フリードスパイクの荷室寸法を徹底ガイド!驚きの広さと使い勝手の秘密

車中泊・アウトドア活用術

ホンダのコンパクトミニバンとして人気を博したフリードスパイク。その最大の特徴は、なんといっても広大で使いやすい荷室空間です。惜しまれつつも2016年に生産終了となりましたが、その唯一無二の使い勝手から中古車市場では今なお高い人気を誇ります。

この記事では、フリードスパイクの荷室寸法を様々な角度から詳しく解説します。具体的な数値はもちろん、シートアレンジによって生まれる多彩な空間の活用法、車中泊での実用性まで、オーナーの声も交えながらご紹介します。「コンパクトカーなのに、こんなに荷物が積めるの?」「車中泊も快適にできる?」そんな疑問をお持ちの方は、ぜひこの記事を読んで、フリードスパイクの荷室の魅力を発見してください。

フリードスパイクの荷室寸法を徹底解剖!

フリードスパイクの魅力は、5ナンバーサイズのコンパクトなボディからは想像もつかないほどの広大な荷室空間にあります。ここでは、具体的な数値を交えながら、その驚くべき積載能力を詳しく見ていきましょう。

荷室の基本寸法(開口部・室内高・幅・奥行き)

フリードスパイクの荷室は、ただ広いだけではなく、荷物の積み下ろしのしやすさも徹底的に考えられています。

まず、テールゲートの開口部に注目してみましょう。その寸法は高さ1,080mm、最大幅1,160mmと非常に大きく設計されています。 これにより、背の高い家具や大きなアウトドア用品などもスムーズに出し入れすることが可能です。さらに特筆すべきは、開口部の地上高の低さです。独自の低床設計により、地面から荷室床面までの高さはわずか515mm(スロープモード時)に抑えられています。 重い荷物を持ち上げる際の負担が少なく、女性や年配の方でも楽に積み下ろしができるのは嬉しいポイントです。

次に室内の寸法です。後ほど詳しく解説する「反転フロアボード」を使い、床を低く設定した「スロープモード」にすると、最大荷室高は1,185mmにもなります。 また、荷室の床面幅(ホイールハウス間)は1,010mmと、こちらも十分なスペースが確保されています。


フリードスパイク 荷室基本寸法

項目 寸法
テールゲート開口部高さ 1,080mm
テールゲート開口部最大幅 1,160mm
開口部地上高(スロープモード時) 515mm
最大荷室高(スロープモード時) 1,185mm
荷室床面幅(ホイールハウス間) 1,010mm

※数値はHonda測定値

5人乗車時の荷室容量と寸法

フリードスパイクは、後席に人が乗った状態でも広々とした荷室を確保しています。リアシートを使用した通常時の荷室長は925mmあり、日常の買い物から家族での小旅行まで、十分に対応できる容量を誇ります。

具体的な荷室容量は、VDA方式(ドイツ自動車工業会が定めた測定方式)によるHondaの測定値で610L(ハイブリッド車は556L)です。 これは、スーパーの買い物カゴやベビーカー、ゴルフバッグなどを積んでもまだ余裕のある広さです。

また、荷室の両サイドには壁面収納やユーティリティナットが装備されており、小物を整理したり、フックを取り付けて荷物を固定したりと、空間を無駄なく活用するための工夫が凝らされています。

最大積載時の広大な荷室空間

フリードスパイクの真骨頂は、リアシートを倒したときに現れる広大なフルフラット空間にあります。リアシートは簡単な操作で床下に収納(ダイブダウン)でき、出現する荷室はまさに圧巻の一言です。

リアシートをダイブダウンさせたときの最大荷室長は、なんと2,015mm(助手席を最前端にスライドさせた場合)にまで達します。 これは畳一枚分よりも少し大きいスペースで、大人2人が足を伸ばして横になることも可能です。 身長173cmの人がゆったりと寝れるほどのスペースがあるという報告もあります。

この時の荷室容量は1,184L(ハイブリッド車は1,130L)と、5人乗車時の約2倍の容量を確保。 マウンテンバイクを2台立てたまま積載したり、サーフボードのような長尺物を積んだりすることもできます。 このように、趣味やアクティビティの道具を気兼ねなく積み込めるのが、フリードスパイクが「遊べるクルマ」として支持される大きな理由です。

フリードスパイクの荷室が使いやすい理由

フリードスパイクの荷室は、単に寸法が大きいだけではありません。ユーザーが「本当に使いやすい」と感じるための様々な工夫が随所に凝らされています。ここでは、その使いやすさの秘密を4つのポイントに分けて解説します。

低くフラットな床面「低床フラットフロア」

フリードスパイクの使いやすさを支える基本構造が、Honda独自の「低床・低重心パッケージ」です。 この技術により、地面から荷室の床までの高さを非常に低く抑えることができています。重い荷物や嵩張る荷物を積み込む際、高く持ち上げる必要がないため、身体への負担が大幅に軽減されます。

さらに、リアシートを収納すると、段差のない完全なフルフラット空間が生まれるのも大きな特徴です。 このフラットな床面は、荷物を安定して積載できるだけでなく、車中泊の際には快適なベッドスペースとしても活躍します。段差を解消するためのマットなどを別途用意する必要がなく、手軽に快適な空間を作り出せるのは、フリードスパイクならではの大きなメリットと言えるでしょう。

大きく開くテールゲートと低い開口部地上高

前述の通り、フリードスパイクはテールゲートの開口部が非常に大きく、地上高も低く設計されています。 この設計により、自転車や大型のスーツケース、組み立て前の家具など、様々な形状や大きさの荷物をスムーズに積み降ろしできます。

特に、開口部の地上高が低いことは、日常の様々なシーンでその恩恵を感じられます。例えば、重い飲料水のケースをまとめ買いした時や、子供を抱えたままベビーカーを積む時など、少しでも荷物を持ち上げる高さを低くしたい場面は意外と多いものです。こうした日常使いでのストレスを軽減してくれる点が、フリードスパイクが多くのユーザーに愛される理由の一つです。

便利な「反転フロアボード」の秘密

フリードスパイクの荷室を語る上で欠かせないのが、独創的なアイデアである「反転フロアボード」です。 これは、荷室の床面ボードを裏返すことで、荷室の高さや形状を簡単に変更できる画期的な機能です。

通常の状態では、リアシートを倒した際にフラットな空間を作り出す「フラットモード」になっています。そして、このボードを反転させると、床面が一段階下がり、荷室高が115mmアップする「スロープモード(低床モード)」に切り替わります。 これにより、植木鉢のような背の高い荷物も安定して積載できます。さらに、ボードの片側にはスロープがついており、自転車などの重いものを積み込む際の補助としても役立ちます。 この軽量なアルミ製ボードは片手でも楽に操作できるため、シーンに応じて気軽に荷室をアレンジすることが可能です。

荷物を整理しやすいサイドポケットやユーティリティナット

広大な荷室空間をより効率的に使うために、フリードスパイクには様々な収納機能が備わっています。荷室の左右の壁面には、サイドポケットやビルトインテーブル(オプション装備)が設置されており、洗車用品や工具、アウトドアで使う小物などを整理して収納するのに便利です。

また、壁面には複数のユーティリティナット(ネジ穴)が標準で装備されています。これは、ユーザーが自由にフックやバー、棚などを取り付けて、自分のライフスタイルに合わせて荷室をカスタマイズするためのものです。この拡張性の高さも、フリードスパイクがDIY好きやアウトドア愛好家から高い支持を得ている理由の一つです。市販のアクセサリーパーツも豊富にあり、自分だけのオリジナルな荷室空間を作り上げる楽しみがあります。

シートアレンジで広がる!荷室の多彩な活用術

フリードスパイクの魅力は、シートアレンジの多彩さにもあります。簡単な操作で室内空間を様々に変化させることができ、積む荷物や乗る人数、利用シーンに合わせて最適なレイアウトを選べます。ここでは、代表的なシートアレンジとそれぞれの活用術をご紹介します。

後席を倒すだけ!簡単操作で広々空間へ(ユーティリティ・モード)

最も基本的なシートアレンジが、後席をダイブダウンさせて広大な荷室を作り出す「ユーティリティ・モード」です。操作は非常にシンプルで、リアシートの肩口にあるレバーを引くだけで、シートが前方に倒れ込みながら床下へと格納されます。

この状態にすると、前述の通り最大荷室長2,015mmのフルフラットな大空間が出現します。 この広さがあれば、マウンテンバイク2台を立てたまま積んだり、キャンプ用品一式を余裕で積み込んだりすることが可能です。 また、引越しの際に小さな家具や家電を運ぶのにも重宝します。その手軽さと圧倒的な積載能力から、日常使いからレジャーまで、最も使用頻度の高いモードと言えるでしょう。

長尺物も楽々積載できるアレンジ(ロングモード)

サーフボードやスキー板、カーペットといった長さのあるものを積みたい時に活躍するのが「ロングモード」です。このモードでは、リアシートの片側だけを倒し、さらに助手席の背もたれを後ろに倒すことで、車内の対角線上に長いスペースを作り出します。

これにより、最大で約2.7mほどの長尺物も積載可能になります。 しかも、リアシートの片側と運転席はそのまま使えるため、2人乗車した状態で長い荷物を運ぶことができます。 例えば、友人と二人でサーフィンに出かけたり、DIYのための木材を買い出しに行ったりする際に非常に便利なアレンジです。コンパクトなボディサイズでありながら、これだけの長尺物を積めるのはフリードスパイクの大きな強みです。

仮眠や休憩に最適なフルフラットモード(リフレッシュ・モード)

長距離ドライブの途中での仮眠や、アウトドアでの休憩に最適なのが「リフレッシュ・モード」です。このモードは、前席のヘッドレストを外し、背もたれを後ろに倒して後席の座面と連結させることで、車内にリラックスできる空間を作り出します。

完全なフラットにはなりませんが、足を伸ばしてくつろぐには十分なスペースが生まれます。サービスエリアでの仮眠や、景色の良い場所で車を停めてのんびり過ごしたい時などに最適です。さらに、リアシートをダイブダウンさせて作るフルフラット空間と組み合わせることで、車中泊の際のレイアウトの自由度も大きく広がります。後席のヘッドレストを上下逆に取り付けると、ちょうど良い高さの枕代わりになるというユニークな工夫も施されています。

フリードスパイクは車中泊の味方!快適空間の作り方

その広大なフルフラット空間から、フリードスパイクは「車中泊最強のコンパクトカー」との呼び声も高い一台です。ここでは、フリードスパイクで快適な車中泊を実現するためのポイントや、実際に車中泊を経験したオーナーの声をご紹介します。

大人2人でもゆったり眠れるフラットスペース

フリードスパイクの最大の魅力は、リアシートを倒すだけで大人2人が余裕で就寝できる完全なフルフラットスペースが生まれることです。 その広さは、長さ約2m、幅約1mにも及びます。 この段差のないフラットな空間のおかげで、特別なベッドキットなどを用意しなくても、厚手のマットや寝袋さえあれば快適に眠ることができます。

車中泊に慣れていない初心者でも、購入したその日から気軽に車中泊に出かけられる手軽さが、フリードスパイクが多くの車中泊ファンに支持される理由です。

また、室内高にも余裕があるため、車内で着替えたり、座って過ごしたりする際にも圧迫感が少ないのが特徴です。天井が高いことは、車内で過ごす時間の快適性に大きく影響します。

オプションパーツでさらに快適な車中泊を

標準の状態でも十分に快適な車中泊が可能ですが、様々なオプションパーツを活用することで、さらにその快適性を高めることができます。

例えば、プライバシーを守り、光を遮断するためのカーテンやシェードは必需品です。窓にぴったりとフィットする専用設計のものが市販されており、手軽に取り付けることができます。また、より快適な寝心地を求めるなら、車中泊用のマットの使用がおすすめです。ニトリなどで販売されている汎用品でも十分ですが、フリードスパイク専用設計のマットなら、隙間なく敷き詰めることができ、まるで自宅のベッドのような寝心地を実現できます。

さらに、ポータブル電源を用意すれば、スマートフォンやパソコンの充電はもちろん、電気毛布や小型の扇風機などを使うこともでき、季節を問わず快適な車中泊が楽しめます。

車中泊経験者が語る!フリードスパイクのメリット・デメリット

実際にフリードスパイクで車中泊を楽しんでいるオーナーからは、多くの称賛の声が聞かれます。

メリットとしては、やはり「設営の手軽さ」と「空間の広さ」を挙げる声が圧倒的に多いです。シートを倒すだけのワンタッチでベッドが完成する手軽さは、他の車種にはない大きな魅力です。また、コンパクトなボディサイズゆえに、狭い道や駐車場でも運転しやすく、気軽に車中泊スポットへアクセスできる点も高く評価されています。

一方で、いくつかのデメリットも指摘されています。一つは、3列目シートがない5人乗り仕様のため、後部座席の居住性が若干犠牲になっている点です。 特に大人が長時間乗る場合は、少し窮屈に感じるかもしれません。また、燃費性能については、近年のハイブリッド車と比較するとやや見劣りするとの意見もあります。 しかし、それらの点を差し引いても、フリードスパイクの荷室の使い勝手と車中泊への適性は、他に代えがたい魅力を持っていると言えるでしょう。

ライバル車との荷室比較

フリードスパイクの荷室の魅力は、他の車種と比較することでより一層際立ちます。ここでは、ライバルとされた車種や後継モデルとの違いに焦点を当てて、その特徴を見ていきましょう。

トヨタ シエンタとの比較

フリードスパイクの直接的なライバルとしてよく比較されるのが、トヨタのシエンタです。特に、2列シート仕様の「シエンタ FUNBASE」は、コンセプトが近いモデルと言えます。

シエンタ FUNBASEも、広大でフラットな荷室空間を特徴としており、最大荷室長は2,000mmとフリードスパイクに匹敵します。しかし、フリードスパイクが持つ「反転フロアボード」のような独創的な機能はありません。また、荷室の使い勝手を細部まで追求したユーティリティナットの配置など、遊び心やカスタマイズ性という点では、フリードスパイクに軍配が上がると言えるでしょう。デザインの好みは分かれるところですが、よりアクティブに、自分らしくクルマを使いたいと考えるユーザーにとっては、フリードスパイクの作り込みが魅力的に映るかもしれません。

後継モデル「フリード+」との違い

2016年にフリードスパイクは生産終了となり、そのコンセプトは2代目フリードの派生モデルである「フリード+(プラス)」に引き継がれました。 フリード+もフリードスパイク同様、3列目シートを廃した5人乗り仕様で、広大な荷室空間を特徴としています。

フリード+の最大の特徴は、開口部の地上高がさらに低く(335mm)なり、荷室が上下2段に分割できる「ユーティリティボード」が採用された点です。 これにより、車中泊の際に荷物を下に収納したまま就寝スペースを確保できるなど、使い勝手がさらに向上しています。

一方で、フルフラットにした際の広さや室内高では、旧型のフリードスパイクの方が優れているという意見もあります。フリードスパイクのフラット部分の長さが約200cmなのに対し、フリード+は約185cmと少し短くなっています。 また、室内高もフリードスパイクの方があり、空間の広さを最優先するユーザーからは、今なおフリードスパイクが支持されています。

他のコンパクトカーとの荷室比較

スズキのソリオなどもコンパクトハイトワゴンとして比較対象になりますが、荷室の絶対的な広さやフルフラット空間の使い勝手においては、フリードスパイクが大きくリードしています。

フリードスパイクは、「コンパクトカー」という枠組みの中にありながら、その積載能力や空間活用術はミニバンやライトバンにも匹敵するポテンシャルを秘めています。 ベースとなったフリードが持つ運転のしやすさや経済性はそのままに、「積む・寝る・遊ぶ」といった多目的な用途に特化させたことで、唯一無二のポジションを確立したクルマと言えるでしょう。

まとめ:フリードスパイクの荷室寸法を理解して、アクティブなカーライフを!

この記事では、ホンダ フリードスパイクの荷室寸法と、その魅力を多角的に解説してきました。

フリードスパイクは、5ナンバーサイズというコンパクトなボディに、最大荷室長2,015mmという広大なフルフラット空間を秘めています。 低床設計による積み下ろしのしやすさや、「反転フロアボード」といった独創的なアイデア、そして多彩なシートアレンジが、日常使いからアウトドア、車中泊まで、あらゆるシーンでオーナーの期待に応えてくれます。

後継モデルであるフリード+が登場した今でも、その圧倒的な空間効率とカスタマイズ性の高さから、フリードスパイクは中古車市場で根強い人気を保っています。 この記事で紹介した荷室の寸法や特徴を参考に、あなたのライフスタイルにフリードスパイクがどれほどフィットするかを想像してみてください。きっと、このクルマが持つ無限の可能性に気づくはずです。

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