日産の人気SUVであるエクストレイルにお乗りの方や、これから中古車での購入を検討している方にとって、走行の要となる「CVT(無段変速機)」のコンディションは非常に気になるポイントではないでしょうか。
ネット上では「エクストレイルのCVTは故障しやすいのではないか」「リコールが出ていると聞いたけれど、自分の車は大丈夫だろうか」といった不安の声も散見されます。実際に過去、特定のモデルにおいてリコールやサービスキャンペーン、保証期間の延長などが実施されてきました。
この記事では、エクストレイルのCVTリコールに関する最新情報をはじめ、故障の前兆となる症状や、対象車両の確認方法、そして長く乗り続けるためのメンテナンス術まで、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説します。愛車の安全を守り、安心したドライブを楽しむための参考にしてください。
エクストレイルのCVTリコールやサービスキャンペーンの概要

エクストレイルのCVTに関しては、製造時期やモデルによっていくつかのリコールやサービスキャンペーンが実施されてきました。これらは安全に関わる不具合や、品質を確保するための無償修理プログラムです。
まずは、現在どのような対応が行われているのか、その全体像を正しく把握することが大切です。リコールとそれ以外の対応では意味合いが異なるため、言葉の定義も含めて整理していきましょう。
CVTのリコールとサービスキャンペーンの違い
自動車メーカーが実施する無償修理には、大きく分けて「リコール」「改善対策」「サービスキャンペーン」の3種類があります。これらは不具合の緊急性や重要度によって分類されています。
リコールは、道路運送車両の保安基準に適合しなくなる恐れがある場合に、国土交通省へ届け出て行われる最も重要な改修です。ブレーキや灯火類、エンジン停止の恐れがある不具合などがこれに該当します。
一方、サービスキャンペーンはリコールほど緊急性は高くないものの、商品性の向上や品質改善のために実施されるものです。エクストレイルのCVTトラブルの多くは、このサービスキャンペーンや「保証期間延長」として対応されるケースが少なくありません。
対象となるモデル(T31型・T32型)の主な内容
エクストレイルの歴代モデルの中でも、特にCVTに関する報告が多いのは2代目のT31型と3代目のT32型です。特にT32型の前期モデルから中期モデルにかけては、制御プログラムの書き換えや部品交換の案内が出されています。
具体的な内容としては、CVT内部のソレノイドバルブという部品の作動不良や、金属ベルトが滑ってしまうことを防ぐための制御ソフトの不適切さが挙げられます。これにより、走行中に違和感が生じる可能性があるとされています。
不具合を放置すると、最悪の場合は走行不能に陥るリスクもあります。そのため、メーカーは特定の製造期間に合致する車両に対して、対策済みの部品への交換やコンピュータのアップデートを推奨しています。
過去には、CVTの油圧制御が適切に行われず、ベルトの摩耗を早めてしまうといった事例も報告されていました。これらは市場での不具合報告を受けて、順次対策が進められてきた経緯があります。
保証期間延長(延長保証)の仕組み
リコールやサービスキャンペーンとは別に、日産は特定の車種・年式のCVTに対して「保証期間の延長」という特別対応を行っていることがあります。これは通常の新車保証期間(一般的に5年または10万km)を、さらに長く設定する措置です。
例えば、一部のモデルでは「10年または走行距離無制限」といった大幅な延長が行われることもあります。これは「リコールにするほどではないが、特定の条件下で不具合が発生する可能性があるため、もし壊れたら無償で直します」という約束のようなものです。
この延長保証のメリットは、経年劣化と思われがちな故障でも、対象期間内であれば高額な修理費用(CVT交換は数十万円かかることもあります)を支払わずに済む点にあります。
ただし、保証を受けるためには定期的な点検を受けていることや、無理な改造をしていないことなどの条件がある場合もあります。自分の車がこの延長保証のリストに入っているかどうかを知っておくことは、中古車購入時にも役立ちます。
海外での集団訴訟と日本国内での対応
エクストレイル(海外名:ローグ)のCVTに関しては、北米市場などで過去に大規模な集団訴訟が起きたことがあります。これはCVTの耐久性不足やジャダー(振動)を理由としたものでした。
この訴訟の結果、アメリカなどでは非常に長期の保証延長が認められたケースがあります。これを受けて日本国内でも不安が広がりましたが、日本国内向けの車両と海外輸出向けでは仕様や制御が異なる場合があるため、すべてが同じ状況とは限りません。
日産は国内においても、不具合が確認された場合には誠実に対応する姿勢を見せています。海外でのトラブル事例があるからといって、日本でのすべてのエクストレイルが危険というわけではありませんが、情報のアンテナを張っておくに越したことはありません。
重要なのは、ネット上の噂に惑わされすぎず、公式発表やディーラーからの情報を正しく受け取ることです。不安な場合は、車台番号を添えて近くの販売店へ相談するのが最も確実な解決策となります。
CVTの故障が発生した際に見られる主な症状

リコールの対象であってもなくても、CVTに不具合が出始めたときには必ずと言っていいほど「前兆」が現れます。これらを早期に察知することで、路上での立ち往生といった大きなトラブルを回避できる可能性が高まります。
エクストレイルのオーナーが経験した事例をもとに、よくある初期症状をまとめました。もしご自身の車で似たような現象が起きているなら、早めの点検をおすすめします。
走行中に感じる異音や「ガクガク」という振動
CVTに異常が出ると、走行中に「ウィーン」という高いうなり音や、「カラカラ」といった金属的な異音が聞こえることがあります。これらは内部のプーリーやベルト、あるいはベアリングの摩耗が原因である可能性が高いです。
また、一定の速度で走行しているときや低速から加速しようとした際に、車体が細かく揺れる「ジャダー」と呼ばれる振動が発生することもあります。これは、CVTのベルトが滑っている、あるいは油圧制御が不安定になっているサインです。
特に登り坂や高速道路での合流など、負荷がかかる場面で症状が顕著に出る傾向があります。最初はわずかな違和感であっても、放置すると振動が大きくなり、乗り心地だけでなく安全性にも影響を及ぼします。
正常なCVTであれば、変速は非常にスムーズに行われるはずです。少しでも不自然なショックや音を感じたら、オーディオを消して走行音に集中し、症状の再現性を確認してみてください。
アクセルを踏んでも加速が鈍い「スリップ現象」
CVTトラブルの代表例の一つに、エンジンの回転数だけが上がって車速がついてこない「滑り」があります。これはまさに、CVT内部の金属ベルトがプーリーに対して滑ってしまっている状態です。
アクセルを強く踏み込んだのに、ワンテンポ遅れて加速し始める、あるいは回転計(タコメーター)の針が跳ね上がるのに加速感が乏しい場合は、CVTの摩耗や制御プログラムの不具合が疑われます。
この症状が出ると、燃費が急激に悪化するだけでなく、追い越し時などに思い通りの加速ができず非常に危険です。特に高回転域まで回さないと走らなくなってきたら、重症化している可能性が高いでしょう。
また、信号待ちからの発進時に「ドン」という衝撃とともに動き出す場合も、CVT内部の油圧が適切にかかっていない証拠です。これらは部品交換が必要なケースが多く、早期の診断が欠かせません。
メーター内の警告灯点灯やセーフモードの発動
CVTのセンサーが異常を検知すると、運転席のメーターパネルにある「エンジンチェックランプ」や、車種によっては「CVT警告灯」が点灯します。これは車が自ら不調を訴えている状態です。
さらに深刻な場合には、車が壊れないように出力を制限する「セーフモード(フェイルセーフ)」に入ることがあります。こうなると、アクセルを全開にしても時速40km程度しか出なくなったり、変速が固定されたりします。
セーフモードは目的地までなんとか自走するための応急処置のような機能であり、その状態で走り続けることは推奨されません。警告灯がついたらすぐに安全な場所に停め、ディーラーやロードサービスに連絡しましょう。
警告灯が一度消えても、内部には「ダイアグコード」と呼ばれる異常の記録が残っています。専門の診断機を接続すれば過去のトラブル履歴を確認できるため、症状が収まったからといって放置するのは厳禁です。
停車前後の変速ショックや違和感
走行中だけでなく、信号などで停止する直前や、停止状態からDレンジに入れて走り出す瞬間に違和感が出ることもあります。例えば、完全に止まる寸前に「カクン」という大きなショックを感じるケースです。
これはCVTのクラッチ制御や、油圧の切り替えがスムーズに行われていないときに発生します。新車の頃にはなかったような不自然な動きは、すべて何らかの不具合の予兆と考えて間違いありません。
また、バック(Rレンジ)に入れた際、動き出すまでに数秒のタイムラグがある場合も注意が必要です。内部のバルブボディと呼ばれる部品にスラッジ(ゴミ)が溜まっていたり、部品が摩耗していたりすることが考えられます。
日常的に運転していると少しずつの変化に気づきにくいものですが、「最近、発進や停止がスムーズにいかないな」と感じたら、それはCVTからのSOSかもしれません。プロの目によるチェックを受け、必要であればフルードの状態などを確認してもらいましょう。
自分のエクストレイルがリコール対象か調べる手順

「自分も中古で購入したから、リコールが済んでいるかわからない」「通知が届いていないけれど心配だ」という方は、以下の手順で現在のステータスを簡単に調べることができます。
日産では公式の検索システムを提供しており、どなたでも無料で利用可能です。不安を解消するために、一度確認作業を行っておきましょう。
日産公式サイトのリコール検索ページを活用する
最も確実で手っ取り早い方法は、日産自動車の公式ウェブサイトにある「リコール等情報対象車両検索」ページを利用することです。ここでは過去に発表されたすべてのリコール・改善対策・サービスキャンペーンの情報を網羅しています。
検索ボックスに「車台番号(後述)」を入力するだけで、その車両がどのリコールの対象になっているか、そしてその対策が既に実施済みかどうかが瞬時に表示されます。
もし未実施の項目があれば、早急に対応を受ける必要があります。インターネット環境があれば、スマホやパソコンからいつでもアクセスできるため、非常に便利なツールです。
検索結果に「該当する情報はありません」と出た場合は、その車がそもそも対象外であるか、あるいは必要な処置がすべて完了していることを意味します。これにより、今のところ安心して乗れる状態であることが確認できます。
車検証を用意して車台番号を確認する方法
公式サイトで検索する際に必要となるのが「車台番号(シャシナンバー)」です。これは車一台ずつに割り振られた固有の識別番号で、アルファベットと数字の組み合わせで構成されています。
車台番号は自動車検査証(車検証)の「車台番号」欄に記載されています。例えば「T32-123456」といった形式です。検索時にはこの文字を正確に入力する必要があります。
また、車体自体にも打刻されています。エクストレイルの場合、エンジンルームの奥のパネル(ダッシュパネル)や、フロントシート下の床面などに刻印されていることが多いですが、車検証を見るのが一番間違いありません。
もし電子車検証に切り替わっている場合は、付属の「自動車検査証記録事項」という書類を確認するか、専用のアプリでICタグを読み取ることで番号を知ることができます。
ディーラーに相談する際のポイントと必要なもの
ネットでの検索が苦手な方や、結果を見てもよくわからないという方は、お近くの日産ディーラーへ直接連絡するか、点検のついでにスタッフへ尋ねてみてください。
ディーラー側でもシステムを使って履歴を即座に確認してくれます。その際にも、手元に車検証を用意しておくとスムーズです。電話で「リコールの対象か調べてほしい」と伝え、車台番号を読み上げるだけで済みます。
もしリコール対象であり、かつ未実施であった場合は、そのまま作業の予約を入れるのがおすすめです。部品の取り寄せが必要な場合もあるため、いきなり来店するよりは事前連絡を入れるのがマナーです。
他のお店で購入した中古車であっても、日産のディーラーであれば全国どこでも対応してくれます。気兼ねなく相談してみましょう。
ディーラーへ行く前のチェックリスト
・車検証(または車台番号のメモ)を手元に用意する
・現在感じている違和感(異音、振動など)があればメモしておく
・作業時間をあらかじめ確認し、必要なら代車の手配を相談する
リコール通知が届いていない場合の注意点
通常、リコールが発表されると車検証上の住所宛てに封書で通知が届きます。しかし、中古車を購入したばかりで名義変更の手続き中であったり、引っ越し後に住所変更を行っていなかったりすると、通知が届かないことがあります。
また、中古車販売店が在庫として持っていた期間にリコールが発表された場合も、新しいオーナーに情報が伝わっていないケースが考えられます。「通知が来ていない=リコール対象外」とは限らない点に注意してください。
特にエクストレイルのような人気のSUVは、オーナーが頻繁に変わることも多いため、情報の未達が起こりやすい傾向があります。そのため、購入時には「リコール実施済みか」を確認し、その後も自分で一度は検索してみるのが賢明です。
リコール作業は期限が設けられていないことが多く、発表から数年経っていても無償で受けることができます。少しでも気になったら、まずは番号を確認することから始めましょう。
CVT故障を防ぎ寿命を延ばすための予防策とケア

リコールへの対応はもちろん重要ですが、CVTは非常に繊細な機械であるため、日頃の扱い方次第で寿命が大きく変わります。特にエクストレイルはアウトドアや長距離ドライブに使われることが多いため、負荷がかかりやすい環境にあります。
できるだけ長く、故障のリスクを抑えて乗り続けるためのポイントを整理しました。これらを意識するだけで、数年後のコンディションに大きな差が出てくるはずです。
CVTフルード(オイル)の適切な交換時期と費用
CVT内部で潤滑や冷却、油圧伝達を担っているのが「CVTフルード」です。このオイルが劣化したり汚れたりすると、変速のフィーリングが悪化し、内部部品の摩耗を早める原因となります。
日産のメーカー指定では「無交換」とされている場合もありますが、シビアコンディション(短距離走行の繰り返しや悪路走行、坂道走行が多い場合)では早めの交換が推奨されます。一般的には4万kmから6万kmごとの交換が目安と言われています。
交換費用は、ディーラーやカー用品店で行う場合、1.5万円から3万円程度が相場です。CVTを載せ替えるとなると30万円以上の出費になることを考えれば、非常に安価なメンテナンス投資と言えるでしょう。
交換時には、古いオイルを単に抜いて入れるだけでなく、循環させて綺麗にする「圧送交換」という手法もあります。専門知識が必要な作業ですので、実績のあるお店で相談することをおすすめします。
急発進や急加速を控える優しい運転の心がけ
CVTは金属製のベルトとプーリーを押し付けて動力を伝えています。そのため、急激な負荷がかかる運転はベルトに大きなストレスを与え、滑りの原因となります。
信号待ちからの全開加速や、急な追い越しのためにアクセルを床まで踏み込むような動作は極力控えましょう。「じわっと」踏み込み、スムーズに速度を乗せていく運転が、CVTにとって最も優しい走り方です。
また、車が完全に止まる前に「D」から「R」へシフトチェンジするような操作も厳禁です。内部の油圧が急激に変化し、部品を傷める原因になります。シフト操作は必ず停車してから確実に行いましょう。
燃費を意識したエコドライブは、実はCVTを保護することにも繋がります。丁寧なペダルワークを心がけるだけで、メカニカルなトラブルの発生率を下げることができます。
重い荷物の積載や過酷な環境での走行による負荷
エクストレイルはキャンプや車中泊など、荷物をたくさん積んで走る機会が多い車です。しかし、総重量が重くなればなるほど、CVTにかかる負担も比例して大きくなります。
特に夏の暑い時期に、フル積載で長い登り坂を走り続けるような状況では、CVTフルードの温度(油温)が急上昇します。高温状態が続くとオイルが酸化し、潤滑性能が著しく低下してしまいます。
もし頻繁に重い荷物を積んだり、トレーラーを牽引したりする場合は、より一層フルードの管理に気を使う必要があります。必要に応じて、オイルの状態を確認してもらう頻度を増やしましょう。
また、雪道や泥濘地でのスタック時に、タイヤを猛烈に空転させて脱出しようとする行為もCVTを傷める原因になります。無理な負荷を感じたら一度休ませるなど、機械をいたわる気持ちが大切です。
SUVだからといって無茶な走りをしても大丈夫、というわけではありません。駆動系には限界があることを理解し、コンディションに合わせた使い方を楽しみましょう。
定期点検でのプロによるコンディションチェック
自分では気づかない初期の不具合を見つけてくれるのが、12ヶ月点検や車検などの定期点検です。プロの整備士は、エンジンルームの音や試乗した際のわずかな違和感から不調を読み取ります。
点検項目には直接CVTの分解などは含まれませんが、診断機を使ったコンピュータチェックを行えば、目に見えないエラー履歴を確認できます。「異常が出る前に予防的にメンテナンスする」ことが、最終的に維持費を抑えるコツです。
ディーラーの定期点検パックなどに加入しておけば、リコール情報なども漏れなく管理してくれるため安心感が格段に違います。特にCVTに不安があるモデルの場合は、専門知識を持つプロに任せるのが一番です。
また、タイヤの空気圧やサイズが不適切だと、回転差が生じてCVTに余計な負担がかかることもあります。足回りを含めたトータルなメンテナンスを継続することが、愛車を健康に保つ秘訣と言えます。
中古のエクストレイルを選ぶ際に注意すべきCVTのポイント

これからエクストレイルの中古車を探す方にとって、CVTの状態確認は必須項目です。見た目が綺麗でも、中身のトランスミッションが傷んでいれば、購入後に莫大な修理費がかかってしまいます。
良い個体を見極め、失敗しないためのチェックポイントを具体的に解説します。これらを意識して現車確認を行うことで、リスクを大幅に減らすことができます。
整備記録簿(点検記録簿)で過去の修理歴を確認
中古車を選ぶ際、最も重要な書類が「整備記録簿」です。これを見れば、前オーナーがどのようなメンテナンスを行ってきたか、そしてリコールやサービスキャンペーンが実施済みかが一目でわかります。
もしCVTフルードの交換歴があれば、メンテナンスに気を使っていた証拠です。逆に、走行距離が伸びているのに一度も交換されていない、あるいはリコールの案内が出ていた時期の記録が抜けている場合は注意が必要です。
また、過去にCVT本体やバルブボディを交換した履歴がある車は、一度リセットされているため、ある意味で安心材料になることもあります。どのような部品がいつ変えられたのかをしっかりと確認しましょう。
記録簿が残っていない車両は、過去の扱いが不明不透明であるため、リスクが高いと言わざるを得ません。できるだけ素性の明らかな車両を選ぶのが、中古車選びの鉄則です。
試乗時に必ず確認しておきたい変速のフィーリング
外装や内装のチェックが終わったら、必ず試乗をお願いしましょう。エンジンをかけてすぐの冷間時と、しばらく走って暖まった後の両方でCVTの動きを確認するのがポイントです。
確認すべきは、発進時のスムーズさと、時速40km〜60km程度での定速走行時の安定性です。ここで車体が「プルプル」と震えたり、エンジンの回転が不自然に上下したりしないかをチェックしてください。
また、アクセルを少し強めに踏み込んだ際の反応も見ておきましょう。回転ばかりが先に上がり、背中を押されるような加速感が全くない場合は、ベルトの滑りが始まっているサインかもしれません。
可能であれば、オーディオやエアコンをオフにして、変速時に変な音(金属が擦れるような音など)がしていないか耳を澄ませてみてください。少しでも違和感があれば、遠慮せずに販売店のスタッフに質問してみましょう。
保証内容が充実している販売店を選ぶ重要性
CVTの不具合は、試乗したその瞬間には出ず、購入して数週間経ってから発生することもあります。そのため、中古車であっても保証期間と保証範囲がしっかりしたお店で購入することが非常に重要です。
「現状販売」や「保証期間1ヶ月」といった条件では、万が一CVTが故障した際、修理代はすべて自己負担になってしまいます。最低でも半年から1年、できれば主要部品であるトランスミッションをフルカバーしてくれる保証を選びましょう。
最近では、日産の認定中古車のように、全国のディーラーで保証が受けられる制度も整っています。これなら遠方の販売店で購入しても、近所のディーラーで無償修理が受けられるため安心です。
保証が充実しているということは、それだけ販売店がその車両のコンディションに自信を持っているという裏返しでもあります。価格の安さだけで選ばず、トータルでの安心感を優先しましょう。
高年式や走行距離が少ない車両を選ぶメリット
予算が許すのであれば、やはり高年式(新しい年式)や走行距離が少ない車両の方が、CVTのリスクは物理的に低くなります。改良が進んだ後のモデルであれば、初期型の弱点が対策されていることも多いからです。
エクストレイル T32型の場合、2017年のマイナーチェンジ以降のモデルは、制御系や各部の耐久性が向上していると言われています。こうした「後期型」をターゲットにするのは賢い選択肢の一つです。
ただし、距離が少なくても「チョイ乗り」ばかりでシビアコンディションだった車両よりも、ある程度の距離を走りつつもしっかりメンテナンスされていた車両の方が調子が良いこともあります。
「走行距離3万km以下」などの条件にこだわりすぎず、全体の程度とメンテナンス履歴、そしてリコールへの対応状況を総合的に判断して、最高の一台を見つけ出してください。
エクストレイルのCVTリコール情報を正しく理解して安全に乗ろう
エクストレイルのCVTリコールや不具合に関する情報は、オーナーにとって不安の種になりがちですが、正しく向き合えば決して怖いものではありません。メーカーから出されている情報を活用し、適切な対応を取ることが最も重要です。
最後に、今回の記事の重要なポイントをまとめました。
・エクストレイルのCVTリコールやサービスキャンペーンは、公式サイトで車台番号を使って簡単に検索できる。
・異音や振動、加速の滑りなどの初期症状を見逃さず、早めに点検を受けることが大きな故障を防ぐ。
・CVTフルードの交換や、丁寧なアクセル操作といった日頃のメンテナンスで寿命を大幅に延ばせる。
・中古車選びでは、整備記録簿の確認としっかりした保証があるお店選びが失敗しないための鉄則。
リコール対象であったとしても、それは「メーカーが責任を持って直してくれる」という証でもあります。不具合の兆候を正しく理解し、定期的なケアを怠らなければ、エクストレイルはアウトドアから日常使いまで最高のパートナーになってくれるはずです。
もし少しでも愛車の動きに不安を感じたら、迷わずプロに相談してみましょう。適切なメンテナンスこそが、安全で快適なカーライフを続けるための唯一の方法です。




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