シビックの後部座席を徹底レビュー!広さ・乗り心地から使い勝手まで解説

ファミリーカー選びとコツ

ホンダを代表するスポーティーなイメージが強いシビックですが、「後部座席の居住性や使い勝手はどうなんだろう?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。特に、家族での利用や友人を乗せる機会がある方にとっては、後部座席の快適性は車選びの重要なポイントになりますよね。

実は、現行の11代目シビックは、スタイリッシュなクーペ風のデザインからは想像できないほど、広々として快適な後部座席を備えているんです。この記事では、シビックの後部座席の広さや乗り心地、便利なシートアレンジ、さらにはスポーティーな「タイプR」の後部座席との違いまで、気になるポイントを詳しく、そして分かりやすく解説していきます。この記事を読めば、シビックの後部座席に関するあなたの疑問がきっと解消されるはずです。

シビックの後部座席、広さと乗り心地は?

スポーティーで流麗なフォルムが魅力のシビック。その見た目から「後部座席は少し窮屈かもしれない」という印象を持つ方もいるかもしれません。しかし、実際のところはどうなのでしょうか。ここでは、シビックの後部座席の気になる「広さ」と「乗り心地」について、具体的なポイントを交えながら詳しく見ていきましょう。

大人もゆったり座れる?足元と頭上のスペースをチェック

結論から言うと、現行シビックの後部座席は、大人が乗っても十分に快適なスペースが確保されています。

その秘密は、先代モデルから延長されたホイールベース(前輪と後輪の中心間の距離)にあります。 ホイールベースが長くなったことで、特に後部座席の足元空間に大きなゆとりが生まれました。 実際に身長175cmの大人が座っても、前の座席との間に窮屈さを感じることはほとんどないでしょう。

また、クーペのように滑らかなルーフラインでありながら、頭上空間(ヘッドクリアランス)もしっかりと確保されています。 これは、ホンダ独自の低床レイアウト技術により、座席の位置が適切に設計されているためです。 身長178cmの人が座っても、頭上に握りこぶし2個分弱のスペースがあったというレビューもあり、圧迫感なく過ごせる工夫が凝らされています。 ドアの開口部も広く設計されているため、乗り降りもしやすいと評判です。

新型シビックの室内サイズ
室内長:1,915mm
室内幅:1,545mm
* 室内高:1,145mm

先代モデルと比較しても室内幅が広くなっており、後部座席に3人乗車した場合でも快適性が向上しています。

長時間でも疲れにくい?シートの座り心地と静粛性

シビックの後部座席は、広さだけでなく、シート自体の座り心地にも定評があります。

シートは適度な硬さと厚みがあり、体をしっかりと支えてくれるため、長時間のドライブでも疲れにくいのが特徴です。スポーティーな走りを支えるしっかりとした乗り心地でありながら、不快な硬さは感じさせません。 また、シートのクッション性も高く、快適な座り心地を実現しています。

さらに、シビックは静粛性の高さも魅力の一つです。走行中にタイヤから発生する不快なノイズ(ロードノイズ)を抑えるための工夫が随所に施されています。 例えば、アルミホイールに消音機能を持たせたり、ボディの剛性を高めたりすることで、車内に入り込む騒音を低減。これにより、後部座席の乗員もクリアな音声で会話を楽しむことができ、リラックスして過ごせます。

ただし、スポーティーな性格の車であるため、路面状況によっては少し硬さを感じる場面もあるかもしれません。 それでも、総合的に見れば、ファミリーユースにも十分対応できる快適な乗り心地と言えるでしょう。

ファミリーにも最適?チャイルドシートの取り付けやすさ

小さなお子様がいるご家庭では、チャイルドシートの取り付けやすさも重要なポイントです。シビックは、その点でもしっかりと配慮されています。

現在の車では標準的な装備となりつつある「ISOFIX(アイソフィックス)」に対応したチャイルドシート専用の固定金具が、後部座席の左右2席に標準で装備されています。 ISOFIXとは、チャイルドシートを車体の金具に直接連結する固定方式のことで、シートベルトで固定するタイプよりも簡単かつ確実に取り付けられるのが大きなメリットです。

シビックの後部座席には、ISOFIXの金具の位置を示すマークがあり、シートの隙間にあるカバーをめくるとすぐに金具にアクセスできます。 これにより、初めての方でも迷うことなくスムーズにチャイルドシートを設置することが可能です。

さらに、チャイルドシートの上部を固定するための「トップテザーアンカー」もシート背面に用意されており、これを併用することでより一層確実に固定できます。 ドアの開口部が広く、後部座席のスペースにもゆとりがあるため、チャイルドシートの乗せ降ろし作業も比較的楽に行えるでしょう。 ホンダからは純正のチャイルドシートも用意されているため、適合性を確認した上で選ぶのも安心です。

法律により、6歳未満の子供を車に乗せる際にはチャイルドシートの使用が義務付けられています。 お子様の安全を守るために、体格に合ったチャイルドシートを正しく使用しましょう。

後部座席のアレンジと荷室の使い勝手

シビックは、後部座席の快適性だけでなく、荷室の広さと使い勝手の良さも大きな魅力です。後部座席をアレンジすることで、さらに大きな荷物や長尺物も積載可能になります。ここでは、シビックの後部座席と荷室をいかに有効活用できるか、その具体的な方法と実力について見ていきましょう。

後部座席の倒し方とフラットさ

シビックの後部座席は、6:4の分割可倒式になっています。 これは、後部座席の背もたれを、左右どちらか片方だけ、あるいは両方とも前に倒すことができる機能です。乗車人数や荷物の大きさに合わせて、柔軟にシートアレンジを変えられるのが非常に便利です。

後部座席を倒す操作はとても簡単です。

  1. まず、ヘッドレストを一番下まで下げます。 (フロントシートに当たる場合は取り外します)
  2. 次に、後部座席の肩口あたりにあるレバーを引きながら、背もたれを前方に倒します。

この操作だけで、後部座席のスペースを荷室として活用することができます。背もたれを倒すと、荷室と後部座席の間に多少の段差は生じますが、ほぼフラットに近い広大なスペースが出現します。 これにより、普段は積めないような長さのある荷物も楽に積むことが可能になります。

荷室容量はどれくらい?後部座席を倒すと広さはどうなる?

シビックの荷室容量は、このクラスのハッチバック車としてはトップクラスの広さを誇ります。

通常時(後部座席を使用した状態)でも452Lという大容量を確保しています。 これだけの広さがあれば、日常の買い物はもちろん、家族での小旅行の荷物や、スーツケースなども十分に積み込むことができます。

さらに、荷室の床下にはアンダーボックス(サブトランク)も用意されており、洗車道具や普段あまり使わないものを収納しておくのに便利です。

そして、前述の通り6:4分割可倒式の後部座席を倒せば、荷室の広さはさらに拡大します。片側だけを倒して3人乗車しながらスキー板のような長尺物を積んだり、両側を倒して大きな家具や自転車を積んだりと、様々なシーンに対応できます。後部座席を倒すことで荷室と室内が繋がる「トランクスルー」が可能になるため、ハッチバックならではの使い勝手の良さを実感できるでしょう。

状態 特徴
通常時 容量452L。日常使いから旅行まで十分に対応可能。
後部座席を倒した時 広大なフラットスペースが出現。長尺物や大きな荷物も積載可能。

開口部の広さと荷物の積み下ろしのしやすさ

シビックの荷室は、容量だけでなく、荷物の積み下ろしのしやすさにも配慮されています。ハッチバックタイプの大きなテールゲートを開けると、開口部が広く、床面も比較的低く設計されているため、重い荷物や大きな荷物でもスムーズに出し入れすることが可能です。

また、荷室には横に巻き取ることができる「カーゴエリアカバー」が標準装備されています。 これは、荷室内の荷物を外から見えないようにするプライバシー保護の役割を果たすだけでなく、必要ないときには簡単に取り外したり、コンパクトに収納したりできる優れものです。

このような細かな配慮が、日常的な使い勝手を大きく向上させています。スーパーでのまとめ買いから、週末のアウトドアレジャーまで、シビックの荷室はあらゆる場面で頼りになる存在となるでしょう。

グレードで違う?シビックの後部座席の装備

シビックには、ベーシックな「LX」と上級の「EX」、そしてハイブリッドモデルの「e:HEV」といったグレードが設定されています。 これらのグレードによって、内装のデザインや装備に違いがあります。ここでは、後部座席の快適性に関わる装備がグレードごとにどう違うのかを詳しく見ていきましょう。

標準装備をチェック!アームレストやドリンクホルダー

後部座席の快適装備として欠かせないのが、アームレストやドリンクホルダーです。シビックでは、どのグレードを選んでも、基本的な快適装備はしっかりと備わっています。

後部座席には、中央部分を倒して使用できるリアセンターアームレストが装備されています。 長距離ドライブの際に腕を置いてリラックスできるだけでなく、アームレストにはドリンクホルダーも内蔵されているため、飲み物を安定して置いておくことができます。

また、後部ドアの内側にはボトルホルダー付きのドアポケットも配置されており、収納スペースも十分に確保されています。 さらに、後部座席の左右にはコートフックも備わっており、上着などを掛けておくのに便利です。

全グレード共通の主な後部座席周りの装備
リアセンターアームレスト(ドリンクホルダー付)
ボトルホルダー付リアドアポケット
コートフック(リア左右)
3点式シートベルト(全席)

あると便利なUSBポートの有無

現代のカーライフにおいて、スマートフォンなどの充電ができるUSBポートは必須の装備と言えるでしょう。特に後部座席に同乗者がいる場合、後席用の充電ポートがあると非常に喜ばれます。

シビックの後部座席のUSBポートの有無については、グレードや年式によって仕様が異なる場合があります。最近のモデルでは、後席用のエアコン吹き出し口の下などにUSBポート(Type-Cなど)が装備されることが増えています。

購入を検討する際には、希望するグレードに後席用USBポートが標準装備されているか、あるいはオプションで追加できるのかを事前にディーラーで確認することをおすすめします。特に、後部座席に人を乗せる機会が多い方は、この装備の有無をチェックしておくと良いでしょう。

上級グレードならではの特別な装備はある?

上級グレードである「EX」や「e:HEV」を選ぶと、後部座席の快適性や質感がさらに向上します。

まず、シートの素材が異なります。ベーシックな「LX」グレードがプライムスムース(合成皮革)とファブリックのコンビシートであるのに対し、「EX」と「e:HEV」ではプライムスムースとウルトラスエード®を組み合わせた、より上質で肌触りの良いコンビシートが採用されます。 カラーもブラックとレッドを組み合わせたスポーティーなデザインとなり、室内の雰囲気を一層引き立てます。

さらに、快適装備も充実します。「EX」以上のグレードには、後部座席用のエアコン吹き出し口である「リアベンチレーション」が標準装備されます。 これにより、夏場は涼しく、冬場は暖かい空気が後部座席にも直接届くため、どの席に座っていても快適な室内環境が保たれます。

また、一部の上級グレードでは、運転席と助手席に加えて、後部座席にもシートヒーターが装備される場合があります。冬場の寒い日には非常に重宝する装備です。

グレード シート素材 リアベンチレーション
LX プライムスムース×ファブリック(ブラック) なし
EX / e:HEV プライムスムース×ウルトラスエード®(ブラック×レッド) あり

シビック タイプRの後部座席は特別?

ホンダのスポーツスピリットを象徴する究極のモデル、「シビック タイプR」。サーキットでの走行性能を突き詰めた特別な一台ですが、その一方で「後部座席の実用性はどうなっているの?」と気になる方も多いはずです。ここでは、標準モデルとは一線を画す、タイプRならではの後部座席の特徴について詳しく解説します。

タイプR専用設計のシートと乗り心地

タイプRの後部座席に乗り込んでまず目に飛び込んでくるのは、鮮やかなレッドカラーの専用シートです。 前席のバケットシートと同様のデザインテイストで仕上げられており、車内全体に統一感のあるレーシーな雰囲気を醸し出しています。

このシートは、見た目のスポーティーさだけでなく、機能性も追求されています。標準モデルのシートに比べてホールド性が高められており、コーナリング時にも体がぶれにくく、安定した姿勢を保つことができます。

乗り心地については、標準モデルよりも引き締まった硬めのセッティングとなっています。これは、高い走行性能を実現するためのサスペンション設定によるものですが、不快な突き上げ感はうまく抑えられています。ボディ剛性が非常に高いため、段差を乗り越えた際も車体の揺れが一発で収まり、意外にも乗り心地が良いと感じる人も少なくありません。

乗車定員は?標準モデルとの違い

標準モデルのシビックが5人乗りであるのに対し、シビック タイプRの乗車定員は4名です。

後部座席は左右独立した2人掛けのシートとなっており、中央部分にはシートがありません。その代わり、中央にはドリンクホルダーが備え付けられています。 これにより、後部座席の乗員もそれぞれが独立したパーソナルな空間で快適に過ごすことができます。

乗車定員は異なりますが、後部座席のスペース自体は標準モデルをベースにしているため、広さは十分に確保されています。身長175cmの大人が前後に座っても、膝周りには余裕があり、窮屈さを感じることはありません。

スポーティさと実用性の両立は可能か

「タイプRは走りに特化していて、実用性は低いのでは?」と思われがちですが、決してそんなことはありません。

後部座席は、標準モデルと同様に6:4の分割可倒式を採用しています。 これにより、後部座席の背もたれを倒して荷室を拡大することが可能です。ゴルフバッグを積んだり、旅行用の大きな荷物を積んだりと、日常的な使い勝手もしっかりと考慮されています。

また、後部座席の左右にはコートフックが備わっていたり、リアベンチレーションが装備されていたりと、快適装備も充実しています。

究極の走行性能を追求しながらも、シビック本来の実用性を損なっていない点も、タイプRの大きな魅力と言えるでしょう。4人家族であれば、日常使いから休日のドライブ、そして時にはサーキット走行まで、一台で幅広い楽しみ方ができる、まさに「究極のファミリーカー」としての側面も持っています。

まとめ:シビックの後部座席はデザインと実用性を両立した快適空間

この記事では、「シビック後部座席」をキーワードに、その広さ、乗り心地、使い勝手について詳しく解説してきました。

シビックの後部座席は、スタイリッシュな外観からは想像がつかないほど、大人でもゆったりと座れる広さと長距離でも疲れにくい快適な乗り心地を両立しています。 また、6:4の分割可倒式シートとクラストップレベルの広さを誇る荷室により、日常使いからレジャーまで幅広く対応できる高い実用性を備えていることもお分かりいただけたかと思います。

さらに、上級グレードではシートの素材や快適装備がより充実し、究極のスポーツモデルである「タイプR」でさえも、日常の実用性をしっかりと確保しています。

デザイン性、走行性能、そして後部座席の快適性と実用性。これらすべてを高いレベルで満たしているシビックは、一人でのドライブを楽しむ方はもちろん、家族や友人を乗せる機会が多い方にも自信をもっておすすめできる一台です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました