ミライース車中泊マットの選び方！快適な睡眠を手に入れる方法を解説

燃費が良く、小回りも利くミライースは、街乗りだけでなく、ちょっとした遠出や一人旅にもぴったりの車です。そんなミライースで「車中泊」を楽しんでみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、「コンパクトな車内で快適に眠れるの？」「シートの段差が気になる…」といった不安を感じるかもしれません。その不安を解消し、快適な車中泊を実現するために欠かせないアイテムが「車中泊マット」です。

体をしっかりと支え、シートの凹凸を吸収してくれるマットが一枚あるだけで、睡眠の質は劇的に向上します。この記事では、ミライースの車内空間を最大限に活用し、快適な眠りを手に入れるための車中泊マットの選び方から、車内をフルフラットにする工夫、さらに車中泊を豊かにする便利グッズまで、わかりやすく解説していきます。あなたに最適なマットを見つけて、ミライースでの自由な旅に出かけましょう。

ミライースの車中泊、マット選びが快適さの分かれ道

ミライースで快適な車中泊を実現するためには、マット選びが非常に重要です。コンパクトな車内だからこそ、限られたスペースをいかに寝心地の良い空間に変えるかがポイントになります。まずは、なぜマットが必須なのか、そしてミライースの車内サイズに合わせたマット選びの基本を理解しましょう。

なぜミライースの車中泊にマットが必須なのか？

ミライースのシートを倒して寝るスペースを作っても、そのままでは快適な睡眠は望めません。その理由は、シートの凹凸と段差にあります。 後部座席を倒しても、座面と背もたれの間には隙間や段差が生じ、体が痛くなる原因となります。 特に、腰や背中など、体重がかかる部分に段差があると、寝返りを打つのも困難になり、翌朝には体に不調を感じてしまうでしょう。

車中泊マットは、こうしたシートの凹凸や段差を吸収し、フラットでクッション性の高い寝床を作り出す役割を果たします。 また、マットには地面からの冷気を遮断する断熱効果もあり、特に寒い時期の車中泊では体温の低下を防ぐためにも不可欠です。 たった一枚マットを敷くだけで、まるで自宅のベッドのような快適な空間を作り出すことができるのです。

ミライースの車内サイズとフルフラット化の現実

ミライースで車中泊をする上で、まず把握しておきたいのが車内の寸法です。

（参考: ダイハツ公式サイトなど）

室内長は2メートル近くあり、大人一人が足を伸ばして寝るには十分な長さが確保できます。 しかし、これはあくまでカタログ上の最大値であり、実際に寝るスペースを作るには工夫が必要です。

ミライースは、後部座席を倒しても完全なフルフラットにはなりません。 荷室と倒した背もたれの間、そして前席と後席の間にも significant な段差が生じます。 この段差をいかに解消するかが、快適な寝床作りの第一歩となります。この「フルフラット化」の方法については、後の章で詳しく解説しますが、マット選びの段階から、この段差を吸収できる十分な厚みがある製品を意識することが大切です。

マット選びで失敗しないための3つの基本ポイント

多種多様な車中泊マットの中から、ミライースに最適な一枚を選ぶためには、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

1. 厚みとクッション性
   ミライースの段差を気にせずに眠るためには、最低でも5cm以上、できれば8cm～10cm程度の厚みがあるマットがおすすめです。 厚みがあればあるほど、下の段差を感じにくく、クッション性も高まります。ただし、厚すぎると収納時にかさばるため、寝心地と収納性のバランスを考えることが重要です。
2. サイズと収納性
   マットのサイズは、ミライースの車内幅（約134cm）に収まるものを選びましょう。一人で寝るなら幅60cm前後のシングルサイズで十分ですが、荷物スペースも考慮する必要があります。また、使わないときはコンパクトに収納できるかも重要なポイントです。 特にミライースは車内空間が限られているため、収納時のサイズが小さいインフレーターマットやエアーマットが適しています。
3. 素材と機能性
   マットの素材は寝心地や断熱性に影響します。表面が起毛素材のものは肌触りが良く、冬でもひんやりしにくいのが特徴です。夏場は通気性の良い素材が快適です。また、バルブを開けるだけで自動的に空気が入る「自動膨張式」のインフレーターマットは、設営の手間が省けて非常に便利です。

これらの基本ポイントを踏まえ、次の章では具体的なマットの種類とそれぞれの特徴を見ていきましょう。

【タイプ別】ミライースにおすすめの車中泊マット

車中泊マットにはいくつかの種類があり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。自分の使い方や重視するポイントに合わせて、最適なタイプを選びましょう。ここでは、ミライースでの使用を想定した代表的な4つのタイプをご紹介します。

手軽さが魅力！インフレーターマット

インフレーターマットは、マット内部にウレタンフォームが入っており、バルブを開くとある程度自動で空気が入って膨らむタイプのマットです。

ミライースのように、手軽に設営・撤収を済ませたい方や、寝心地と収納性の両方を重視する方に最もおすすめのタイプです。厚さも5cmから10cm以上のものまで幅広く選べるため、段差解消能力も高いと言えます。

寝心地重視なら！極厚ウレタンマット

高反発または低反発のウレタンフォームをそのままマットにしたタイプです。キャンプ用というよりは、家庭用のマットレスに近い感覚で使えます。

寝心地を最優先し、他の荷物が少ない場合や、車内にマットを敷きっぱなしにするような使い方を考えている方には良い選択肢です。ミライースで使う場合は、収納時のサイズを必ず確認しましょう。

コスパ最強！エアーマットの注意点

マット内部に空気のみを入れて使用するタイプです。手動または電動ポンプで空気を入れて膨らませます。

とにかくコストを抑えたい方や、年に数回しか使わない方、荷物を極力コンパクトにしたい方には魅力的です。ただし、快適な睡眠を求めるなら、ある程度の厚みがあり、表面が起毛加工されているなど、寝心地に配慮された製品を選ぶと良いでしょう。

DIY派に！銀マットやキャンプマットの活用法

ホームセンターやアウトドアショップで手軽に購入できる銀マットや、クローズドセルタイプのキャンプマットを組み合わせて使う方法もあります。これはDIY（自作）に近い考え方です。

このタイプは、メインのマットとして使うというよりは、インフレーターマットの下に敷いて断熱性を高めたり、段差が気になる部分に重ねて敷いて凹凸を埋めたりするといった補助的な使い方に向いています。また、ベニヤ板とウレタンフォーム、合皮などを使って、ミライース専用の本格的なベッドマットを自作する強者もいます。

ミライースの段差を解消！フルフラット化完全ガイド

ミライースで快適な車中泊を実現するためには、寝床をいかに平らにするか、つまり「フルフラット化」が最も重要な作業です。 どれだけ高性能なマットを用意しても、土台となるスペースがガタガタでは意味がありません。ここでは、ミライース特有の段差を解消し、快適な寝床を作り出すための具体的な方法をご紹介します。

リアシートを倒しただけでは眠れない理由

ミライースの後部座席（リアシート）の背もたれを前に倒すと、荷室とつながり、足を伸ばせるスペースが生まれます。しかし、この状態ではいくつかの大きな段差や隙間が存在します。

• 荷室と背もたれの段差：まず、荷室の床面と、倒したリアシートの背もたれの間に高さの差があります。
• シートの間の隙間：倒した後部座席と、前にスライドさせた前部座席（運転席・助手席）の間には大きな空間ができてしまいます。
• シート自体の凹凸：座席そのものの形状による凹凸も、そのまま寝るには不快な要素です。

これらの段差や隙間を埋めずにマットを敷くと、マットが沈み込んでしまい、結局は体が痛くなる原因になります。まずは、これらの大きな隙間や段差を埋める作業から始めましょう。

段差解消の定番アイテムと使い方

車中泊愛好家の間では、段差を解消するための定番アイテムがいくつか存在します。これらを活用することで、効率的にフルフラットな空間を作り出すことができます。

1. 車中泊用段差解消クッション・マット
車中泊専用に設計された製品で、シート間の隙間や足元の空間にぴったり収まるように作られています。エアークッションタイプやウレタンブロックタイプなどがあり、ミライースの隙間に合うサイズのものを選べば、置くだけで簡単に段差を埋めることができます。価格は数千円からと少しコストはかかりますが、手軽さと確実性を求める方にはおすすめです。

2. 収納ボックス・コンテナ
ホームセンターなどで手に入るプラスチック製の収納ボックスも非常に役立ちます。高さが丁度良いものを選び、前席と後席の間の隙間に置くことで、段差を埋める土台として活用できます。 ボックスの中には車中泊で使う道具や着替えなどを収納できるため、スペースの有効活用にもつながり一石二鳥です。ミライースの場合、高さが20～30cm程度のものが使いやすいでしょう。

3. 折りたたみ式の踏み台やクーラーボックス
適度な高さと強度がある折りたたみ式の踏み台や、クーラーボックスも段差解消に使えます。特にクーラーボックスは、車中泊での食事にも役立つため、荷物を減らしたい場合に有効なアイテムです。

身近なものでできる段差解消アイデア

専用のグッズを買わなくても、家にある身近なものを活用して段差を解消することも可能です。コストをかけずに、手軽に試せるのが魅力です。

これらのアイテムを組み合わせて、まずは大きな段差を埋めていきます。手で触って確認しながら、できるだけ平らな面を作り出すことがコツです。この下地作りを丁寧に行うことで、その上に敷く車中泊マットの効果を最大限に引き出すことができます。

車中泊マットと合わせて使いたい！快適度アップグッズ

完璧なマットを選び、フルフラット化を実現したら、次はさらに快適な空間を作り出すためのアイテムを揃えましょう。ミライースの限られた空間でも、ちょっとしたグッズを追加するだけで、プライバシーの確保や利便性が格段に向上します。

睡眠の質を上げる「シェード」と「耳栓」

車中泊で意外と気になるのが、外からの視線と光です。特に駐車場や道の駅など、人の出入りがある場所では、プライバシーの確保が安眠のための第一条件となります。

サンシェード
窓を覆うサンシェードは、車中泊の必須アイテムです。 外からの視線を遮るだけでなく、街灯などの光をシャットアウトし、車内を真っ暗にすることで睡眠の質を高めます。 さらに、夏は日差しを遮って車内温度の上昇を抑え、冬は冷気を遮断して保温効果を高める役割も果たします。車種専用に設計されたものであれば、窓にぴったりフィットして隙間なく覆うことができます。汎用品もありますが、ミライース専用品を選ぶのが最も効果的です。

アイマスクと耳栓
シェードで光を遮っても、わずかな光漏れや、車の音、周りの人の話し声などが気になることもあります。そんな時はアイマスクと耳栓が役立ちます。コンパクトで荷物にもならないので、念のため用意しておくと、より静かで暗い環境で深く眠ることができます。

限られたスペースを有効活用する収納術

ミライースは収納スペースが豊富とは言えません。そのため、車内で快適に過ごすためには、空間を立体的に活用する収納グッズが重宝します。

ヘッドスペースネット（ルーフネット）
天井部分に取り付けるネットで、軽い荷物や脱いだ上着などを収納するのに便利です。寝ているときに邪魔にならない場所に収納スペースを確保できるため、車内をすっきりと保つことができます。

シートバックポケット
運転席や助手席の背もたれに取り付けるタイプの収納ポケットです。スマートフォンやタブレット、飲み物、雑誌など、就寝前に使いたい小物を整理しておくのに役立ちます。寝転がったまま手の届く範囲に必要なものを置けるので、非常に便利です。

あると便利な電源と照明アイテム

夜間に車内で過ごす際には、明かりと電源があると快適さが大きく変わります。

ポータブル電源
スマートフォンの充電はもちろん、小型の電気毛布や扇風機などを使いたい場合に大活躍するのがポータブル電源です。容量によって価格やサイズは様々ですが、一泊程度の車中泊であれば、スマートフォンの充電が数回できる程度のコンパクトなものでも十分役立ちます。災害時の備えとしても活用できるため、一つ持っておくと安心です。

LEDランタン
車内の照明として、火を使わないLEDランタンが安全で便利です。天井から吊るせるフック付きのものや、明るさを調節できるもの、暖色系の光でリラックスできるものなど、様々な種類があります。ヘッドライトのように頭に装着するタイプも、両手が自由になるため、夜間の荷物整理や準備の際に役立ちます。

これらのグッズを車中泊マットと組み合わせることで、ミライースの車内はただ寝るだけの場所から、快適で機能的なプライベート空間へと進化します。

【実践編】ミライース車中泊マットの賢い使い方と注意点

自分に合ったマットや便利グッズが揃ったら、いよいよ実践です。ここでは、マットの効果を最大限に引き出し、安全で快適な車中泊を楽しむための具体的な使い方と、マットを長持ちさせるためのメンテナンス方法について解説します。

マットの効果を最大限に引き出す敷き方のコツ

せっかくの良いマットも、敷き方が悪いとその性能を十分に発揮できません。以下の手順で、寝心地の良いベッドメイキングを心がけましょう。

1. 事前の車内整理と清掃
   マットを敷く前に、まずは車内を整理整頓し、シートの上をきれいにしましょう。小石やゴミが残っていると、マットを傷つけたり、パンクの原因になったりします。特にインフレーターマットやエアーマットを使用する場合は、鋭利なものがないか念入りに確認してください。
2. 段差解消グッズを先に設置
   本文の「フルフラット化完全ガイド」で紹介したように、まずはタオルや収納ボックスなどを使って、シートの大きな段差や隙間を埋める作業を先に行います。この土台作りが最も重要です。手で触って、できるだけ平らになっているかを確認しましょう。
3. マットを広げて空気を入れる
   インフレーターマットの場合は、バルブを開いて自然に膨らむのを待ちます。ある程度膨らんだら、好みの硬さになるように口で空気を吹き込むか、ポンプで追加します。エアーマットはポンプを使って、しっかりと空気を注入します。硬すぎると寝心地が悪くなることがあるので、少しだけ空気を抜いて調整するのがおすすめです。
4. 寝袋やブランケットを敷く
   最後に、マットの上に寝袋（シュラフ）やブランケット、枕をセッティングして完成です。これで快適な寝床が出来上がります。

シーズン別！快適に過ごすためのマット活用術

車中泊は季節によって環境が大きく変わります。マットの使い方を工夫することで、一年を通して快適に過ごすことができます。

夏場の対策
夏の車中泊で最も重要なのは暑さと湿気対策です。マットの上に、吸湿性・速乾性に優れたシーツや、ひんやりとした接触冷感素材の敷きパッドを敷くと、寝汗によるべたつきを軽減できます。また、マットの下に「すのこ」を敷くと、体とマットの間に空気の層ができ、通気性が向上して湿気がこもるのを防げます。エンジンを停止した状態で使えるUSB扇風機なども併用しましょう。

冬場の対策
冬は底冷え対策が不可欠です。車中泊マット自体にも断熱性がありますが、さらに断熱性を高めるために、マットの下に銀マットを一枚敷くと効果的です。銀色の面を上にすると、体温を反射して保温効果が高まります。マットの上には、起毛素材のシーツや電気毛布（ポータブル電源が必要）を使い、保温性の高い冬用の寝袋と組み合わせることで、寒い夜でも暖かく眠ることができます。

長く使うためのマットのメンテナンスと保管方法

お気に入りのマットを長く愛用するためには、適切なメンテナンスと保管が大切です。

使用後の手入れ
使用後は、表面の汚れやゴミをきれいに拭き取りましょう。特に飲み物などをこぼした場合は、すぐに濡れたタオルで拭き取り、しっかりと乾かしてください。湿気が残ったまま収納すると、カビや臭いの原因になります。天気の良い日に、風通しの良い場所で陰干しするのが理想です。

パンクしてしまったら（インフレーター/エアーマット）
もし穴が開いてしまった場合でも、多くの製品にはリペアキットが付属しています。焦らずに、石鹸水などを霧吹きでかけて空気漏れの箇所を特定し、説明書に従って補修パッチを貼り付ければ、再び使用できるようになります。

適切な保管方法
長期間使用しない場合は、購入時についてきた収納袋に入れて保管します。インフレーターマットの場合、バルブを少し開けた状態で、あまりきつく巻かずにゆったりと保管するのが、中のウレタンフォームを長持ちさせるコツです。直射日光が当たる場所や、高温多湿になる場所（夏場の車内など）を避けて保管してください。

まとめ：自分にぴったりのミライース車中泊マットで最高の旅を

今回は、ミライースでの車中泊を快適にするためのマット選びについて、様々な角度から解説しました。

コンパクトなミライースでも、車内の段差をしっかりと解消し、自分の体に合ったマットを選ぶことで、驚くほど快適な睡眠空間を作り出すことが可能です。まずは、インフレーターマットやウレタンマットなど、それぞれの特徴を理解し、自分の予算や使い方に最適なタイプを見つけることから始めましょう。

そして、マット選びと同じくらい重要なのが、「フルフラット化」の工夫です。タオルや収納ボックスなどを活用して寝床を平らにし、サンシェードやランタンといった便利グッズを組み合わせることで、あなたのミライースは「移動できる秘密基地」に変わります。

この記事を参考に、あなただけの快適な車中泊スタイルを見つけて、ミライースと共に自由で気ままな旅へ出かけてみてください。