイトや、知人からの評判も参考にしましょう。実際にその業者を利用した人の生の声は、貴重な判断材料になります。
これらのポイントを踏まえ、いくつかの業者候補と実際に話をしてみて、最も信頼できると感じた場所に依頼することが、満足のいくカスタムへの近道です。
まとめ:プロボックスの後部座席を広くして、さらに快適な一台へ

今回は、プロボックスの後部座席を広く快適にするための様々な方法について解説しました。
商用車であるがゆえに快適性が犠牲にされがちな後部座席ですが、少しの工夫でその乗り心地は大きく改善できます。まずは手軽なリクライニング加工やシートカバーの活用から始めてみるのも良いでしょう。さらに本格的な快適性を求めるなら、他車種のシート流用という選択肢もあります。
ただし、カスタムを行う際には車検の基準と安全性を常に念頭に置くことが非常に重要です。特にシート交換のような大きな変更は、構造変更手続きが必要になる場合があります。DIYに不安がある場合や、安全性を最優先したい場合は、迷わず信頼できる専門業者に相談しましょう。
この記事を参考に、あなたのプロボックスを、仕事も遊びもこなせる、より快適で愛着のわく一台にカスタムしてみてください。



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