「スズキ ハスラーの購入を考えているけど、”狭い”という口コミを見て不安…」
「見た目は好きだけど、家族で乗ったり、荷物をたくさん積んだりするには窮屈かな?」
アクティブなデザインで人気のハスラーですが、軽自動車という規格上、室内の広さに疑問を持つ方は少なくありません。特に、家族での利用やアウトドア、車中泊などを考えている場合、広さや使い勝手は絶対に妥協したくないポイントですよね。
この記事では、「ハスラーは狭い」という噂の真相を確かめるべく、室内の寸法から荷室の容量、後部座席の快適性まで、具体的な数値やライバル車との比較を交えて徹底的に解説します。 これを読めば、ハスラーがあなたのライフスタイルに本当にフィットする一台なのか、きっと明確になるはずです。
ハスラーは本当に狭い?室内空間を数値でチェック

「ハスラーは狭い」という印象が本当なのか、まずは客観的な数値から室内空間の広さを検証してみましょう。軽自動車という限られた規格の中で、ハスラーがどれほどのスペースを確保しているのか、具体的な寸法を見ながらその実力を探ります。
室内寸法の具体的な数値(室内長・幅・高)
スズキの公式サイトによると、現行ハスラーの室内寸法は以下のようになっています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 室内長 | 2,215mm |
| 室内幅 | 1,330mm |
| 室内高 | 1,270mm |
この数値は、軽自動車の中でも特に広い部類に入ります。 例えば、2020年のフルモデルチェンジで室内長、室内幅、室内高がすべて拡大され、旧型よりもさらに居住性が向上しています。 特に室内長2,215mmは特筆すべき点で、大人4人が乗っても窮屈さを感じにくい空間設計がされていることがわかります。
運転席・助手席の広さと乗り心地
運転席と助手席周りは、広々としていて快適なドライブが楽しめる空間です。高いアイポイント(視点の高さ)と、ほぼ垂直に立ったフロントガラスにより、視界が広く見晴らしが良いのが特徴です。 これにより、街中での運転や狭い道での取り回しがしやすくなっています。
ただし、一部の口コミでは「フロントガラスの角度が立っているため、停止線で先頭に立つと信号機が見えづらい」という声もあります。 また、シートの乗り心地に関しては、SUVらしい少し硬めの設定だと感じる人もいるようです。 このあたりは個人の感覚による部分も大きいので、実際に試乗して確認してみるのがおすすめです。
後部座席の広さと足元空間
ハスラーの魅力の一つが、軽自動車とは思えないほど広い後部座席です。 後部座席は左右独立して前後にスライドできるため、乗る人の体格や荷物の量に合わせて柔軟に調整が可能です。
最も後ろまでスライドさせた場合、足元空間(レッグスペース)は約400mmも確保でき、大人の男性が座っても膝周りに十分なゆとりが生まれます。 フルモデルチェンジによって前後席の乗員間距離も35mm拡大されたことで、長時間のドライブでも後部座席の乗員が疲れにくい設計になっています。
一方で、後部座席を一番後ろに下げると、その分荷室スペースは狭くなります。 「室内空間を優先すると荷室が狭くなる」という点は、ハスラーのスペースを評価する上で知っておくべきポイントと言えるでしょう。
気になる荷室(ラゲッジスペース)の広さと使い勝手

アクティブに車を使いたい人にとって、荷室の広さと使い勝手は非常に重要なポイントです。ハスラーの荷室は、日常の買い物からアウトドアレジャーまで、どれくらい対応できるのでしょうか。シートアレンジの豊富さや、便利な機能にも注目して見ていきましょう。
通常時の荷室容量と積めるものの目安
後部座席を一番後ろにスライドさせた状態では、荷室の奥行きは約29cmと、正直なところ広いとは言えません。 日常の買い物袋程度なら問題ありませんが、大きなスーツケースやベビーカーを積むのは難しいでしょう。
しかし、後部座席は荷室側からも簡単にスライドさせることができるため、荷物の大きさに合わせて奥行きを最大45cmまで広げることが可能です。 これにより、ある程度の大きさの荷物にも対応できるようになります。後部座席の広さを少しだけ譲れば、荷室の使い勝手は大きく向上します。
シートアレンジで広がる荷室空間
ハスラーの真骨頂は、多彩なシートアレンジにあります。後部座席の背もたれを倒せば、ほぼフラットで広大な荷室空間が出現します。
さらに、助手席の背もたれも前に倒すことで、サーフボードのような長尺物も積載可能。アレンジ次第で、自転車やキャンプ用品一式など、大きな荷物も工夫次第で積み込めます。 この柔軟性の高さが、ハスラーを「遊べる軽」たらしめている理由の一つです。
防汚仕様のラゲッジアンダーボックス
荷室のフロア下には、取り外し可能なラゲッジアンダーボックスが装備されています。 これも荷室フロア同様に防汚仕様になっているため、汚れた靴や洗車道具などを収納するのに非常に便利です。
ボックスごと取り外して丸洗いできるのも嬉しいポイント。 見せたくないものを隠して収納できるだけでなく、背の高い荷物を積む際にはボックスを取り外して荷室高を稼ぐといった使い方も可能です。細かな部分までユーザーの使い勝手を考えた設計が光ります。
ハスラーの収納力は?細かい気配りが光るスペース
ドライブを快適にするためには、室内の広さだけでなく、小物類をすっきりと片付けられる収納スペースの充実度も大切です。ハスラーは遊び心のあるデザインの中に、実用的な収納スペースを数多く備えています。どのような収納があるのか、具体的に見ていきましょう。
インパネ周りの豊富な収納スペース
ハスラーのインパネ(運転席前の計器類が配置されたパネル)は、デザイン性だけでなく収納力も抜群です。特に印象的なのが、助手席正面にあるインパネアッパーボックスです。蓋つきなので、見せたくないものを隠しておくのに便利。
その他にも、以下のような多彩な収納が用意されています。
- インパネトレー(助手席): スマートフォンや小物をサッと置けるスペース。
- グローブボックス: 車検証などを収納する基本的なスペース。
- フロアコンソールトレー: ドリンクホルダーとしても使える便利なトレー。
- ショッピングフック: 買い物袋などを掛けておけるフック。
これらの収納スペースは、ドライバーや同乗者が直感的に使える場所に配置されており、日常の使い勝手を大きく向上させてくれます。
ドア周りや後部座席の収納
ドア周りにも、もちろん収納は確保されています。フロントドア、リアドアのどちらにもドアポケットが備わっており、ペットボトルや地図などを収納するのに十分なスペースがあります。
また、シート周りの収納も充実しています。
- 助手席シートアンダーボックス: 助手席の座面下に隠された収納スペース。 靴やティッシュボックスなど、かさばるものを収納するのに最適です。
- シートバックポケット: 運転席・助手席の背面にあり、雑誌やタブレットなどを入れるのに便利です。
これらの細かい収納が、車内を常に整理整頓された状態に保つのに役立ちます。
あると便利なアクセサリーと収納活用術
スズキからは、ハスラーの収納力をさらに高める純正アクセサリーも多数販売されています。例えば、天井スペースを有効活用できるオーバーヘッドコンソールや、荷室を上下に仕切れるラゲッジボードなどがあります。
車中泊を考えているなら、フルフラットにした際の段差を解消するリラックスクッションもおすすめです。 これらのアクセサリーをうまく活用することで、自分のライフスタイルに合わせてハスラーをさらに使いやすくカスタマイズすることが可能です。収納スペースとアクセサリーを組み合わせることで、限られた空間を最大限に有効活用できます。
ライバル車と徹底比較!ハスラーの広さはどう?

ハスラーの広さをより客観的に評価するために、人気のライバル車と比較してみましょう。軽クロスオーバーSUVの代表格である「ダイハツ・タフト」や、同じスズキの「スペーシアギア」と比べることで、ハスラーの立ち位置がより明確になります。
vs ダイハツ・タフト
ハスラーの最大のライバルと言えるのが、ダイハツのタフトです。 まずは室内寸法を比較してみましょう。
| 車種 | 室内長 | 室内幅 | 室内高 |
|---|---|---|---|
| ハスラー | 2,215mm | 1,330mm | 1,270mm |
| タフト | 2,050mm | 1,305mm | 1,270mm |
(参考:)
数値上では、室内長と室内幅でハスラーがタフトを上回っています。 特に室内長は16.5cmもの差があり、この差が後部座席の足元空間のゆとりに繋がっています。
使い勝手の面で大きな違いは、後部座席の機能です。ハスラーの後部座席は前後にスライドできるのに対し、タフトはスライド機構がありません。 そのため、後部座席に人を乗せる機会が多い場合は、乗員の快適性を柔軟に調整できるハスラーに分があると言えるでしょう。 一方、タフトはガラスルーフ「スカイフィールトップ」が全車標準装備されており、開放感という点では魅力的な選択肢です。
vs スズキ・スペーシアギア
同じスズキから販売されている「スペーシアギア」も、アクティブなデザインで比較検討されることが多い車種です。
| 車種 | 室内長 | 室内幅 | 室内高 |
|---|---|---|---|
| ハスラー | 2,215mm | 1,330mm | 1,270mm |
| スペーシアギア | 2,155mm | 1,345mm | 1,410mm |
(参考:)
スペーシアギアは「スーパーハイトワゴン」に分類されるため、室内高が1,410mmと圧倒的に高いのが特徴です。 この高さは、小さな子供がいるファミリーにとっては着替えがさせやすいなど、大きなメリットになります。また、後席がスライドドアである点も、狭い場所での乗り降りが多い場合には非常に便利です。
一方、室内長はハスラーの方が長く、燃費性能もハスラーの方が優れています。 走りの安定感や乗り心地の面ではハスラーに軍配が上がるという評価もあります。 どちらを選ぶかは、スライドドアの必要性や、どれだけ室内の高さを重視するかによって決まってくるでしょう。
軽スーパーハイトワゴンとの比較
N-BOXやタントといった軽スーパーハイトワゴンと比較すると、ハスラーは室内高では劣ります。 しかし、その分SUVらしいデザインと悪路走破性を備えているのが強みです。最低地上高(地面と車体の底との隙間)が180mm確保されており、雪道や未舗装路でも安心して走行できます。
ハスラーはこんな人におすすめ!「狭い」と感じないためのポイント
ここまで見てきたように、ハスラーは限られた規格の中で最大限の空間効率を実現している車です。しかし、その特徴を理解せずに選ぶと「思ったより狭かった」と感じてしまう可能性もあります。ここでは、どのような人にハスラーが向いているのか、そして購入後に後悔しないためのチェックポイントをまとめました。
少人数での利用がメインの人
ハスラーの室内空間を最も有効に活用できるのは、1人~2人での利用がメインの方です。後部座席を荷室として割り切って使えば、広大なラゲッジスペースを確保でき、キャンプや釣り、車中泊といった趣味の道具も余裕で積み込めます。
もちろん、4人乗車も快適にこなせますが、4人フル乗車でかつ荷物もたくさん積みたい、というシーンが多い場合は、後部座席の足元空間か荷室のどちらかを少し犠牲にする必要があります。 普段は1〜2人で使い、たまに友人や家族を乗せる、といった使い方に最適な一台です。
街乗りやアウトドアレジャーを楽しみたい人
ハスラーは、コンパクトなボディサイズによる取り回しの良さと、SUVならではの悪路走破性を両立しているのが大きな魅力です。
- 街乗り: 小回りが利くため、狭い路地や駐車場でも運転がしやすいです。
- アウトドア: 最低地上高が高く、4WDモデルには雪道やぬかるみで役立つ「グリップコントロール」も搭載されているため、安心してレジャーに出かけられます。
デザイン性も実用性も妥協したくない、アクティブなライフスタイルを送る方にぴったりの車と言えるでしょう。燃費性能も優れているため、日常の足から休日の相棒まで、幅広いシーンで活躍してくれます。
試乗でチェックすべきポイント
カタログの数値やレビューだけではわからない、実際の使い勝手や乗り心地を確認するために、購入前の試乗は必須です。試乗の際には、以下のポイントを特に意識してチェックしてみてください。
- 後部座席のスライドとリクライニング操作: 荷室側と座席側の両方から、操作がスムーズにできるか確認しましょう。
- シートアレンジのしやすさ: 実際に後部座席や助手席を倒してみて、フルフラットにした時の広さや段差の具合を体感しましょう。
- 運転席からの視界: 特に、停止線に止まった際の信号機の見え方や、斜め後方の視界を確認することが大切です。
- 乗り心地: 舗装路だけでなく、少し荒れた路面や段差も走行させてもらい、突き上げ感や揺れが自分にとって許容範囲か確かめましょう。
- 荷室の広さ: 普段積む可能性のある荷物(ベビーカーやクーラーボックスなど)を持参して、実際に積めるかどうか試してみるのが最も確実です。
これらのポイントを自分の目で確かめることで、「こんなはずじゃなかった」という購入後のミスマッチを防ぐことができます。
まとめ:ハスラーが狭いと感じるかは使い方次第!ポイントを押さえて賢く選ぼう

「ハスラーは狭い」というキーワードについて、多角的に検証してきました。
結論として、ハスラーは軽自動車という規格の中で、驚くほど広く、使い勝手の良い室内空間を実現していると言えます。特に、前後方向にゆとりのある室内長や、自由自在なシートアレンジは大きな魅力です。
一方で、後部座席の快適性を最大にすると荷室が狭くなるという側面もあり、4人乗車で大量の荷物を積むような使い方を想定している場合は、手狭に感じる可能性はあります。
ハスラーがあなたにとって最高のパートナーになるかどうかは、ご自身のライフスタイルや車の使い方と、ハスラーの持つ特性が合致するかどうかにかかっています。この記事で紹介した数値やライバル車との比較、そして試乗でのチェックポイントを参考に、ぜひ後悔のない車選びをしてください。



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