ホンダ車を運転している最中、メーターパネルに見慣れないオレンジ色や赤色のマークが点灯して驚いた経験はありませんか。突然の警告灯は、車に詳しくない方にとって大きな不安の種となります。特にタイヤの空気圧やエンジンオイルの交換時期を知らせるインジケーターは、点検後も手動で消去操作が必要な場合があります。
この記事では、多くのユーザーが困る「ホンダの警告灯の消し方」について、初心者の方でも迷わず操作できるよう詳しく解説します。車種によって操作方法は異なりますが、代表的なN-BOXやフィット、ヴェゼルなどで採用されている手順を網羅しました。安全に関わる重要なサインの見分け方も一緒にお伝えします。
警告灯がついたからといって、必ずしも重大な故障とは限りません。まずは落ち着いて状況を把握し、自分で行えるリセット作業なのか、プロに任せるべき故障なのかを判断しましょう。この記事を読めば、警告灯への正しい向き合い方と、スムーズな対処法がしっかりと理解できるはずです。
ホンダ車の警告灯の消し方と点灯した際に見るべきポイント

ホンダ車のメーターパネルに表示される警告灯には、それぞれ重要なメッセージが込められています。単に消し方を知るだけでなく、なぜその灯りがついたのかを理解することが、愛車を長持ちさせる秘訣です。ここでは、消去作業を行う前に知っておきたい基礎知識を整理していきましょう。
そもそも警告灯が点灯する理由とは?
ホンダ車の警告灯が点灯する主な理由は、車両に搭載されたセンサーが「通常とは異なる状態」を検知したためです。現代の自動車はコンピューターによって細かく制御されており、部品の摩耗、液類の不足、あるいは電気系統の小さな接触不良など、あらゆる変化を見逃しません。これにより、大きなトラブルに発展する前にドライバーへ通知してくれます。
警告灯がつくタイミングは、エンジンスイッチを入れた直後のセルフチェック時と、走行中の異常検知時の2パターンがあります。始動時に一瞬ついて消えるのは正常な動作ですが、走行中に点灯したままになる場合は何らかのアクションが必要です。特に、タイヤの空気圧不足やオイルの劣化などは、走行距離や環境によって自然に発生するため、頻繁に見かける警告の一つと言えるでしょう。
また、一時的なシステムエラーやセンサーの汚れが原因で点灯することもあります。例えば、猛暑や極寒といった過酷な環境下では、一時的に電子機器が不安定になり警告灯がつくケースも珍しくありません。しかし、多くの場合は車両からの「点検してほしい」という意思表示ですので、無視せずに原因を特定することが求められます。
色によって緊急度が変わる!赤色とオレンジ色の違い
ホンダ車の警告灯は、その色によって緊急性が明確に区別されています。これは国際規格(ISO)で決められており、信号機と同じイメージで捉えると分かりやすいでしょう。まず、赤色の警告灯が点灯した場合は「重大な危険」を意味します。直ちに安全な場所へ停車し、エンジンを止めてロードサービスやディーラーに連絡する必要がある状態です。
一方で、オレンジ色(黄色)の警告灯は「注意」を促すものです。すぐに車が動かなくなるわけではありませんが、早急に点検を行う必要があります。タイヤ空気圧やエンジンチェックランプなどがこれに該当します。オレンジ色であれば、自走して整備工場へ向かうことが可能ですが、放置するとエンジンの焼き付きやタイヤのバーストなど、取り返しのつかない事態を招く恐れがあります。
このほか、青色や緑色のインジケーターもありますが、これらは「システムが作動中であること」を知らせるもので、警告ではありません。ライトの点灯やアイドリングストップの作動状況などを示す安心のサインです。まずは、今点灯しているランプが何色なのかを確認することから始めましょう。赤色であれば、無理に自力で消そうとせずプロの助けを借りるのが正解です。
警告灯を消す前に必ず行うべき安全確認
警告灯の消し方を実行する前に、最も大切なのは「異常の原因が解消されているか」を確認することです。警告灯は、あくまで異常を知らせるための結果であり、原因を解決せずに消去だけを行っても、再び点灯する可能性が高いからです。例えばタイヤの空気圧警告灯であれば、実際にガソリンスタンドなどで空気を補充し、釘が刺さっていないかを確認してからリセット操作を行います。
もし故障箇所を直さずに、隠しコマンドや設定メニューから無理やり消去した場合、本来気づくべき重大な欠陥を見逃してしまうリスクがあります。これは車を壊すだけでなく、重大な事故につながる恐れがあるため非常に危険です。特にブレーキ関連やエンジン内部の警告に関しては、目視だけで判断せず、専門家による診断機を用いたチェックが推奨されます。
自分で行えるリセット操作は、あくまで日常点検項目(空気圧、オイル、ウォッシャー液など)に関連するものに限ると考えておきましょう。操作を行う際は、平坦な安全な場所に車を停め、パーキングブレーキをしっかりとかけた状態で行ってください。また、リセット手順は車種や年式によって細かく異なるため、お手元の取扱説明書を併せて確認するのが確実です。
タイヤ空気圧警告灯が表示された時の対処法

ホンダ車で最も頻繁に点灯し、多くのユーザーを困らせるのが「タイヤ空気圧警告灯」です。タイヤのマークの中に「!」が入ったオレンジ色のアイコンが目印です。この警告灯は、実際にパンクしていなくても、気温の変化などで空気が少し減っただけで敏感に反応することがあります。ここではその具体的な消し方を解説します。
空気圧警告灯が点灯する主な原因
ホンダ車の多くは、タイヤに直接センサーを付ける方式ではなく、ABS(アンチロックブレーキシステム)のセンサーを利用してタイヤの回転数を監視する「間接式」を採用しています。空気が減ってタイヤの外径が小さくなると、そのタイヤだけ回転数が変わるため、システムが「空気圧が不足している」と判断して警告を出します。そのため、実際に空気が減っていなくても点灯することがあるのです。
具体的には、スタッドレスタイヤへの交換時、タイヤローテーション(前後入れ替え)を行った時、あるいは急激な気温低下で内部の空気が収縮した時などに点灯しやすくなります。もちろん、釘が刺さって徐々に空気が漏れている「スローパンク」の可能性も否定できません。そのため、点灯したら必ず全てのタイヤの空気圧を目視、またはゲージで確認することが大前提となります。
ステアリングスイッチを使ったリセット手順
最近のN-BOXやフィットなどの車種では、ハンドルの右側についているスイッチを使って、メーター内のメニューから警告灯を消すことができます。まず、車を安全な場所に停めて、セレクトレバーを「P」に入れます。エンジンスイッチをON(エンジン始動でも可)の状態にします。次に、ハンドルのスイッチを操作して「時計/車両設定」を選択します。
メニューの中から「タイヤ空気圧警告灯設定」または「タイヤ空気圧校正」という項目を探して選択してください。そこで「実行」または「校正」ボタンを長押しすると、メーターに「校正を開始しました」といったメッセージが表示され、警告灯が消えます。この操作を「キャリブレーション」と呼び、現在のタイヤの回転数を「正しい状態」としてシステムに覚え込ませる作業になります。
操作後、すぐに消える場合もあれば、一定時間走行した後に消える場合もあります。もし長押ししても反応しない場合は、パーキングブレーキがしっかりかかっているか、ドアが完全に閉まっているかを確認してください。車種によっては停車中でないと設定メニューが開けない仕様になっています。この手順で消えない場合は、センサーの不具合やシステムの異常が考えられるため、ディーラーへの相談が必要です。
設定メニュー(カスタマイズ機能)からの消し方
ナビゲーションシステム(Honda Connectなど)を搭載している車両では、センターディスプレイの画面上からリセット操作を行うタイプもあります。まずホーム画面から「設定」を選択し、「車両設定」に進みます。その中に「タイヤ空気圧警告灯リセット」などの項目があれば、画面の指示に従ってタッチ操作を行うだけで完了です。
また、古い年式の車種や、シンプルな装備の軽自動車などの場合は、運転席の足元やダッシュボードの右側に「タイヤのマークとSET」と書かれた物理ボタンが配置されていることがあります。この場合は、エンジンスイッチをONにした状態で、そのボタンを「ピッ」と音がするまで、あるいは警告灯が点滅するまで長押しします。これが最もアナログで分かりやすい消し方です。
物理ボタンタイプの場合、ボタンを一度押すだけではリセットされません。必ず数秒間の長押しが必要になるのがポイントです。ボタンの位置が分かりにくい場合は、ハンドルの影やETC車載器の近くを覗き込んで探してみてください。
走行することで自動的に消えるパターン
ホンダ車の一部モデルや、海外向け仕様のシステムでは、リセット操作を開始した後に「一定の条件で走行する」ことで完全に消灯するものがあります。これは、走行中のタイヤの回転データを収集して学習するためです。具体的には、時速40kmから100km程度の速度で、合計30分ほど走行することでキャリブレーションが完了します。
途中で停車したりエンジンを切ったりしても、それまでの走行データは保存されるため、数日に分けて走行しても問題ありません。リセット操作直後に警告灯が消えても、内部では学習が続いています。もし学習中に再びタイヤの異常を検知すれば、再び警告灯が点灯します。これは、先ほどのリセット操作が正しく行われなかったか、やはりタイヤにパンクなどの根本的な原因があることを示唆しています。
そのため、リセットして一度消えたからといって安心しすぎず、その後数日間はタイヤの様子を伺うようにしましょう。特に車中泊や長距離のドライブを予定している場合は、出発前にこのキャリブレーションを済ませておくと、旅先で突然警告灯が出て慌てることがなくなります。タイヤの状態は燃費にも大きく影響するため、こまめなチェックが推奨されます。
エンジンオイルや定期点検の通知をリセットする方法

ホンダ車を運転していると、スパナの形をしたマークや「OIL LIFE」といった表示が出ることがあります。これは故障ではなく、メンテナンス時期を知らせる「メンテナンスリマインダー」と呼ばれる機能です。エンジンオイルを交換した後などに、自分で行う必要のあるリセット手順を確認しましょう。
オイルメンテナンス表示が出る仕組み
ホンダのメンテナンスリマインダーは、走行距離だけでなく、走行条件(アイドリング時間やエンジン回転数、外気温など)をコンピューターが計算して、オイルの劣化具合を予測する賢いシステムです。そのため、前回の交換からあまり距離を走っていなくても、短距離走行が多いシビアコンディションでは、早めに表示が出ることがあります。
このシステムは、あくまで「計算上の寿命」をお知らせしているだけなので、オイルを新しく交換しただけでは消えません。作業者がコンピューターに対して「オイルを新しくしたよ」という信号を送る(リセットする)ことで、再び100%の状態からカウントダウンが始まります。カー用品店やガソリンスタンドで交換した場合、まれにこのリセット作業を忘れられてしまうことがあるため、消し方を知っておくと役立ちます。
表示を無視して走り続けてもエンジンがすぐに止まることはありませんが、メーターを見るたびに通知が出るのは煩わしいものです。また、適切な時期にオイル交換を行わないと、燃費の悪化やエンジンの寿命を縮める原因になります。この警告が出たら、愛車からのメンテナンスのお願いだと受け止めて、早めに対処してあげましょう。
走行距離に応じたリセットの手順(マルチインフォメーションディスプレイ)
多くの現行ホンダ車では、メーターパネル内の液晶画面(マルチインフォメーションディスプレイ)からリセットが可能です。まず、エンジンスイッチをONにします。ステアリングスイッチの「ホーム」ボタンや「セレクト」ホイールを操作し、レンチのマーク(メンテナンス情報)の画面を表示させます。
その画面で決定ボタンを長押しすると、リセットモードに切り替わります。画面に「すべての項目をリセット」や「エンジンオイルのみリセット」といった選択肢が出てくるので、該当する項目を選んで決定を押してください。これで「OIL LIFE 100%」といった表示に戻り、警告灯やメッセージが消去されます。非常に簡単ですが、走行中には操作できないようロックがかかっているため、必ず停車して行いましょう。
リセット時の注意点
オイルを実際に交換していないのに、表示が邪魔だからといってリセットだけを行うのは絶対にやめてください。コンピューターが「新しいオイルが入っている」と誤認し、次の交換時期を正しく知らせてくれなくなります。これはエンジン故障に直結するリスクがあります。
メーターボタン(トリップノブ)を使った手動操作
液晶画面がないタイプや少し前のモデルでは、メーターの右側などから突き出ている「トリップ切り替えノブ(ボタン)」を使ってリセットします。まず、エンジンスイッチをONにし、ノブを何度か押して「走行距離」や「オイル寿命」の表示に切り替えます。次に、そのノブを約10秒間長押ししてください。
すると表示が点滅し始めますので、一度ノブから手を離し、再度5秒ほど長押しします。点滅が止まり、表示がリセットされた数値(例えば5000kmや100%など)になれば成功です。車種によっては「ノブを押しながらエンジンスイッチを入れる」といった特殊な操作が必要な場合もあります。もしうまくいかない場合は、インターネットで「車種名 オイルリセット ノブ」と検索すると、自分の車に合った正確な秒数が見つかるはずです。
このタイプの操作は少しコツが必要で、長押しするタイミングがズレるとトリップメーターがゼロに戻るだけになってしまいます。落ち着いて、一つ一つの動作を確認しながら進めてください。何度やってもうまくいかない場合は、無理をせず次回の点検時にディーラーへ依頼するのも一つの手です。無理な操作でボタンを破損させないよう注意しましょう。
自分でオイル交換をした際のリセット忘れに注意
最近はDIYでエンジンオイル交換を楽しむ方も増えていますが、最も忘れがちなのがこのシステムリセットです。作業が終わって達成感を感じ、そのままドライブに出かけてしまうと、数日後に「メンテナンス時期です」と警告が出て驚くことになります。自分で作業を行う際は、最後に必ずメーターパネルを確認する習慣をつけましょう。
また、オイルだけでなくオイルフィルター(エレメント)を交換した際も、システムにその情報を記録できる車種があります。これにより、次回のフィルター交換時期も正確に管理できるようになります。ホンダ車は精密な機械ですので、こうしたデジタル管理を適切に行うことで、本来の性能を長く維持することができるのです。
もし、車中泊やキャンプなどで長距離を走る予定があるなら、出発前にこの「OIL LIFE」を確認しておくことをおすすめします。旅の途中で警告が出ると、見知らぬ土地で整備工場を探す手間が発生してしまいます。残りのライフが20%や10%を切っている場合は、出発前にリセットを含めたメンテナンスを済ませておくと、安心して「車旅」を楽しむことができるでしょう。
走行中にオレンジ色の警告灯が点灯した場合の応急処置

タイヤやオイルの通知とは異なり、走行中に突然エンジンチェックランプやシステム警告灯がつくことがあります。これらは内部で何らかの不具合が起きているサインですが、その場ですぐにできる応急処置や、状況の判断基準を知っておくことは非常に重要です。
エンジンシステム警告灯(チェックランプ)への対応
エンジンの形をしたオレンジ色の警告灯、通称「チェックランプ」が点灯した場合、これはエンジンの制御系統(吸気、排気、点火など)のどこかに異常があることを示しています。もし、点灯してもエンジンの音に異常がなく、ガタガタと震えるような振動もなければ、まずは慌てずに安全な場所へ停車してください。一度エンジンを切り、数分待ってから再始動してみましょう。
一時的なセンサーの誤作動であれば、再始動で消えることがあります。しかし、再始動しても消えない、あるいは一度消えたのにまたすぐにつく場合は、早急にディーラーで診断を受ける必要があります。この警告灯が点灯している間、車は「フェイルセーフ」という保護モードに入り、出力を抑えて走行を続けることができます。ただし、燃費が悪化したり、そのまま走り続けると触媒などの高価な部品を壊したりするリスクがあります。
よくある原因としては、O2センサー(排気ガスの濃度を測る部品)の故障や、ガソリンキャップの締め忘れなどが挙げられます。意外かもしれませんが、セルフ給油の後にキャップをカチッと音がするまで締めていないと、燃料タンク内の圧力が変化してチェックランプがつくことがあるのです。まずは燃料キャップがしっかり締まっているか確認してみるのも、自分でできる有効なチェック方法です。
ハイブリッドシステムやPGM-FI警告灯の消し方
ホンダのハイブリッド車(e:HEVなど)で、「システム点検」という文字と共にオレンジ色の警告灯が出た場合は、電気系統やバッテリーに何らかの不具合が生じています。この場合、自分で消す方法は基本的になく、システムの再起動を試みるのが限界です。パワースイッチをOFFにし、ドアを開け閉めしてから再度ONにしてみてください。これで消えなければ、インバーターや冷却システムの異常が疑われます。
また、ガソリン車で「PGM-FI」と書かれた警告灯がつくこともあります。これは燃料噴射装置の異常を指します。昔の車に比べて今の車は電子制御が複雑なため、電圧の不安定さが原因で誤点灯することも少なくありません。特に、バッテリーが弱っている時にエンジンをかけると、瞬間的な電圧降下によってコンピューターが「異常あり」と勘違いして警告を出すことがあります。
このようなケースでは、バッテリーを新品に交換することで嘘のように警告灯が消えることがあります。消し方を探す前に、最近エンジンの掛かりが悪くなかったか、ライトが暗くなっていないかを思い出してみてください。もしバッテリーが原因であれば、無理にシステム設定をいじっても解決しません。まずは車全体の健康状態を疑ってみることが大切です。
ブレーキシステムやVSA警告灯の再始動による変化
「BRAKE」の文字や、車が横滑りしているようなマーク(VSA警告灯)が点灯することがあります。これらはブレーキ制御や車両挙動安定化装置に関わるものです。もし走行中にこれらが点灯したら、まずはブレーキの踏み応えに異常がないかを確認してください。スカスカしたり、異常に硬かったりする場合は非常に危険ですので、即座に走行を中止しましょう。
踏み心地に変化がない場合、ABSセンサーに泥や雪が詰まったことで一時的に読み取り不能になっている可能性があります。例えば、雪道を走行中にタイヤハウス内に雪がびっしり詰まると、センサーを隠してしまい警告が出ることがあります。この場合は、安全な場所で雪を取り除き、エンジンをかけ直すと消灯することが多いです。これが物理的な汚れによる警告灯の消し方の一例です。
ただし、再始動しても消えず、サイドブレーキを解除しているのに「BRAKE」が消えない場合は、ブレーキフルード(液)が不足しているか、システムの故障です。ブレーキは命に関わる最重要部品ですので、自己判断で「大丈夫だろう」と過信するのは禁物です。点灯したままの走行は最小限に留め、プロの点検を仰ぎましょう。
Honda SENSING(運転支援システム)の汚れによる誤作動
最近のホンダ車に標準装備されている「Honda SENSING」関連の警告灯も、よくある点灯パターンの一つです。フロントガラス上部のカメラや、フロントグリル内のレーダーが周囲を認識できなくなると、オレンジ色のメッセージが表示されます。これは故障というより「現在、機能が使えません」というお知らせに近い状態です。
よくある原因は、フロントガラスの曇り、汚れ、あるいは逆光や大雨です。冬場の朝、フロントガラスが凍っていたり曇っていたりすると、カメラが前を見ることができず警告灯がつきます。この場合の消し方は、デフロスターを作動させてガラスを綺麗にする、あるいは汚れを拭き取るだけです。視界がクリアになれば、走行中に自動的にシステムが復帰し、警告灯も消えます。
| 原因 | 対処法 | 緊急度 |
|---|---|---|
| ガラスの曇り・氷結 | 暖房で視界を確保する | 低(自動復帰) |
| ミリ波レーダーの汚れ | エンブレム付近を掃除する | 低(自動復帰) |
| システムの内部故障 | ディーラーでの点検が必要 | 中(早めに点検) |
自分の手に負えない警告灯への向き合い方と業者依頼

ここまで自分でできるリセット方法やチェックポイントを解説してきましたが、どうしても消えない警告灯や、明らかに重大なトラブルが疑われるケースもあります。そんな時、どのような基準でプロに頼るべきか、また放置することでどのようなデメリットがあるのかを詳しく見ていきましょう。
OBD2診断機が必要な深刻なエラーコード
車のコンピューター内部には、警告灯がついた際の詳細な原因が「エラーコード(DTC)」として記録されています。このコードは、市販されている簡易的な操作では読み取ることも消去することもできません。ディーラーや整備工場が持っている「OBD2診断機」という専用の端末を車に接続することで、初めて真の原因が判明します。
例えば、「失火(プラグの不具合)」や「センサーの断線」など、目に見えない電気的なトラブルは診断機なしでは特定不可能です。もし、何度も警告灯が再点灯したり、エンジンの不調を伴ったりする場合は、目隠し状態で修理をするようなものです。診断機を使えば、どの部品がいつ、どのように故障したのかがログとして残っているため、無駄な部品交換を避け、最短ルートで修理が可能です。
最近はスマホと連携できる安価なOBD2アダプターも売られていますが、ホンダ独自の深い階層にあるエラーまでは読み取れないことが多いです。また、誤ってデータを書き換えてしまい、さらに症状を悪化させるリスクもあります。警告灯の消し方を模索して時間を浪費するより、診断機を持つプロに「健康診断」をしてもらうのが最も賢明な判断です。
ディーラーや整備工場での費用相場と作業内容
「警告灯を消してもらうだけで、高いお金を取られるのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。一般的に、診断機を使った点検(故障診断)の費用は、3,300円から5,500円程度が相場です。これは、プロが専用機材を使い、蓄積されたデータに基づいて判断を下すための技術料です。もし、そのまま修理を依頼すれば、この診断料がサービスされるケースもあります。
作業内容としては、まず診断機でエラーコードを確認し、次に該当箇所の物理的な点検を行います。単なるコネクタの抜けであればその場で直りますし、部品交換が必要な場合は見積もりを出してもらうことになります。リセット作業自体は数分で終わりますが、その「消す」という行為の裏には、安全を担保するための入念な確認作業が含まれていることを理解しておきましょう。
警告灯を無視して走り続けることのリスク
「車は普通に動くから、警告灯がついたままでも大丈夫」と放置するのは非常に危険です。最大のリスクは、車検に通らないことです。現在、エンジンチェックランプやブレーキ関連の警告灯が点灯している状態では、車検を受けることすらできません。これは、保安基準によって厳格に定められています。
さらに恐ろしいのは、別の重大な故障が発生しても気づけなくなることです。例えば、既に一つ警告灯がついていると、新たに別の異常が起きても「またいつものやつか」と見過ごしてしまいがちです。その結果、本来防げたはずのトラブルが大きな事故に発展したり、修理代が数十万円に跳ね上がったりすることもあります。警告灯は、車が上げている「悲鳴」だと考えてください。
また、警告灯がついた状態での事故は、保険の適用や過失割合に影響する可能性もゼロではありません。「整備不良」を承知で運転していたとみなされると、所有者の責任を問われることになります。自分と家族、そして周囲の安全を守るためにも、警告灯の消し方を探す情熱と同じくらい、原因究明に目を向けてください。
車中泊や長距離ドライブ前にチェックすべき点
これから楽しい車中泊やキャンプに出かけようとしている時に、警告灯がつくと気分が台無しになります。特に山間部や深夜の移動中にトラブルが起きると、救援を呼ぶのも一苦労です。出発の数日前には、必ず一度エンジンをかけ、メーターパネルに不審な表示が出ていないか確認しましょう。
もし、タイヤの空気圧やオイルの警告が出そうなら、出発前にリセットを含めてメンテナンスを終わらせておくのが鉄則です。また、バッテリーの電圧不足はあらゆる警告灯の引き金になるため、3年以上バッテリーを交換していない場合は、テスターで点検してもらうことをおすすめします。車中泊ではスマホの充電などで電気を多く使うため、健康なバッテリーは必須条件です。
旅先で突然警告灯がついた時のために、任意保険に付帯しているロードサービスの連絡先や、ホンダのトータルケア(会員サービス)のアプリを準備しておくと安心です。万が一の消し方が分からなくても、プロのアドバイスを電話で受けることができます。
まとめ:ホンダの警告灯の消し方は適切な点検とセットで考えよう
ホンダ車の警告灯は、ドライバーに車の状態を伝える大切なコミュニケーションツールです。タイヤの空気圧やオイルメンテナンスのように、自分でリセット操作を行うことで消せるものもありますが、それらは「原因が解決していること」が絶対条件となります。ステアリングスイッチやメニュー画面からの手順を覚え、適切に対処しましょう。
一方で、エンジンチェックランプや赤い警告灯は、車両からのSOSサインです。一度エンジンを切り、再始動しても消えない場合は、無理に自力で消そうとせず、プロの診断を受けることが愛車を守る最短ルートです。特に最近の車は電子制御が複雑なため、OBD2診断機による正確なデータ確認が欠かせません。
警告灯がついたからといってパニックになる必要はありませんが、放置は禁物です。色やマークの意味を正しく理解し、日頃のメンテナンスを怠らないことが、トラブルを未然に防ぐ一番の方法です。この記事で紹介した消し方や対処法を参考に、安全で快適なカーライフを楽しんでください。何らかの不安を感じたら、迷わずディーラーへ相談し、万全な状態でドライブに出かけましょう。


